Caccianemici
カッチャネミチ
❦ 詳細・歴史
CACCIANEMICI カッチャネミチは、ボローニャ生まれのボローニャ育ちの 3 人の友人の 夢から生まれたナチュラルワインナリーです。レストラン業界や農業食品関連の会社で働き、 その後、養蜂家として旅をして、自然なブドウ栽培に情熱を持つようになった Antono アン トニオは、エミリア・ロマーニャやプーリアで活躍している友人で醸造家の Walter ワルター、 そして同じく友人で人材雇用会社の役員である Giovannij ジョヴァンニとの 3 人で、 Sasso Marconi サッソ・マルコーニにある畑とセラーを借りて 2020 年 1 月にカッチャネミ チを設立しました。3 人とも植物や動物と密接に繋がった田舎の環境で家族と一緒に暮ら し、自然と農業への深い愛情を持っていました。必然的に地元ボローニャで自然に栽培し たブドウから自然な方法で造ったボローニャのナチュラルワイン造ること。そして、持続可能な 農業を行うためにビオディナミでブドウを栽培することに決めました。カッチャネミチはサッソ・マ ルコーニのコムーネに本拠を置いています。栽培面積は 3.3 ヘクタールで、グレケット・ジェン ティーレ、ピノ・グリージョ、ピコリット、ランブルスコ・グラスパロッサ、バルベーラ、シャルドネ、カ ベルネ・ソーヴィニョン、カルメネールなどを栽培しています。
ワイナリーの畑が広がるコッリ・ボロニェージ(ボローニャの丘)には豊かな歴史と伝統、 精神が詰まっています。そもそも、昔からこの場所はボローニャの貴族に人気の保養地で、 アルベルガティ家、マラスピナ家、カヴァッツァ家 イゾラニ家、カッチャネミチ家などの貴族が休 暇を過ごしていました。CACCIANEMICI カッチャネミチとは中世のボローニャで何代にも 亘って浮き沈みを繰り返してきた貴族の家名です。このカッチャネミチ家のシンボルがクマで した。クマはダンテの『神曲』の地獄編にも登場するボローニャを象徴する動物でもあります。 ボローニャでは、中世の名門貴族の物語が歴史に刻み込まれているように、カッチャネミチ のワインも、それを味わう全ての人々に感情的な印象を残すように、ワイナリーの名前をカッ チャネミチ、そしてクマの足跡をイメージしたデザインをワインリーのロゴにしました。
コッリ・ボロニェージは、穏やかな起伏のある丘から険しい岩の多い峡谷まで、対照的な 地形が点在し、地元の動物に自然の生息地を提供し、緑豊かな森と太陽が降り注ぐ畑 やブドウ畑が数多く混在しています。カッチャネミチでは、情熱とビオディナミによる生物多様 性への尊重によって、自然な味わいというオーセンティックで純粋な特徴を備えた、地元ボ ローニャの土地の物語を語ってくれる表現力豊かなナチュラルワインを造っています。
❦ 畑
カッチャネミチのブドウ畑は、アペニン山脈から流れるレノ川、セッタ川、ラヴィーノ川が織り なす峡谷の斜面にあります。標高は 400 メートルで、地質は鮮新世(約 500 万年前か ら約 258 万年前までの期間)の砂岩土壌です。畑は大きく 4 つの区画に分かれていま す。3 つの区画は Scopeto と呼ばれる集落にあり、もう 1 つの区画は少し離れた Turrone の集落にあります。Scopeto の 3 つの区画では、伝統と歴史への敬意からグ レケット・ジェンティーレ、ピノ・グリージョ、ピコリット、ランブルスコ・グラスパロッサ、バルベーラ などの地場品種を栽培しています。Turrone の区画では実験的精神から、そして未来 への挑戦からシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョン、カルメネールなどの品種を栽培しています。
カッチャネミチではビオディナミによる栽培を行っています。自然界では無駄になるものは 何もありません。全てが刻々と変化し、新しい生命を生み出します。カッチャネミチの哲学は 自然のサイクルに沿った畑の耕作と、ブドウ畑の注意深い管理を通じて、高品質のビオディ ナミ農法によるナチュラルワインを消費者に届けるということです。ワイナリーでは全ての畑を ビオロジックにすることから始め、植物の成長を促進するためにビオディナミを導入しました。
❦ 醸造
土壌とブドウの木が調和をするためには、動物を成育し、緑肥を行って、自然界の組成 を改善することが大切だと考えています。カッチャネミチが遵守する唯一のルールは、全ては 自然のサイクルによって決定されるということです。テロワールを理解するには、その必要性と リズム、変容とともに、自然界のバランスを変えないように努めなければなりません。これには 忍耐と汗と労力が必要です。常に注意深く畑と周りの自然環境を観察することによって、 将来を見通すために必要なヴィジョンを得ることができます。それぞれの畑、それぞれのブド ウ、それぞれのワイン、それ自体が物語であり、常に何かの発見であるのです。
21 世紀は、地球と植物、果物と人間の間にある繋がりが、今まで以上に率直に明確 に理解できるようになった時代ではないでしょうか。アントニオとワルター、ジョヴァンニの 3 人 にとってナチュラルワインを造ることは極めて自然なことでした。カッチャネミチでは、植物と動 物と微生物の生命を尊重し、生かすために、ブドウ畑でも醸造所でも一切の化学物質は 使用しません。手摘みで収穫したブドウを小さな箱で細心の注意を払って醸造所に運び、 醸造はブドウに付着している野生酵母で自然に発酵さ、添加物は一切加えず、清澄、濾 過も行わず、亜硫酸無添加の完全なナチュラルワインを生産しています。