URL | www.providencewines.com/ |
設立 | |
本拠地 | Matakana(マタカナ) |
当主 | James Vuletic(ジェイムズ・ヴルティッチ) |
畑の総面積 | 2ha |
資料提供 | Firadis 三国ワイン |
プロヴィダンスはニュージーランドでトップのワイナリーとして知られており、オークランドの北60キロに位置するマタカナにて造られています。このワイナリーのオーナー兼醸造家である、ジェイムズ・ヴルティッチの本職は弁護士であり、たった2ヘクタールの畑にて趣味の一環としてワイン造りを始めました。
しかしながらその醸造方法は特殊で、化学肥料、除草剤、そして酸化防止剤や保存料など添加物を一切、使用していません。従来、亜硫酸塩などの酸化防止剤なしに、高い品質のワイン造りは難しいと考えられていましたが、そのような考えを一掃し、まるで魔法をかけたかのようなすばらしいワインを造り出し、その評判は瞬く間に世界中に知れ渡りました。しかしながら2ヘクタールという畑面積から生産できるワインの量はごくわずかであり、幻のワインとまで言われるほどです。
若い段階から楽しめて、10年及びそれ以上熟成するポテンシャルを持つワイン。そして、ワイン大国フランス以外の国で作られる最高のボルドースタイルのワインを目指しています。
ジェイムズ・ヴルティッチは、剪定、摘葉、摘果、収穫、それらを全て手作業で丁寧に行えば、化学肥料や添加物など使用しなくても、品質はおのずと伴ってくるという考えのもとに今日もワイン造りを行っています。
プロヴィダンスの目標は、ポムロール及びサンテミリオンに比肩する、エレガンス、フィネス、複雑さ、アロマと風味、そして長い余韻を誇るワインを生産することです。バランスのよい優雅なワイン。完成した、完全に満足のいくワイン。
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プロヴィダンスといえば、ニュージーランドで作るメルローベースの非常に入手困難な高級ワイン。南半球のル・パンとか、いやいやセパージュはシュヴァル・ブランでしょ、な〜んて話をワインが好きな方は一度は聞いたことがあると思います。
さて、このプロヴィダンスの1999は日本でワインに関わる仕事をしている人ならピンとくるかもしれないエピソードがあります。ヒントはこのラベルです!
よく見ると右下にイニシアルが入っています。
一番左のU.Aは故浅井昭吾(麻井宇介)先生のこと。つまり、1999は麻井先生が仕込みに関わった年なんです。
麻井先生は、「ウスケボーイズ」と呼ばれる今日本で活躍する醸造家を育てた方。
日本のワイン業界にも多大な影響を与えており、先生を慕うワイン関係者も多いです。
雨の多いニュージーランド(でもこのエリアだけは降水量が少なく日照量が高いそうです)で、ビオディナミでワインを作ることに挑んだジェームス・ヴルティッチさんと、日本で醸造家を育てた浅井先生ときっと共有するものがあったのかなあと感慨深くなります。
麻井先生の「比較ワイン文化考―教養としての酒学」は、この業界に入ったときにぜひ読んだ方がいいと大御所の先輩に言われて大昔に読んだのですが、もう一度読んでみようと思いました。
ちなみにM.Iは日本ワインを日本に広めている先駆者とも言える(日本ワインを日本に広めるってちょっと変な表現ですが…)石井もと子さんのことです。
プロヴィダンスの1999は麻井先生のワイン講座を受けたことのある方に買われてしまいましたが、(買われるべくして買っていかれた感じでちょっと鳥肌がたちました。。)他のヴィンテージが1本だけあります。これより古いヴィンテージです。