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Domaines Vinet

ドメーヌ・ヴィネ

ドメーヌ・ヴィネの写真1 ドメーヌ・ヴィネの写真2 ドメーヌ・ヴィネの写真3
URL http://domaines-vinet.com
設立 1948年
本拠地 La Haye-Fouassiere(ラ・エ・フアシエール)
当主 Gérard & Daniel Vinet(ジェラール & ダニエル・ヴィネ)
畑の総面積 55ha
資料提供 Luc Corporation


❦ 詳細・歴史

ドメーヌ・ヴィネは1948年、ギュスターヴ・ヴィネによって創立されたロワール地方ナント地区の造り手。
現在、55haのブドウ畑をAOCミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌの中心地、ラ・エ・フアシエールとシャトー・テボーの両村に所有する。

近年ドメーヌを運営していたのはギュスターヴのふたりの息子、ダニエルとジェラールだったが、地質学と自然を尊ぶ兄のダニエルは既に引退。現在は、両村を含むこの地区の生産者組合長でもある弟のジェラールが、妻のローランスと共にドメーヌを切り盛りしている。

ドメーヌは3つの独立したドメーヌ・ブランドで構成されている。
ドメーヌ・ド・ラ・キヤ、ドメーヌ・デ・ラテル、それにドメーヌ・サン・マルタンだ。
そのうちドメーヌ・サン・マルタン。ヴィネ家が2000年に傘下に収めた、シャトー・テボーに位置する8.5haのドメーヌである。
その歴史は1830年まで遡り、畑にはフィロキセラ禍の直後、1920年代に植えられたムロン・ド・ブルゴーニュもまだ若干残っている。

またラ・エ・フアシエール村には、「クロ・ド・ラ・ウセ」という、石垣に囲まれた0.7haの単一畑を所有。2014年の時点で最新ヴィンテージが2009年という驚愕の瓶熟成を施したミュスカデであり、瓶詰め前も18〜24ヶ月という長期間にわたり、シュール・リー状態のままバトナージュしつつ、寝かせられる。
このクロ・ド・ラ・ウセは、現在、INAOで検討が進められているクリュ・ミュスカデのひとつとして申請されたところだ。

ドメーヌ・ヴィネのモットーは「技術に頼らず、普遍的な存在としてのミュスカデ・シュール・リーを表現すること」である。


❦ 畑

結晶片岩、片麻岩、角閃岩などさまざまな変成岩由来のテロワールをもち、海洋性の気候である。このテロワールが、爽やかで、バランスがとれ、香り高い白ワインをコンスタントに生み出すことに一役買っている。
自然に敬意を払い、農薬散布はできる限り抑えたリュット・レゾネ。草生栽培で樹勢をコントロールし、必要な場合には夏期剪定を行う。光合成に必要な葉面積を残しつつ、摘葉も実施。健全なムロン・ド・ブルゴーニュが実る。


❦ 醸造

醸造にもこだわりがある。摘み取ったブドウを2台の小型プレス機で圧搾。大型プレス機を使わないのは、搾汁に時間がかかり、果汁が酸化するのを防ぐ目的からだ。果汁はデブルバージュのため一度ステンレスタンクに入れられ、その後、上澄みを地下タンクに移してアルコール発酵。もちろん温度コントロールが行き届いている。
原則として自生酵母による自然発酵だが、進行状態によっては培養酵母の助けを借りる場合もある。ワインはそのまま6〜9ヶ月間、バトナージュをしながらタンクの中で寝かされる。

ブドウを育て、収穫・醸造・瓶詰めに至るまで常に細心の注意を払うドメーヌ・ヴィネ。
類い稀なるミュスカデのスペシャリストである。