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Karine & Cyril Alonso Conservatoire de Vignes

カリーヌ・エ・シリル・アロンソ・コンセルヴァトワール・ド・ヴィーニュ

カリーヌ・エ・シリル・アロンソ・コンセルヴァトワール・ド・ヴィーニュの写真1 カリーヌ・エ・シリル・アロンソ・コンセルヴァトワール・ド・ヴィーニュの写真2 カリーヌ・エ・シリル・アロンソ・コンセルヴァトワール・ド・ヴィーニュの写真3
URL https://www.facebook.com/amadahywines/
設立
本拠地 (マルシャン)
当主 Cyril Alonso(シリル・アロンソ)
畑の総面積
資料提供 ADORER


❦ 詳細・歴史

リヨンで生まれたアロンソは、まずモンペリエの大学でワイン醸造を学び、ボーヌでエノローグの資格を取得、その後ソムリエとしてワイン販売の経験を積みました。醸造家としての始まりは、スイス、ジュネーヴ近郊のドメーヌ・ヴィーニュ・ブランシュ。そこで数多くのブドウ品種の醸造を経験しました。次いでサヴォア地方ビュジェに移り、ここで多くの自然派生産者と親交を結びワイン造りに対する考え方を確立します。ジャック・ネオポールやフィリップ・パカレに付き自然派ワインについて勉強したことの影響が大きいそうです。そして故郷のボージョレに戻り、ラピエールに独立を勧められ会社設立まで絶大な支援を得ました。彼は師と仰ぐ、ジュール・ショヴェ氏に倣いワイン研究家と畑を持たないネゴシアン兼醸造家のスタイルを長年続けていきました。そして、ワイン業界で20年の歳月を経て、ボジョレーのマルシャン村にある1.5ヘクタールの小さな急傾斜地のブドウの畑の区画を引き継ぎました。3人の娘を持つ親であるシリルと妻カリーヌは、それ以来、挑戦するのように、異なるビジネスモデルを構築し始めました。彼らの合言葉は「自給自足」。ワイン生産量の少なさを食料自給率で補っています。


❦ 畑

栽培には農薬を使わないのはもちろんのこと、銅の散布量も極⼒減らし、除草も⾏いません。ブドウの⽊と雑草を競わせて、できるだけ⾃然な展開になるようにしています。あまりにも傷つきやすく、味が典型的ではない、あるいは収量が⼗分でないなどの理由から、過去数⼗年の間に何百ものブドウ品種がフランスのワイン⽣産者によって放棄されてきました。ワインの歴史の愛好家として、シリルとカリン・アロンソは、これらの消えたブドウの⽊を復活させたいと考えています。マルシャンの家の敷地内には、フランス産のブドウ品種を使った⼤きなコンサバトリーを計画しています。フランスには約800種類のブドウ品種があると⾔われており、これらの品種を今でも持っているモンペリエのINRAを通じて、年間200〜300本のペースで植樹していく予定です。ある意味、ブドウ品種のノアの箱⾈です。「園芸家、ソムリエ、ワイン愛好家の⽅々には、これらの品種が地球温暖化にどのように反応するのか、興味深く⾒ていただけると思います。素敵なサプライズがあるかもしれません。」今後⽬を離せない楽しみな造り⼿です。


❦ 醸造

醸造の哲学は、自然派ワインの生みの親「ジュール・ショーヴェ」から受け継いだ昔ながらの自然な醸造そのものです。その土地のテロワールを最大限表現するため、自然農法で育てられた健全なブドウのみを収穫し、除梗せずに発酵槽に入れます。その時も不要な圧力がブドウにかかるのを避けるためベルトコンベアを使い重力だけで落とすというやりかた。そして自生酵母だけの力でSO2(酸化防止剤)等の添加物を一切使用せずにゆっくり醸造します。そしてブドウ本来の旨みを残すためノンフィルター(無濾過)ノンコラージュ(無清澄)で瓶詰めします。出来上がったワインの状況を見定め、必要があれば最小限・極微量のSO2を瓶詰め時に加える場合があります。「環境や条件によって柔軟に仕事の進め方を変えつつ、より良いものを・・」長年の経験と多くの優れた栽培家との深い信頼関係に培われたアロンソが生み出す「とっておきのヴァン・ナチュール」なのです。
「ボジョレーでは、何⼗ヘクタールも必要ないことを⽰してみたい。⼩さな区画のブドウでも⽣活は可能です」とシリルさんは⾔います。完全⾃給⾃⾜で農業の低収⼊を補えばいいだけの話。マルシャンで購⼊したばかりの家では、家族全員がお⾦をかけずに⾷べられるように、畑や菜園、果樹園を作り、蜂の巣箱も設置する予定です。明らかに⼈⽣の激変です。しかし、より多くの丘陵地が放棄されつつある今、彼らの試みが可能であることをこれからのワイン⽣産者に証明することが重要だと考えています。さらに、50歳近くになると、もっと⾃然でワイルドな⽣活をしたいと思っていました。