Château Fortia
シャトー・フォルティア
❦ 詳細・歴史
シャトーヌフ・デュ・パプ最古の3生産者(他はネルトとヴォーディユ)のひとつで、写真のとおり歴史的な趣のあるシャトーです。このシャトーの歴史は大変興味深く、 1920~35年にかけてフランスにおけるAOCの設立(1936年)に尽力したシャトーの当時の当主としてピエール・バロン・ル・ロワ・ボワソマリー氏は銅像まで建てられるほど由緒あるシャトーです。当時は原産地呼称委員会がまだないため、好き勝手に品種をブレンドしたり、海外からバルクで購入したワインをブレンドしたりするなどやりたい放題でした。その中で、現在のワイン生産の礎を築いた父としてバロン・ル・ロワ 氏は位置づけられています。
❦ 畑
31.5ha(グルナッシュ70%、シラー20%、ムールヴェードル5%、白ワイン用5%)の畑を所有しています。白ワイン品種は、クレレット、ルーサンヌ、グルナッシュ・ブランで す。減農薬農法にて管理されていて、除草剤や除虫剤は使用していません。畑の 北側は砂質で白ワイン品種が植えられています。南側は石灰質土壌で畑の中には シャトーヌフの特徴ともいえるガレと呼ばれる石が多く転がっています。南側に植え られているのは赤ワイン品種で、ガレによってワインに多様性が与えられています。
❦ 醸造
当主のベルナール氏も、AOC設立時の流れを汲んだワイン生産を心掛けています。白ワインは収穫後すぐにプレスし、ス テンレスタンクにて醸造します。マロラクティック発酵は行わず、フレッシュさを保ちます。赤ワインは除梗後、品種ごとに 150リットルのコンクリートタンクで醸造し、その後20~40リットルの小さなコンクリートタンクに移してマロラクティック発酵を行 います。熟成はシャトーヌフ・デュ・パプの伝統であるフードルにて12~18ヵ月行っています。