CLÉMENT LECLERE
クレマン・ルクレール
❦ 詳細・歴史
シャンパーニュにまた刺激的な新世代グローワーが登場しました。ジェローム・プレヴォーが本拠を置くギューの村から 2 つ南に行った、プティット・モンターニュのクローム・ラ・モンターニュに本拠を置く Clément Leclere クレマン・ルクレールです。ダヴィッド・レクラパール、ジュリアン・ギィヨ、ブノワ・タルランなどで研鑽を積んだクレマンが、2019 年に 29 歳で両親からドメーヌを継承して新たに元詰めを始めました。1990 年生まれのクレマン・ルクレールは、1922 年から続くブドウ栽培農家の 4 代目になります。ドメーヌは、プティット・モンターニュのクローム・ラ・モンターニュに本拠を置き、栽培面積は 2.27 ヘクタール。ムニエを主体に、僅かにシャルドネを栽培しています。ドメーヌの畑は、プティット・モンターニュ地区の Coulommes-la-Montagne クローム・ラ・モンタ-ニュと Pargny-les-Reims パルニー・レ・ランス、そして Valée de l’Ardre ヴァレ・ド・ラルドル地区の Tramery トラムリーと、Courmas クルマの 4 つの村に点在しています。クレマンの父親は、ブドウ栽培には関心はあったものの、ワイン醸造には興味がなかったため、協同組合に加盟していました。このため、ドメーヌには、まだ醸造設備も醸造所もなく、現在はクローム&ヴリニー(クローム・ラ・モンターニュと北隣のヴリニーの 2 村共同)の協同組合の醸造所を間借りして醸造を行っています。協同組合といっても、シャンパーニュらしく最新の設備が整っています。このため業務形態は RC(Recoltant-Cooperateur レコルタン・コーペラトゥール)となっています。
*ちなみに、二つ北隣の村に本拠を置くジェローム・プレヴォーも自身のドメーヌで収穫したブドウを、この協同組合で圧搾しています。プレヴォーは、その後、果汁を自分のセラーに運び、ドメーヌで醸造を行っています。
*RC は醸造設備を持たない栽培農家が共同組合の設備を使用して醸造を行い、自身のブランド名で販売する場合の業務形態。
当初、クレマンはワインに興味が持てず、学校では会計学を修めて、海外経験を求めてオーストラリアに留学していました。その後、サンテミリオンとリのワインショップで働いていました。この時期に数多くのワインをテイスティングして、ワインに対する見聞を広め、ワイン造りに強い興味を持つようになったそうです。その後、アヴィーズの学校であらためて醸造と栽培を学びました。そして、ダヴィッド・レクラパールのインターンシップに応募。ダヴィッドとの何度かの面接を経て、採用されたクレマンは、レクラパールの下で、2 年間みっちり研鑽を積みました。その後、ブルゴーニュでも働きたいと考えていたクレマンは、ジュリアン・ギィヨの下でも働きました。2019 年、両親の引退に伴い、クローム・ラ・モンターニュにある家族の畑の一部を引き継いだクレマンは、満を持して自身のワイン造りに乗り出します。しかし、当初はまだ畑が少なかったため、並行して、ブノワ・タルランで働いていました。2021 年から家族の全てのブドウ畑を引き継ぎ、フルタイムで本格的に自身のワイン造りに取り組み始めました。クレマンは、長年の修行の過程でビオやビオディナミの巨匠たちと共に働いてきたことから、すぐに自分の畑でビオを採用しました。フルタイムで家業に専念するようになった今、クレマンは新たなプロジェクトにも取り組んでいます。例えば、生物多様性のための樹木の植樹。ビオディナミへの進化。さらに、新しく植樹したピノ・ノワール、そしてピノ・ブランやプティ・メリエといったシャンパーニュの古代品種を栽培して、コトー・シャンプノワを醸造するといった計画です。
❦ 畑
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❦ 醸造
醸造に関しては、人為的な介入を可能限り少なくしたナチュラルな手法で行われています。収穫後、ダイレクト・プレスした果汁は、全て樽で野生酵母で発酵されます。クレマンは、ブルゴーニュ産の 228l、350l、400l、500lや、シャンパーニュ産の 225lなど、容量や産地の異なる複数のオーク樽を使っています。樽には、塩味とミネラル感を強調するものもあれば、丸みや豊かさ、純粋さを強調するものもあります。クレマンは様々な樽での醸造と熟成を試すために、異なる樽を少しずつ使うようにしています。しかし、ドメーヌでは新樽は一切使いません。クレマンは、樽の個性よりも、醸造を通して、繊細さやエレガンス、複雑さを追求しています。マロラクティック発酵に関しては、ブロックすることはワインをコルセットに閉じ込めるようなものであると考えています。このため、マロは自然に任せています。亜硫酸に関しては、圧搾時に必要最低限添加するのみです。クレマンは厳格なブドウ栽培を通して、様々なテロワールの個性をボトルに凝縮させようと努めています。独立までに十分に時間を掛けて準備したクレマンは、ドメーヌの畑のブドウの木一本一本を隅々で知り尽くしています。彼は緻密でありながら、同時に自身の直感にも耳を傾け、既成概念にとらわれないブドウ栽培とワイン造りをしています。