サン・トーバンはコート・ド・ボーヌにある村名アペラシオンの1つで有名な銘上白ワイン産地ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェに隣接したワイン産地です。行政上はブルゴーニュ地域圏コート・ドール県サン・トーバン村が指定されています。銘醸地と隣接しているだけあり、優れた自然条件を持っている割にはピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モ ンラッシェに比べて知名度が低いため、お買い得なものが多い産地です。
気候は他のブルゴーニュと同じく暑い夏と寒い冬、乾燥した秋を持つ大陸性気候で寒暖の差が激しい特徴があります。また収穫期の天候が変わりやすくワインの出来にヴィンテージが大きく影響を及ぼす特徴を持っています。畑は標高300〜350mの高い丘の上にあります。またピュリニーと隣接している斜面は急勾配で土壌や日照量など恵まれた自然条件を持っています。斜面の向きは>西向きもありますが東、東南向きが多いです。土壌は粘土石灰質と褐色粘土質。
赤白ともに生産されていますがピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェと白ワイン名常置に隣接しているだけあり、やはり白ワインの生産が多く、白ワインの知名度が高い村名アペラシオンです。
赤ワイン | 褐色粘土質の土壌で栽培されるピノ・ノワールから堅固で肉付きの良いシルキーかつオイリーなワインが造られます。5年程の熟成に耐えられ、良いヴィンテージのものだとそれ以上の熟成に耐えられます。 |
白ワイン | 粘土石灰質の土壌で栽培されるシャルドネから白い花、火打石、オレンジの花のアロマを持った尖ったミネラルを持つ繊細かつバランスの取れたワインが出来上がります。熟成とともにハチミツやシナモンの香りが現れ、角が取れて滑らかな酒質を持つオイリーなワインへと変貌します。 |
アン・レミリー | ピュリニー・モンラッシェに隣接するモンラッシェと同じ斜面の延長上にある南西向きの急斜面にある小石混じりの石灰質土壌の区画。ピュリニー・モンラッシェに似た特徴を持っており、プティ・モンラッシェとも呼ばれています。 |
レ・ミュルジェ・ド・ダン・ド・シヤン | ピュリニー・モンラッシェのプルミエ・クリュ、シャン・ガン、ガレンヌと地続きのサン・トーバンを代表する銘醸地。標高が高くピュリニーよりもしっかりとしたミネラルを持ったワインが生み出される事もあります。 |
ル・シャルモワ | シャサーニュのプルミエ・クリュと地続きの区画で東向き斜面に位置する、サン・トーバンでも指折りの区画。極めて洗練された白ワインを生み出します。 |