Château Smith Haut Lafitte
シャトー・スミス・オー・ラフィット
❦ 詳細・歴史
シャトー・スミス・オー・ラフィットの歴史は非常に古く800年以上前に遡ります。最初の所有者が畑にブドウを植えたのが1365年、これがシャトー・スミス・オー・ラフィットの始まりとなりますが、ラフィットはこの畑となった砂礫質の丘の名前が由来となっています。その後、1720年にジョルジュ・スミスがこのシャトーを購入した事から名前を変更、現在のシャトー・スミス・オー・ラフィットの名称が使われるようになりました。
今日の所有者はダニエル&フローランス・カティアール。カティアール氏は1990年シャトー・スミス・オー・ラフィットを購入します。
当時、多くのシャトーが売りに出されていましたがカティアール氏がスミス・オー・ラフィットを選んだのは赤、白ともに生産しているボルドーの数少ないシャトーの1つであった事も大きな理由の1つです。
カティアール氏が購入する以前までシャトー・スミス・オー・ラフィットは高品質なワインを生み出すとは考えられていませんでした。しかし購入以降急激に品質は向上。グラーヴでも有数のシャトーにまで上り詰めます。
まず行った改善は機械摘みの禁止。手摘みで選果を行いながら収穫を行う事で質の高いブドウを獲得、更に小さなトレイに入れる事でブドウを酸化させることなく健全な状態でセラーまで運ぶ事に成功します。
セラーでは光学選果機器も使用され、ブドウの品質に細部まで拘って造られるワインは今日数々の専門誌から高い評価を受けています。
また品質の高い著名なボルドーワインの中でも価格が抑えられており、コストパフォーマンスに優れたシャトーでもあると評価されています。
❦ 畑
所有する67haの内56haで赤ワイン用のブドウが、残りの11haで白ワイン用のブドウが栽培されています。石英の小石と砂で覆われた砂礫質土壌にはカベルネ・ソーヴィニヨン55%、メルロー34%、カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド1%が赤ワイン用として植樹されており、平均寿齢は30年、古いもので65年に達します。かつてソーヴィニヨン・ブラン100%が栽培されていた白ブドウはソーヴィニヨン・ブラン90%、セミヨン5%、ソーヴィニヨン・グリ5%の比率に変更。平均寿齢は35年でソーヴィニヨン・ブランは60年に至るものも有ります。
有機的なアプローチで持続可能な農業が行われており、ビオディナミ農法も一部取り入れています。
❦ 醸造
赤ワインは選果後、発酵前低温浸漬を施し、60〜120hlの大樽で発酵、MLFは新旧樽とタンクを併用して行います。最初の数ヶ月は澱の上で熟成を行い、新樽60〜70%で16〜18ヶ月熟成。
白ワインは空気圧式プレスで圧縮後、フレンチオークで発酵。新樽率50%のフレンチオークを用い、澱の上で12ヶ月の熟成を行います。
醸造の際にMLF、スキン・コンタクトを行う事は有りません。