Château Gilette
シャトー・ジレット
❦ 詳細・歴史
シャトー・ジレットはプレイニャック村の中心に位置する、かの有名な貴腐ワイン、クレーム・ド・テットを生産する事で著名な生産者です。
シャトー・ジレットの歴史は1710年ソーテルヌで著名な2つの一家の婚姻に始まります。メドヴィル家のヌーマ・メドヴィルとデプジョル家のマリー・デプジョルの結婚の際にラモット・デプジョルから嫁入り道具として与えられたのがシャトー・レ・ジュスティス、そしてシャトー・ジレットの畑でした。
現在も数世代に渡ってメドヴィル家によって運営されています。
当主はジュリー・ゴネ・メドヴィルとその夫クサヴィエ・ゴネ。
クサヴィエ・ゴネはメニルにあるシャンパーニュ・ゴネの一族で現在妻ジュリーとともにシャンパーニュ・ゴネ・メドヴィルを運営。他にもシャトー・レ・ジュスティスを運営する等精力的に動いています。
シャトー・ジレットはアペラシオン、ソーテルヌでおそらく最も個性的なワイン造りを行っている生産者です。シャトー・ジレットのワインは平均して収穫後ワインは瓶詰めされる前にタンク内でおおよそ20年近い熟成が行われ、瓶詰め後更に3〜5年の熟成と20〜25年後にリリースされます。
❦ 畑
プレイニャック村に4.5haの砂利質土壌の畑を所有。
作付け比率はセミヨン85%、ソーヴィニヨン・ブラン10%、ミュスカデル5%。
❦ 醸造
発酵、貯蔵ともに20〜40ヘクトリットルのセメントタンクを使用。シャトー・ジレットは熟成の際に新旧とわず樽を一切使いません。
25年という長い熟成を終えてからリリースされるシャトー・ジレットのワインですが、これはボルドーだけでなく他の地域でも見られない個性的なアイデアで、ルネ・メドヴィルの時代に偶然発見されます。
最初にセメントタンクでの熟成が行われたのは、第二次世界大戦の頃。
当主であったルネ・メドヴィルは徴兵の際に自分が帰ってくるまでセメントタンクには触らずワインをそのままにしておくよう家族に伝えます。ルネは帰ってきてからワインの管理を行うつもりだったのでしょう。実際徴兵後にルネが仕上げたワインの結果に皆満足し、この時からセメントタンクでの熟成が当たり前になりました。