Domaine le Claux Delorme
ル・クロ・ドローム
❦ 詳細・歴史
通常ありえない程の完熟を待った収穫で、テロワールの魅力を表現する最上の生産者
「ブドウの声を聞き、畑を観察し、ワインを味わい、15年たってようやくこの地のテロワールの偉大さを理解した」というベルトランが何より求めるのは、独特のテロワールを尊重し、それをワインの中に反映させることである。土壌由来のミネラル感と溌剌としたフレッシュさに溢れた彼らのソーヴィニョン・ブランは、目指すワインを体現しつつあるといえるだろう。
また探求心溢れるマンシャン夫妻は、2004年からはヴァランセのル・クロー・ドロームというドメーヌでもワイン造りをスタート。ピラミッド型のシェーブルチーズで有名なヴァランセは、2004年にワインでもAOC昇格を果たしたフランスで唯一チーズとワイン両方でAOCを名乗れるアペラシオンである。上層が砂利に覆われた粘土とシレックス土壌の畑は、大雑把にいうとヴーヴレイとサンセールの間に位置しており、エレガントなソーヴィニョン・ブランが生まれる。メヌトゥとは全く違うテロワールを持つこの地に魅せられ、そのポテンシャルを引き出す彼らのワインは早くも2007年度版の『クラッスマン』に初掲載。「厳格な選果とワイン造りにより、ヴァランセの生産者の中で抜きんでた存在である」との評価を受けている。
❦ 畑
栽培方法 可能な限り環境に配慮したブドウ栽培を心がけていたが、2005年より有機栽培に転換。例えば、除草剤は不使用で、畑は緑に覆われており、すべての区画を年に3-4回耕すようにしている。こうすることで、植物相が発達し、土壌が安定する。また、畑を耕すようになって以来、エキゾチックなフルーツやスパイス、はっきりとしたミネラル感といったソーヴィニヨンの性格が、よりワインに表現されるようになったという。畑仕事のほとんどは手作業で、ブドウの質を上げるために、芽かき、除葉、グリーンハーヴェストを行う。必要であれば、7月のグリーンハーヴェスト時にも除葉を行う。
❦ 醸造
醸造方法 ツゲやブラックカラントの芽といったソーヴィニヨンの青臭さがでないよう、どの区画でも完全に熟したブドウのみを収穫する。発酵には、ロワールの選りすぐられた酵母を使用。尚、ラ・トゥール・サンマルタンでは、1994年に最新設備を導入した醸造施設が完成。ピュアな果実のみを醸造するため、ブドウは手作業で選果され、発酵には温度管理可能なステンレスタンクや木製の発酵槽が使用される。
❦関連生産者
La Tour Saint Martin(ラ・トゥール・サン・マルタン)