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Logonovo

ロゴノーヴォ

ロゴノーヴォの写真1 ロゴノーヴォの写真2 ロゴノーヴォの写真3
URL http://www.logonovo.it
設立
本拠地 Montalcino(モンタルチーノ)
当主 Marco Keller & Elsbeth Meinen(マルコ・ケラー & エルスベス・メイネン)
畑の総面積 10.5ha
資料提供 Firadis


❦ 詳細・歴史

トスカーナを代表する赤ワインのひとつブルネッロ・ディ・モンタルチーノを育むモンタルチーノ地区は4つのエリアに分類される。①畑の高低差が急で痩せた土壌と北向きの涼しい気候からミネラリーで繊細な味筋となるモンタルチーノの北側斜面。②比較的肥沃な土壌と日照の良さが大らかなキャラクターをもたらすモンタルチーノの南側の東向き斜面。③同じく日照豊富だが、海抜が高く約60km先にある海と畑との間に遮るものが何もないため風通しがよく、極度の乾燥と熱が和らぐ気候から力強さとエレガンスが備わるモンタルチーノの南側の西向き斜面。④砂質土壌と海抜が低く気温が高い環境が柔らくボリュームあるワインを生む最南端地区である。

ロゴノーヴォはこの③の南側の西向き斜面に位置している。ブルネッロの銘醸カステルジョコンドの広大な敷地内にある農園の改修工事の際に発見された地所で、陽光が惜しみなく降り注ぎ、芳しい花の香をのせた心地よい風が吹く、誰もが夢見るトスカーナの風景がそのまま具現化された美しい土地である。この地のポテンシャルに一目で惚れこんだマルコとエルスベス・ケラー夫妻は2003年にこの地所を取得。イタリア最高のエノロゴの一人ロベルト・チプレッソを招き、醸造所を設立した。

畑の開拓まで必要とされたゼロからの出発だったが、詳細に地質調査を行ってブドウ栽培に最適な場所を割り出し、土着品種・外来品種を問わず畑の土壌に適合する高貴品種を選び、斜面を切り開いて最新設備を備えた機能的なセラーを新築した。数年がかりの入念な準備の末、200haの敷地の中から選ばれたのはパッリーナというわずか10haあまりの畑である。ルーチェのブドウが栽培される畑の南隣りに位置する。海抜300-350mにあり、西側に開けた緩やかな斜面には爽やかな風がよく通る。排水性に優れた風化したガレストロや保水性に富む粘土質など様々な土壌を持つ畑で、粘土が多い区画にまずメルロが、続いてサンジョヴェーゼ、プティ・ヴェルド、シラー、サグランティーノがそれぞれに合った土壌の区画に植えられた。D.O.C.G.ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの規定に縛られることなく、ケラー夫妻が恋したこの素晴らしい土地の個性を自由に表現するために、テロワールとクオリティ第一主義で選んだ結果である。

自然環境に配慮したブドウ栽培では除草剤を使わず畑を耕すため土は非常に柔らかい。日照効率を最大限考えたコルドーネ・スペロナートの仕立て、ブドウの樹1本に付き1kgまでしか実をつけさせない収量制限、低圧力でのプレス、上質なバリック使いなど、栽培・醸造面での緻密な計算を経て生み出されるワインは、果実の凝縮感が印象的な非常に端正なスタイルだ。まだ樹齢が若いながらも、ヴェロネッリが初ヴィンテージの2008年、そして続く2009年にスーパー・トレステッレという最高評価で称える驚くべき作品である。


❦ 畑

土壌;土壌は大きく2種類に分けられる。ひとつは砂岩ベースの土壌。かなり深さがあり、もろく、石灰を含まず、排水性がよく、石が多い。PHは中性。もう一方のタイプは粘土を多く含み、保水性があり石が多く石灰を多少含み、PHはアルカリ性寄り。

栽培方法;自然環境に配慮した栽培。除草剤を使わず土を耕すため、土は非常に柔らかい。植樹率6,250本/ha。仕立ては日照効率を最大限考えたコルドーネ・スペロナート。ブドウの樹1本につき1kgまで収量制限。


❦ 醸造

温度管理しながらステンレスタンクでアルコール発酵。ピジャージュとデレスタージュで抽出を行う。12日間マセラシオン後、低圧力でプレス。マロラクティック発酵と熟成にはミディアムトーストのバリックを用いる。