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Les Gauchers

レ・ゴーシェ

レ・ゴーシェの写真1 レ・ゴーシェの写真2 レ・ゴーシェの写真3
URL
設立 2017年
本拠地 Thoré la Rochette (トレ・ラ・ロシェット)
当主 Cedric Fleury(セドリック・フルーリー)
畑の総面積 2.6ha
資料提供 VIVIT


❦ 詳細・歴史

レ・ゴーシェは、セドリック・フルーリー氏が2017 年にロワールのコトー・デュ・ヴァンドモワに設立 したナチュラルワインのドメーヌです。
セドリックはパリの学生時代に、ジャン・ピエール・ロビノのレストラン、ランジュ・ヴァンで叔父がシェフをしていたため頻繁に通ってナチュラルワイン好きになりました。その後、国際NGOの仕事でマリやイエメン、アフガニスタンなどで15 年間働いていましたが、休暇やヴァカンスにはフランスに戻り、クロ・テュ・ブッフのティエリーピュズラやラ・ グラップリのルノー・ゲティエの下で収穫や醸造を経験しました。
本格的にナチュラルワイン造りに携わりたいと考え、NGOの仕事を止め、ドメー ヌ・ド・モントリューのエミール・エレディアの下で働き、2017年に地元で2.6 ヘクタールの畑を購入。ヴァンドーム近郊のThoré la Rochette トレ・ラ・ロシェットに自身のドメーヌ『Les Gauchers レ・ゴーシェ』 を立ち上げて独立。
レ・ゴーシェとはフランス語で『左利きの人達』という意味です。セ ドリックも彼の娘も左利きのため、このように命名したのだそうです。初ヴィンテージは2017 年、僅か 1 樽の生産量からスタートしました。


❦ 畑

ドメーヌの畑は、前オーナーが植樹をした約20年前からビオロジック栽培されていて、エ コサートの認証を受けています。畑はコトー・デュ・ヴァンドモワ域内の標高115メートルの真南向きのコート(斜面)に位置しています。大きく以下の 2 つの区画に分かれていて、土壌は表土がシレックス混じりの粘土。母岩が石灰(テュフォー)となっています。

Montrieux モントリュー:栽培面積 1ha(ピノー・ドニス 0.5ha、ピノ・ノワール 0.25ha、カベルネ・フラン 0.25ha)。平均樹齢19年。
La Pente des Coutis ラ・ポント・デ・クティ:栽培面積 1.6ha(シュナン・ブラン)平均樹齢18年。

厳密なビオディナミではありませんが、ビオディナミで使われる、スギナ、イラクサ、ノコギリ草などの調剤を効果的に使って栽培を行っています。畑は年に 2 回耕耘し、畝の間にはカバークロップを生やしています。また、収穫後には羊を放牧して自然な雑草駆除 (羊が雑草を食む)を行っています。ブドウ木は剪定と芽かきを行った後は、除葉もグリー ン・ハーヴェストも行いません。生物多様性の促進のために、知人の養蜂家とコラボレーショ ンして区画の横に養蜂箱を設置するなどの試みをしています。


❦ 醸造

収穫は手摘みでその場で厳格に選果されます。
その後、Thoré la Rochette トレ・ラ・ロ シェットにある洞窟を改装したドメーヌの醸造所に運ばれて醸造が行われます。ワインは野生酵母で自発的に発酵させ、醸造添加物や SO2 は一切加えずに醸造。熟成後、無清澄、ノンフィルター、SO2 も無添加で、重力を利用して自然に瓶詰めされます。セ ドリックのワインはとても活力があり、明るくさわやかで、同時に非常に正確さを備えた味わ いです。⁠⁠⁠
セドリックは、今でもラ・グラップリのルノー・ゲティエと、元ドメーヌ・ド・モントリューのエミー ル・エレディアと非常に仲が良く、頻繁に会ってワイン造りについての考えや哲学について意見交換をしています。 ちなみに現在、エミール・エレディアはドメーヌ・ド・モントリューを離れ、 ラングドックでドメーヌを経営。夫のクリスチャン・ショサールを亡くしたドメーヌ・ル・ブリゾーの ナタリー・ゴビシェールと再婚し、ナタリーが営むネゴス、ナナ・ヴァンにブドウを提供しています。 セドリックのワインは、フランス各地のナチュラルワインショップやパリのナチュラルワインのレス トランで販売されている他、デンマーク、オランダ、スイスなどにも輸出されています。