Machilde Savoye
マチルド・サヴォイ
❦ 詳細・歴史
27 歳の若き女性グローワーがデビューしました。マルヌ右岸の小さな村、La Neuville aux Larris ラ・ヌヴィル・オー・ラリスに本拠を置く Machilde Savoye マチルド・サヴォイです。マチ ルドは 1995 年生まれ。アヴィーズのリセ・ヴィティコールでブドウ栽培と醸造を学んだ後、 2017 年に家業に参画しました。当時、マチルドの両親は、他の多くの蔵元と同様に協同 組合に加盟し、ブドウは組合と大手メゾンに売却していました。しかし、現在のシャンパーニ ュのシーンで頭角を表してきた新世代の若手グローワー達と、リセ・ヴィティコール時代から交 流のあるマチルドは、進歩的な考えを持っていました。このため、ブドウ栽培だけを行い、メゾ ンや組合に売却するという、それまでの家業の方針を大きく転換。組合を離脱し、畑をビ オロジックで栽培し、2019 年からは自身のブランドでのシャンパーニュの醸造を始めたのです。
ドメーヌがあるラ・ヌヴィル・オー・ラリスは、マルヌ河沿いのキュミエールやダムリーの村よりさ らに西で、マルヌ河から一つ北の内陸に入った村です。この村で元詰めをしているグローワー はいません。村の中にもブドウ畑はごく僅かしかありません。マチルドは隣村の Baslieux- sous-Châtillon バリュー・スー・シャティオンと Cuchery キュシュリーに 3.5ha の畑を所有して います。ドメーヌの畑はムニエが主体で(9 割)、その他に、ピノ・ノワールとシャルネを少し (各 5%)栽培しています。畑の地質は粘土とシルト混じりの石灰質土壌です。
❦ 畑
2021 年の 6 月にドメーヌを訪問しましたが、ドメーヌの畑は、マルヌとは思えないほど起伏 かあり、遠くの村まで見渡せるコート(丘陵)の斜面に位置していました。畑はビオロジック で栽培していますが、手続きが煩雑であるため認証は受けていません。ブドウ畑では定期 的に耕耘を行い、畝の間には下草を生やして周囲の野生生物を保護しています。また、エ ンバク、菜種、マスタード、クローバーなども畝の間で栽培しています。両親は既に引退。夫 は別の仕事をしているため、マチルドは今年 3 月に生まれた子供を育てながら、ほぼ一人 でドメーヌを運営しています。
マチルドは 2019 年から自身の名義でのシャンパーニュの醸造に着手しました。ムニエ品種 の可能性と潜在性を信じるマチルドは、デビューからムニエ 100%のキュヴェで勝負を掛けまし た。2019 年ベースの初ヴィンテージは、二つのリュー・ディで栽培されたムニエのアッサンブラー ジュのキュヴェです。そして、2020 年からはコトー・シャンプノワの醸造も始めました。こちらもム ニエ 100%のキュヴェですが、マセラシオン・カルボニックで醸したユニークなコトーです。
そして、満を持して今年この二つのキュヴェをリリースしました。若き女性のデビュー品ですが、 既にイギリス、デンマーク、イタリア、オランダ、スイスなどに輸出され好評を博しています。
❦ 醸造
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