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Domaine Font de Michelle

ドメーヌ・フォン・ド・ミシェル

ドメーヌ・フォン・ド・ミシェルの写真1 ドメーヌ・フォン・ド・ミシェルの写真2 ドメーヌ・フォン・ド・ミシェルの写真3
URL http://www.font-de-michelle.com
設立 1880年
本拠地 Bédarrides(ベダリッド)
当主 Bertrand & Guillaume Gonnet(ベルトラン & ギヨーム・ゴネ)
畑の総面積 50ha
資料提供 Tire-Bouchon


❦ 詳細・歴史

地域の記録によれば、ゴネ家は1600年頃からベダリッドに居を構えていたという文献が残っています。現在のワイナリー、ドメーヌ・フォン・ド・ミッシェルの本社となっている建物は、1880年にジャン・エティエンヌ・ゴネ氏が建てた農家がもとになっており、ジャン・エティエンヌの孫にあたるエティエンヌが、シャトーヌフ・デュ・パプAOCの南東に位置する素晴らしい場所に30ヘクタールのブドウ畑を購入し、1950年にワイナリーを立ち上げました。エティエンヌは1952年から1964年までベダリッドの市長を務めあげ、忍耐と厳格さを兼ね備えた人物として尊敬されていました。
1975年からは、師匠でもあり叔父でもあるヴィユー=テレグラフのアンリ・ブリュニエの影響を受けた二人の息子、ジャンとミッシェルがワイナリーを引継ぎ、洗練と凝縮を兼ね備えたフルボディのテロワールワインを造るため、30年以上もの歳月を費やしてきました。2002年にはコート・デュ・ローヌとガール県のドマザン村にあるコート・デュ・ローヌ シニャルグに20ヘクタールのブドウ畑を購入し、ここから「ラ・フォン・デュ・ヴァン」の名でワインをリリースしています。
2006年からは、3代目に当たる息子のベルトランとギヨームが、若い熱意と技術を持ってワイナリーを引き継ぎ、2009年、3代目のベルトランとギヨームは「ゴネ・ペール・エ・フィス」という会社を立ち上げました。ここでは「フォン・ド・ミッシェル(シャトーヌフ・デュ・パプ)」と「フォン・デュ・ヴァン(コート・デュ・ローヌ)」の輸出管理とともに、会社名と同じ「ゴネ」ブランドで、厳選した買いブドウによるローヌワインも販売しています。

三世代に渡るゴネ家の不断の努力は素晴らしい形で実り、ワイナリーとしての評価はシャトーヌフ・デュ・パプの中でも最高の1つとされています。パーカー著「ローヌ・ワイン」の中で、彼らのトップ・キュヴェ「エティエンヌ・ゴネ」は最高評価の5ツ星を与えられています。


❦ 畑

フォン・ド・ミッシェルの畑は、シャトーヌフ・デュ・パプの東エリアに位置しています。その土壌は非常に複雑。地表にはごろごろと大きな石が転がり、その下に砂地、粘土質土壌、そして石灰土壌。さらに地中には「ビーチサンド」と言われる非常に細かな砂の層となっています。

シャトーヌフ・デュ・パプのワインは、ドメーヌ・フォン・ド・ミッシェルの名でリリースされています。

ドメーヌが持つ最高の畑は、南東向きの斜面の一番上に位置しており、なんと樹齢100年から120年という超古木が並んでいます。その畑から下ったところにあるメインの畑でも、樹齢60年から90年と言うから驚きです。この畑の地中深くには地下水が流れており、その名も「フォンテーヌ・ド・ミッシェル」、ワイナリーの名前の由来となった水脈です。

パプの畑の大半は石灰泥土壌と丸い小石(アルプス山脈の洪積層からのもの)に覆われており、この小石は日中太陽熱を蓄え、夜になるとブドウを温める役割を果たします。また、この地域は大変乾燥しており、ブドウの根は必要な養分を探すため地中深くまで根を張るようになります。気候はとても大切な要素で、降雨量が少ない事、そしてミストラルが吹きブドウを健康な状態に保つことで、凝縮した実を収穫することができます。また、日照量も豊富に得ることができる地域です(夏の間は平均1000時間の日照量で、25℃の気温が7時間続きます)。
シャトーヌフ・デュ・パプを象徴する、「フォン・ド・ミッシェル」ブランドのワインはフォン・ド・ミッシェル、ラ・クロ、 ラ・ピエール・プランテ、シャルトリューズ、 クロワ・ド・ボアなど多くの区画のブドウから造られています。記録によれば、フォン・ド・ミッシェルの区画では、ナポレオン1世の時代(1804-1815)よりも以前からブドウが植えられていたとされ、ローマ時代の陶器の破片や容器がこの区画から数多く見つかっています。


❦ 醸造

「過度に樽の風味がつきすぎていない、テロワールを活かしたエレガントな造り」を目指したワイン造りを行います。20日から28日間にも及ぶ長いマセラシオンにより、タンニンは柔らかく、エレガントで良質な味わいとなります。デレスタージュ(醗酵途中にタンク内の果汁を別の容器に移し替えて一定時間静置し、果皮や種を空気に触れさせた後に勢い良く果汁をタンクに戻す工程。果皮からの色素、タンニンの抽出を促進させ、柔らかく果実味に富んだワインになる)やポンピングオーバーも行います。

熟成期間は12か月から18か月間。3分の1をトロンコニックと呼ばれる大樽で、3分の1をセメントタンクで、残りの3分の1を600リットルのデュミミュイと呼ばれるオーク樽で寝かせます。