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Domaine de Bichery

ドメーヌ・ド・ビシュリー

ドメーヌ・ド・ビシュリーの写真1 ドメーヌ・ド・ビシュリーの写真2 ドメーヌ・ド・ビシュリーの写真3
URL https://www.domainedebichery.com/fr
設立 2015年
本拠地 Neuville sur Seine(ヌーヴィル・シュール・セーヌ)
当主 Raphael (ラファエル・ピコネ)
畑の総面積 7ha
資料提供 VIVIT


❦ 詳細・歴史

ドメーヌ・ド・ビシュリーは、セドリック・ブシャール、マリー・クルタン、レミ・ルロワなど新たな才能が続々と生まれているコート・デ・バール地区でも最南端のBar-Séquanaisバル・セカネ地区にあります。ドメーヌは1987年生まれのラファエル・ピコネと妻のハンナによって創設された新進気鋭のドメーヌです。当主のラファエルは、ボーヌとスイスの学校で醸造とブドウ栽培を修めた後、スイスのドメーヌ・トラプレッティやボルドーのシャトー・パプ・クレマンで研鑽。その後、2013年に両親から継承したブドウ畑を元に、2015年にドメーヌを設立しました。デビュー・ヴィンテージとなる2015VTで彼が生産したのは4千本弱で、リュー・ディを表現するシャンパーニュが造られました。


❦ 畑

ドメーヌでは除草剤や殺虫剤などは一切使用しておらず、設立当初より完全なビオロジックでブドウ栽培を行っています。近年中にエコサートの認証も受ける予定です。畝の間にはカバークロップを生やし、年に2〜3 回耕耘を行って土を耕しています。ドメーヌが所有する区画は急勾配の場所が多いため耕耘には馬は使っていません。雑草は年に1 回手作業で全ての区画で取り除いています。施肥に関しては、近所の農家から譲り受けた厩肥を10 ヶ月かけて堆肥にして、各区画の状況に応じて撒いています。毎日畑に出てブドウの状態を観察するのが大好きなピコネ夫妻は、観察に大きな主観を置いているビオディナミに大きな関心を持っています。既に調剤などのビオディナミの手法を導入しており、数年以内にビオディナミに転換することを目指しています。2020 年からは、オーレリアン・ルルカンやトマ・ペルスヴァルなどが参加するシャンパーニュのレコルタンのグループ『Des Pieds et des Vins デ・ピエ・エ・デ・ヴィーニュ』に加盟しました。彼らとの交流を通して、さらに見識を広めて、新しいアイデアを栽培や醸造に取り入れたいと考えています。


❦ 醸造

栽培した最良のブドウのみでシャンパーニュを造るという哲学から、デビュー・ヴィンテージとなる2015 ヴィンテージでドメーヌがティラージュしたのは僅かに4,680 本で、リュー・ディを表現する3 種類のキュヴェが造られました。残りのブドウや果汁は全て地元の共同組合に売却しています。シャンパーニュにおいて、特にメゾン系のNM キュヴェは常に一定の品質・味わいであるということを重視してワイン造りをしていますが、ドメーヌ・ド・ビシュリーでは『毎年同じシャンパーニュは生まれない』という哲学でシャンパーニュ造りを行っています。なぜなら、その年の天候といった自然要因の特徴や個性といった多様性がシャンパーニュの品質に反映されると考えているからです。主役はブドウとテロワールであり、ヴィニュロンはワインとの橋渡し役に過ぎないということです。このため、ドメーヌのシャンパーニュのスタイルは、単一年のブドウのみで醸造し、その年によって個性が異なるというものです。つまり、ドメーヌ・ド・ビシュリーではセドリック・ブシャールなどのように、スティルワイン的なアプローチでシャンパーニュ造りをしていると言えます。