LINEで送る

Nowack

ノワック

ノワックの写真1 ノワックの写真2 ノワックの写真3
URL https://www.champagne-nowack.com
設立 1795年
本拠地 Vandières(ヴァンディエール)
当主 Flavien Nowack(フラヴィアン・ノワック)
畑の総面積
資料提供 Firadis


❦ 詳細・歴史

ドメーヌの歴史は1795年まで遡る。初代Jean-Baptiste Nowackはボヘミア地方の出身で、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの右岸に位置するVandières村に移り住んだ。二代目Pierre-Ferdinandは、父が興していたレンガ造りの仕事を受け継ぐとともに、母から受け継いだ小さなブドウ畑の面倒も見ていた。Pierre-Ferdinandの孫にあたる四代目Ferdinandは、その父から幾つかのブドウ畑の区画を受け継ぐとともに、ブドウ栽培に惹かれていくこととなった。Ferdinandが30歳になろうというとき、Champagneの地をフィロキセラが襲い、壊滅的な打撃を与えることとなる。ブドウ畑のため熱心に復興に取り組み、その結果、周囲も認める才能あふれる栽培家として頭角を現した。1915年、ついにシャンパーニュの醸造を開始。1930年には優秀農業賞を受賞し、Nowack家にとって初となる栄誉であった。さらに1935年36年と連続でパリのコンクールで受賞。受賞作は、VinNature de la Champagneとピノ・ムニエ100%のCoteaux Champenoisであった。時代は下り五代目Bernardは、1960年代以降に起きた多様化という市場の変化にもキュヴェを増やすことで対応し、さらにドメーヌを拡大。七代目Frédéric(Flavienの父)、そして現当主のFlavienにも、この「Nowack家の物語」は引き継がれ、ブドウ樹とそのブドウ果のもつ味わいへの情熱、この地への、そしてNowack家のシャンパーニュを特徴づける個性の基礎となっているこの地特有のテロワールへの愛、それを今もさらに後世へも伝えようとしている。2012年、Flavienが当主としてドメーヌを率いることとなり、新時代を迎えることとなった。
初めてリリースしたのは3つのキュヴェで、ムニエ、シャルドネ、ピノそれぞれ同じ標高(100m)に植えられているもの。これがFontinette, Tuilerie, Bauchets。


❦ 畑

斜面上部:化石を含む石灰質土壌
斜面中部:砂質石灰岩土壌
斜面下部:砂質石灰岩土壌に、砂岩を多く含む土壌

斜面中部:
Pinot Noir(Les Bauchets の区画)は砂質石灰岩土壌と硬い泥灰土の土壌
Chardonnayの区画(La Tuilerieの区画)は更に、Pierre Meuriere (ピエール・ムリエール)と呼ばれる貝殻の化石を多く含む、シリカを含んだ堆積土が多い
よりミネラル感が強くでる土壌であるため、この区画にはChardonnayが植えれらえている
隣村Chatillons sur MarneにあるMenier (La Fontinetteの区画)は風化した泥灰土の土壌となるため、より軽めの土壌タイプになり、熟成が早いVallee de la MarneのPinot Menier向きとなる

斜面下部:
L’Arpent Rougeは斜面下部と南向きの斜面であるため、より軸の太い、酒質の強い、より果実味が全面にでた味わい
シャルドネをブレンドした理由は、より長い余韻に良い意味での軽やかさを必要としたため


❦ 醸造

ワインは全て区画別にブドウの完熟を待ってから収穫され、圧搾から醸造に至るまで全て分けられている。自然酵母を使った発酵にはバリックとステンレスタンクが使用され、マロラクティックなし、無清澄・無濾過で翌年春に瓶詰め。二次発酵の後、長い期間に渡る熟成という眠りにつく。これにより、その区画の持つテロワールをよりピュアに、より力強く表現することが可能になる。

マロラクティック発酵を醸造段階で強制的に行うことはしておらず、あくまでその年の酵母を気温などのセラー環境に任せている。以前はマロラクティック発酵が始まることが無かったが、ここ数年の気温の変化等で、2016年収穫分の仕込みよりマロラクティック発酵有り(100%)となっている。
但し、マロラクティック発酵をしていても、総酸度が高いブドウ(低PH)のため、極端にスタイルが変わることはない。マロラクティック発酵をする・しないではなく、醸造の段階で人為的な介入を極力避ける目的であり、マロラクティック発酵に関してはその年の酵母に任せるという方針。
生産者団体:Des Pieds et des vins この生産者団体は将来的に新しくこのシャンパーニュ地方をけん引していくてあろうNEW Generationの団体。参加している生産者は皆30代と若いのが特徴。 まだまだ知名度は低い生産者もいるが、今後のシャンパーニュの在り方(栽培や醸造に関して)に考えを一致する生産者の集い。 Reimsのレストランなどは(Les Crayeres→ミシュラン2つ星 やL Assiette Blanche など)ではオンリスト、また地元のキャヴィストでも取り扱いがある。