Château Poujeaux
シャトー・プジョー
❦ 詳細・歴史
シャトー・プジョーはシャトー・ソシアンド・マレ、シャトー・モーカイユと並び、ムーリ地区を代表するシャトーの1つで格付けの改正が行われた場合、間違いなく5級以上に上がるであろうと言われています。
シャトー・プジョーは16世紀に遡る歴史を有しています。当時ポイヤックのシャトー・ラトゥールのオーナーだったガストン・ダイルが所有していましたが、ダイル氏が所有した頃は現在と名前が異なりラ・サル・ド・プジョーという名称でした。その後は他のボルドー地方にある多くのシャトー同様に複数の所有者の元を転々とします。シャトー・ベイシュヴェルを所有していたブラシエ伯爵もそのうちの一人です。その後売買とともに分割を繰り返し、1921年にテイユ家が所有者になり区画を買い戻すまで続きました。
シャトー・プジョーの本当の現代化は2008年サン・テミリオンのシャトー・クロ・フルテを所有するキュヴリエ家が購入した事に始まります。キュヴリエ家の当主マテュー・キュヴリエが行ったのはまず醸造設備を近代化、そして栽培方法の見直しです。収量を落とし、収穫を送らせる事で完熟したブドウを手に入れる事が出来、ワインの品質は向上。また有機栽培に切り替え、ビオディナミ栽培も同時に経過を見ています。キュヴリエ家が所有者になった2008年から著名コンサルタント、ステファン・ドゥルノンクールの指導のもと栽培管理が行われています。
元々ポテンシャルの高い畑を所有し品質の高さには定評がありましたが2008年以降年々その品質の向上が見られ、若いうちに飲んでも美味しく熟成も可能な、ボルドー左岸で最もバリューなワインの1つに挙げられます。
❦ 畑
68haの畑にはカベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロー40%、カベルネ・フラン5%、プティ・ヴェルドー5%が栽培されています。密植度は10000本/ha。
土壌はこの地方の典型的な砂礫土壌で樹齢の平均は35年、いくつかのワインはそれよりも高樹齢です。キュヴリエ家の所有するシャトーではサスティナブル農法が実践されており、シャトー・プジョーも例外ではありません。現在クロ・フルテでビオディナミ栽培を実験的に行っていますが成功を収めた場合、シャトー・プジョーも徐々にビオディナミ栽培に切り替わる予定です。
❦ 醸造
発酵は小型のステンレス・タンク、フレンチオーク、コンクリート・タンクを併用。キュヴェゾンは25日間です。新樽は41%で12ヶ月熟成を行います。
セカンド・ワインはラ・サル・ド・プジョー。サード・ワインも造られていますがこちらはオー・メドックで栽培されているブドウを使用しています。名前はオー・ド・プジョー。