ワインガイドブックのためのガイドブック「図解ワイン一年生」を読んでみました

話題となっていたワインガイドブックのためのガイドブック
「図解ワイン一年生」を購入してみました。

本を買うよりワインを買いたいのはやまやまですが、
市場調査です。

図解 ワイン一年生

図解 ワイン一年生

 

いい年したおばはんが書店のレジに持っていくのはためらわれるような「萌え〜」って感じのピンクの表紙がやや恥ずかしかったのでアマゾンで購入しましたが、経堂のコルティに平積みされていたのでワイン関連の本ではかなり売れているのだと思います。
意外とアイドルにはまっているのが若い世代だけでなく、50代男性の層も厚いらしいのと同じで(最近SF系の翻訳家、評論家の大森望も「50代からのアイドル入門」とか書いてたしw)こういう装丁ってもしかしてファン層が厚くて、おしゃれでかっこいいナチュラル系とかゴージャスセレブ系よりも手に取りやすい人が多いのかもと思いました。

感想としてはまず、今までワインに積極的に手を出さなかった層をうまく取り込んだだろうなー、すごーいって思いました。全てのワインの入門書を読んだわけではないのですが、作者の立ち位置が、今までの入門書とは違っているように思います。上から下へ教えてくれるというよりも、漫画のキャラが一緒にとなりを歩いてくれる感じです。

文字だけでなく漫画の部分もあるので、そもそも本を読むことが得意でない方もさらっと読めるところもよいと思います。

 

さて、内容ですが、すでにいろいろな人が書いてあるので今更感はありますが、ぶどう品種が擬人化されて登場人物となっているので、それぞれの品種の個性が記憶に残りやすいです。今まで知っている品種しか飲まなかった人も、マイナー品種、さらにすすんで多品種をブレンドしたワインにも興味を持てそうな気がします。その他、ラベルの読み方や、保管の仕方、ティスティングの仕方など、ワインを購入して飲むまでのことがだいたい網羅されています。

ぶどう品種はそれぞれ個性的な学生として登場します。少し紹介すると、

たとえば、
シャルドネは、人懐こいみんなのアイドル
リースリングは、わかりやすいツンデレ娘
カベルネ・ソーヴィニヨンは、どんな役目もきちんとこなす優等生
ピノ・ノワールは、人を寄せ付けない気品と美しさ

というような感じです。

 

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余談ですが、トロンテスの「見た目は女の子だが彼は男の娘」ってのが、よくわからないのでぐぐってしまいました。(ぐぐってもよくわかりませんでしたが。。)あと、トロンテスという品種は、一年生が覚えるべき著名な品種なのかちょっと不思議でしたが、1000円前後でスーパーとかにかなりあるんですね。

個人的には、大好きなシュナン・ブランの扱いにちょっと涙がでました;;
人それぞれワンピースの好きなキャラが違うように、品種への思い入れも違うので仕方ないです。
辛口、半辛口、甘口、スパークリングまで幅広くこなす芸達者な品種なのに、
ああ、報われないなあこの品種。

ちなみに、図解ワイン一年生ですが、南アのワイン情報をよく流してくださっているKOZE さんがツイッターで話題としていて気になりました。情報ありがとうございました。

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そういえば、ぶどう品種の擬人化といえば、大昔にこの本を読んだ事を思い出しました。

「ワインを楽しむためのミニコラム101―ブドウ畑からワイングラスまで」 1999/12/1

ワインを楽しむためのミニコラム101

(本が近くになかったので、写真はアマゾンからキャプチャーしてあります)

アンドリュー・ジェフォードさんというイギリス人のジャーナリストでワインライターの方の本です。(デカンターのコラムも書いているようです)チャプターがそれぞれ短くまとめられており、話しているような読みやすい文章なので、ぶどうの特徴、ワインの造り方、産地の説明まで、さくっと読めます。25年前の本ですが、雑学が増える感じでおもしろかったです。(読んだのは15年くらい前ですが、、)

彼の擬人化をちょっと紹介すると、
カリフォルニアのシャルドネは金髪のハリウッド女優、
ドイツのリースリングはバレリーナみたいな感じでした。

このかたはセミヨンに恨みがあるのか、太った中年おばさんみたいな表現をしていました。

(擬人化は上手に使わないとセクハラになるので実際の人に使うときは注意が必要ですね〜)

 

 

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さっき本屋で見つけてしまった

田中克幸さん著作の「おいしいワインに出会う本」

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この本でもぶどうの特徴を人間の性格のように分類していました。

たとえば リースリングは、
「飲みやすさの裏側にある求道的なまじめさと厳格さ」という性格だそうです。
リースリングといえばほのかない甘くて飲みやすいワインも多いですが、中心には硬質なミネラルがあって直線的なので、ふむーなるほどそうかな、と思います。
リースリングはたとえるなら、ロシア人のオリンピック選手だそうです。
延長戦に入っても体力が落ちないそうです。ふむ、確かにリースリングは長命。

 

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そんな感じで、品種の擬人化も常識を打ち破る田中説が満載ですが、思わずうなずいてしまう論理性があります。(思わずにやっとしてしまう所もあります)
その他、料理に対して相性のよいワインの検証にはかなりページがさいてあるので、家飲みする方にはかなり便利だと思いました。百貨店やスーパーにでかけ、お惣菜とワインを買うという実践編もあります。

田中さんはワインだけでなく歴史とか文化などもいろいろ知っているので。今ワインに感じていることに裏付けが欲しいかたにはおすすめです。

 

表紙をめくるとワインのシミ。ワインがおいしくなるおまじない?なのかな。

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裏表紙は最初からワイングラスについでないです。
この写真は布石です。(ご存知の方も多いでしょうが。。)

それぞれのワインの専門のかたのお気に入りのワインを飲む器については、
また今度まとめてみたいと思います。

 

 

最初のタイトルとだいぶ内容が変わってしまった。。

 

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