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Domaine de Marras

ドメーヌ・ド・マラス

ドメーヌ・ド・マラスの写真1 ドメーヌ・ド・マラスの写真2 ドメーヌ・ド・マラスの写真3
URL
設立 2014年
本拠地 Fontjoncouse(フォンジョンクーズ村)
当主 Sébastien Prunet(セバスチャン・プルネ)
畑の総面積 6ha
資料提供 VIN CROSS


❦ 詳細・歴史

所有する畑はわずか 6ha。年間生産量 3000~5000 本のマイクロドメーヌ。ファーストリリースは 2014 年。 当主の Sébastien Prunet/セバスチャン・プルネ氏はナルボンヌ出身で、会社勤めをする両親のもとに生 まれたが、叔父がブドウ造りに携わっていた。幼少の頃からワイン造りに興味を持ち、14 歳から時々叔父の 農作業を手伝っていた。叔父は 10ha だった畑を 50ha に増やし、慣行栽培でブドウを造り、協同組合に 売るネゴシアンだったのだが、それを見ていた彼は、大規模な畑でオーガニックに取り組むのは困難なので、 自分はいつか小さな畑でオーガニック栽培に取り組もうと決めていた。リムーのシャトー・ド・ゴールで働いてい たころに知り合った、ドメーヌ・アルレタズのブノワ・アルレタズ氏からビオロジックのスタイルを学んだ。彼とはワイ ン造りに関して「彼女のように、ほぼ毎日電話で話している。」そう。まだ自分の醸造所を持っておらず、 Fontjoncouse /フォンジョンクーズ村にある小さな醸造所を借りて仕込んでいる。畑はナルボンヌから 20 km のあたりで、メインは Chemin de Marras の区画。そして海を臨む小さな区画を合わせてトータル6ha 弱。ラベルに
描かれている絵は後者の海の近くの区画である。2016 年 から弟がドメーヌに加わるので、ようやく少し落ち着くそうだが、忙しすぎてビオディナミ農法のサイクルにはまだ合わせられず、関心はあるが取り組むには至っていない。


❦ 畑

メインとなっているマラスの畑には、樹齢 50~80 年のカリニャ ンが主に植わっている。土壌は上部は粘土の層だが、下部は石 灰質。現在、グルナッシュ・ブランやミュスカ・ア・プティ・グランも植 えて、今後は白ワインも造る予定だ。ミュスカ・ア・プティ・グランの 区画は、ジュラ紀中期のフォッシルと呼ばれるタイプの土壌で、ヒ
トデの化石なども出土する。カリニャンの区画を観察すると微妙に葉の色が違う樹があり、「いくつか違う タイプのカリニャンが入っているみたいだが、僕にも名前はわからない」との事。時折、グルナッシュ・ブランなども混植されている。やや丈を高めにゴブレに仕 立ててあり、北から頻繁に吹くの風の影響で病気にもかかりにくい。


❦ 醸造

ブドウは手摘み収穫。赤ワインはすべて除梗したの ちに、ステンレスとファイバープラスチック製のタンクで 自然酵母醗酵する。5~6週間のキュヴェゾンの後、 1週間おきにルモンタージュするが、「すでにかなり味 が出ている」ので、あまり抽出はしない。熟成は4~ 5ヵ月。収量は 20~25hl/ha と非常に少なく 「採算が出るギリギリのライン」。「カリニャンの房を丸 ごとかじったような味わい」を表現したいので、樽は使わない(一部、パリのお客さんから前払いで依頼があったものについては樽をかけて造る)。SO2 は瓶詰時に少量を加える。