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Dérot Delugny

デロ・ドゥリュニー

デロ・ドゥリュニーの写真1 デロ・ドゥリュニーの写真2 デロ・ドゥリュニーの写真3
URL http://www.champagne-derot-delugny.fr/
設立 1929年
本拠地 Crousette sur Marne(クルセット・シュル・マルヌ)
当主 François Dérot(フランソワ・デロ)
畑の総面積 12ha
資料提供 Vivit


❦ 詳細・歴史

Dérot デロ家は4世代前からヴァレ・ド・ラ・マルヌでブドウを栽培しています。1929年にフィリップ・デロPhilippe Dérot とイヴォンヌ・ドゥリュニーYvonne Delugny がお互いの名字を結び付けて、「デロ・ドゥリュニー」というブランドを創設したのがドメーヌの始まりです。創業者のフィリップ・デロは、ブドウ栽培用の鋤の製造をしていましたが、地元でドメーヌ元詰めのシャンパーニュを初めて手掛けた造り手の一人でした。当時、醸造所は僅か数千本のシャンパーニュの醸造ができるに過ぎない賃借りの小さなものでしたが、1933 年にパリ農事コンクールで⾦賞に輝き、ドメーヌのシャンパーニュの品質はすぐに広く認知されます。第二次世界大戦後、フィリップはブドウ栽培用のハイクリアランス・トラクターを製造し、ブドウ畑の管理を⻑男に継承します。同時に、次男のベルナールとともにシャンパーニュの製造を拡大させて⾏きました。1950 年には、拡張した畑のブドウを受け入れる醸造所の建設が始まり、毎年冬の間、40 年以上に亘り地下の⾃然な温度を利用したシャンパーニュの熟成に最適な地下道を掘り進めていきました。1975 年にはディジョン大学で醸造学を学んだベルナールの息子のフランソワがドメーヌを継承。現在まで当主を務めています。そして、2010 年にフランソワの息子のローランがドメーヌに参画。ローランは現在31 歳。シャンパーニュとマコンでブドウ栽培と醸造学を修めた後、シャンパーニュやアルザスのドメーヌで研鑽をし、オーストラリアのヴィクトリアやカリフォルニアのナパ・ヴァレーでの収穫も体験し、現在はドメーヌの4 代目として、高品質のシャンパーニュ造りを⾏っています。


❦ 畑

ドメーヌの栽培面積は約12ha で、全ての区画がクルット・シュル・マルヌとその隣村に点在しています。主要栽培品種は、アッサンブラージュによって果実味としなやかさをもたらしてくれるピノ・ムニエです。⿊ブドウですが、細やかな圧搾によって⽩ワイン用の果汁を得るこ
とができます。また、複数の区画でピノ・ノワールが栽培されています。この品種には非常に早熟なテロワールが必要です。シャルドネはドメーヌの畑の1/4で栽培されています。シャルドネは快活さとエレガンスさをワインにもたらしてくれます。最後にシャンパーニュでは極めて珍しいピノ・グリ(別名フロモントー)が栽培されています。これは、ドメーヌの創始者がこの品種を格別に愛していたため、その敬意から植樹されたものです。2 つの区画があり、そこからピノ・グリ100%の単独のキュヴェが造られます。ドメーヌではテロワールと環境に最大限の敬意を払ってブドウ栽培を⾏っています。このためオーガニックな栽培を⾏い、施肥に使用するのは果物の⽪を堆肥と混ぜたものと有機肥
料に限られています。除草は表⼟の部分のみ年間4〜6 回⾏っています。表⼟が⽐較的深い4ha の区画では、1 畝ごとに草⽣栽培を⾏い、表⼟の浅い3ha と斜度の大きい5ha の区画は、完全に除草を⾏っています。畑の耕耘、除葉なども状況に応じて実施しています。近々、HVE(環境価値重視)とサスティナブル農業の認証も受ける予定です。ドメーヌでは畑での全ての仕事を手作業で⾏っています。剪定は、風通りを良くして、太陽の光によってしっかりと熟した最上のブドウを得るための決定的な作業であると考えており、最も入念に、そして非常に厳しく剪定(短小)を⾏っています。


❦ 醸造

収穫前には、それぞれの区画のブドウの成熟度を観察し、いくつかの粒を採取して最適のタイミングで収穫するために万全の準備をしています。収穫は20 人弱のチームで、全て手摘みで⾏っています。手摘みによって、清潔でしっかりと成熟したブドウのみを摘み取ることができます。選果は各収穫人がその場ですぐに⾏って、ブドウを小さな籠に入れて醸造所まで運搬しています。ドメーヌでは一部のブドウをモエ・エ・シャンドンに売却しています。ブドウは品種ごと別々に圧搾れ、果汁はタンクで発酵されます。その後、澱を取り除き清澄なワインを得るために、上澄みの移し替えを数回⾏います。そして瓶詰めの前に、異なるヴィンテージ、異なる品種をアッサンブラージュして、各キュヴェを造るためにティラージュを⾏い、細かく繊細な泡を得るために低温で瓶内二次発酵を施します。ドメーヌのシャンパーニュは、セラーで3 年から5 年かけてマチュラシオン・シュール・リーを施した後、デゴルジュマンを⾏います。さらにその後、数ヶ⽉間セラーで寝かせてから販売されます。ドメーヌのセラーはマルヌ河流域の小さな丘の地下に掘られたものです。約10 万本のシャンパーニュが保存されています。ドメーヌのシャンパーニュはイタリア、スぺイン、ドイツなどに輸出されています。
Crouttes Sur Marne クルット・シュル・マルヌは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区にある村です。シャンパーニュの栽培区域の最⻄端で、パリに最も近い村です。この村にはビオディナミのRM、フランソワーズ・ベデルも本拠を置いています。