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Tenuta di Fessina

テヌータ・ディ・フェッシーナ

テヌータ・ディ・フェッシーナの写真1 テヌータ・ディ・フェッシーナの写真2 テヌータ・ディ・フェッシーナの写真3
URL www.tenutadifessina.com
設立 2007年
本拠地 Castiglione di Sicilia(カスティリオーネ・ディ・シチリア)
当主 Silvia Maestrelli & Robert Silva(シルヴィア・マエストレッリ & ロベルト・シルヴァ)
畑の総面積
資料提供 Firadis


❦ 詳細・歴史

フェッシーナの歴史は現オーナーであるシルヴィア・マエストレッリと夫ロベルト・シルヴァが、ガヤで長い間栽培責任者を務めたコンサルタントであるフェデリーコ・クルタスの助言を得て、2007年にエトナ山北部のカスティリオーネ・ディ・シチリア村のロヴィテッロ地区に「イ・ヴィーニュ・ディ・フェッシーナ」と呼ばれる100年以上前のネレッロ・マスカレーゼが植わる区画を購入したことに始まり、ワイナリー名はこの区画名にちなんでいる。

ワイナリー購入からわずか2年後の2009年には、WA誌で「このアペラシオンのトップ生産者のみが到達できるデリケートなテクスチャーを持つ」と絶賛され、いち早く頭角を現したフェッシーナ。続く2010年には、ガンベロ・ロッソでトレビッキエーリ、エスプレッソ誌でエクセレントを取得、2013年にはワイン&スピリッツ誌のTOP100ワイナリーに選出、シチリアにおける最も偉大なアンバサダーの一人として太鼓判を押されている。フェデリーコの卓越した栽培・醸造技術がエトナのテロワールの偉大な可能性を引き出し、この地で最も繊細でエレガントなワインを生み出しているのである。


❦ 畑

現在は3つのエリアにまたがる11haの畑を所有し、土壌は全て火山性である。ワイナリーを含む7haはロヴィテッロ地区にあり、主にネレッロ・マスカレーゼが植わっている。やや冷涼な気候を持つ標高670mのこの畑からは活き活きとした酸と繊細なタンニンを持つ、エレガントなスタイルのワインが生まれる。エトナ山東部のミロ村と南部のサンタ・マリア・ディ・リコディーア村の間に位置する2.5haの畑は標高1000mと高く、主にカリカンテが植えられている。ワイルドな酸と塩っぽいアフターを持つワインが生まれる。残る1.5haはエトナではなく、ワイナリーから140km程南下したシチリア島南部ヴァル・ディ・ノート地区にあり、標高50mの畑にはネロ・ダーヴォラが植えられている。甘いタンニンを感じるしっかりしたボディのワインが生まれる。

標高が高いエトナでは太陽の光が強く、常に風が吹き湿気が溜まらないために病害対策もほとんど必要ない。そのため、栽培において重要なのは「自然の命令に従い、テロワールと固有品種の潜在力を信じてシンプルで自由にワインを造ること」とフェデリーコは語る。


❦ 醸造

醸造でも過度の抽出を避けるためにマセラシオンは一週間程度に抑える。「エトナには様々なテロワールがあるため、それぞれの特徴を生かしたワインづくりをすべき」という彼は、ステンレスタンクを用いた区画ごとの発酵にこだわり、またワインのフルーティーなノートに木のニュアンスが付き過ぎることなく、あくまでもワインに寄り添うようにという考えの元、熟成はバリックではなく35hlの大樽、500lのトノーを中心に用いる。