Pierre Péters
ピエール・ペテルス
❦ 詳細・歴史
ピエール・ペテルスはコート・デ・バール、メニル・シュル・オジェに本拠地を置くレコルタン・マニピュランで、世界的なシャンパーニュ評論家リチャード・ユーリン他様々な評論家から高い評価を集めるブラン・ド・ブランの名手です。
ピエール・ペテルスの歴史は1858年ガストン・ペテルスがル・メニル・シュル・オジェ村に畑を所有する一家の娘ドゥエ女史と結婚した事から始まります。
2haの畑で取れたブドウは息子ルイ・ジョセフ・ペテルスの代までネゴシアンに売却されていましたが、1919年ルイ・ジョセフの息子カミーユ・ペテルスに当主が代わるとレコルタン・マニピュランとして元詰めを開始します。1929年には世界恐慌の最中、カミーユ・ペテルスは市場を開拓し生産したワインの全てを自社詰めしカミーユ・ペテルスの名前で売り出しました。その後1930年にはメニルの単一区画でも評価の高いレ・シェティヨンを購入、相続による分割などもありましたが今日もドメーヌのフラグシップとして君臨しています。
1944年にカミーユからピエール・ペテルスに代替わりを迎え1946年ドメーヌの名前を自らのピエール・ペテルスに変更しました。健康上の問題から1967年にピエールは息子フランソワに代を譲りますが、フランソワは自社畑を17.5haまで拡大するとともにピエール・ペテルスをシャンパーニュ地方きってのレコルタン・マニピュランに成長させます。
2008年シャンパーニュ他至る所で研鑽を積んだ若き醸造家ロドルフ・ペテルス
が当主の座に就いたピエール・ペテルスですが今まで行ってこなかったロゼ・シャンパーニュの製造を開始する等目が離せないレコルタンです。
❦ 畑
所有畑 (20ha): 32 リューディー
Le Mesnil-sur-Oger : 11.5ha (45 区画)
Oger : 1.5ha (8 区画)
Avize : 2.0ha (4 区画)
Cramant : 0.5ha (2 区画)
Sezanne : 2.0ha (4 区画)
※ 新しい畑を購入:2.5ha(Oger、Avize、Cramant)
栽培は100% シャルドネ、平均樹齢は35 年で、65 年を超える老木もあります。10 年以上リュット・レゾネを行い、4 通りの栽培を行っています。また昨今、主流となりつつあるクローン・セレクションではなく、マサル・セレクション(代々引き継がれてきた自分の畑で、時間をかけて優良な株を選定。それを苗木として使用する方法。)にこだわっています。ロドルフ氏は「シャルドネはひとつではない」と語ります。 代々ペテルス家が守ってきた「様々な特徴を持つシャルドネ種」を引き継ぎ、マサル・セレクションにより栽培を行うことは、「シャンパーニュの歴史と誇り」「ペテルス家代々のメモリー」を守ることであり、これにより一層味わいに複雑味が加わります。
❦ 醸造
ヴィンテージに使用できるジュースを分離する為に細心の注意を払いプレス。
発酵は区画や土壌の違いごとに温度管理付きの小さなステンレス・タンクで行われます。
マロラクティック発酵はヴィンテージに応じて行われます。