Philippe Badea
フィリップ・バデア
URL |
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設立 |
2012年 |
本拠地 |
Tulette(トゥーレット) |
当主 |
Philippe Badea(フィリップ・バデア) |
畑の総面積 |
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資料提供 |
TERRAVERT |
❦ 詳細・歴史
アンヌ、フィリップ・バデア夫妻が2010 年に始めた年産1,000 ケースの小さな造り手「フィリップ・バデア」。2012 年が初ヴィンテージながら既にフランス国内では大人気となっている。
『ローヌ、セギュレに位置するドメーヌ・ジャン・ダヴィッドで15 年働き、ビオディナミや醸造を学んだ。アンヌともそこで出会った』
ジャン・ダヴィッドの歴史は古く、有機栽培の知識も経験も多かった。奥様アンヌは今もジャン・ダヴィッドで働いている。畑は地元の造り手から購入。ケランヌの北、トゥーレットを中心に周辺のヴァンソブル、サン・モーリスの違う土壌の畑も購入した。
『グルナッシュ・ノワールの古い畑のみを選んで購入。シラーやサンソーには興味がないので持っていない。よってコート・デュ・ローヌを名乗れない』
所有畑は樹齢75 年(1945 年植樹)の畑が2.5ha。樹齢36 年(1982 年植樹)が1.5ha なので樹勢の強いグルナッシュでも収量は少ない。
『基本的な土壌は粘土質だが、沈泥が多い区画と砂質でシレックスを含む区画と個性が異なる区画を所有している』
暑さや乾燥に強い品種で発芽が早く、生育スピードも早いので糖度が上がりすぎてしまう。除葉をせずに、果実を日陰で育てることを意識している。
『カビ由来の病気に弱いので通気性を確保しながら
葉を残し、ゆっくり成熟させることができればアルコールだけでない奥深さを得ることができる』
2016年にはトゥーレットに自宅兼醸造所が完成。ようやく間借りでなく自分達の機材でワイン造りができるようになった。
❦ 畑
畑はフィリップ1人で全て管理されている。ビオディナミが導入され、全ての作業は月のカレンダーに合わせて行われる。
『月の動きは昔から農民達によって作物を効率的に育てる為に利用されてきた。別に特別な事ではなく先人の知恵だと思う』
イラクサやたんぽぽ、ノコギリソウ、水晶を使って畑を活性化し、ベト病やウドンコ病には海草等で葡萄樹にショックを与えて予防接種をしてあげる。
『沈泥なので、深く耕すと水分を失ってしまう。表面だけ耕すだけでも、活性化した土壌のミミズが地中深くまで空気を供給してくれる』
葉もできるだけ残し、更に下草も夏まで1 度も刈らずに葡萄が下草の陰になるように伸ばしておく。果皮が焼けないよう直射日光から守っている。
『当初は蚊が多かったのに、今はほとんどいない。これは生物多様性が確保され、色々な生物が存在するようになった証拠』
以前は農薬によって生物の種類が少なく、蚊の天敵がいなかったので蚊が多かったのだろう。
現在では、野性のにんにく、ねぎ、人参も含め60 種類以上の植物が自生し、30 種以上の虫や動物が確認されている。
『葡萄樹は以前よりも収量は減ったが、病気に強く、乾燥にも負けないようになっている。生命力が強まり、葡萄自体の力強さも増している』
❦ 醸造
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