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Alheit Vineyards

アルヘイト・ヴィンヤーズ

アルヘイト・ヴィンヤーズの写真1 アルヘイト・ヴィンヤーズの写真2 アルヘイト・ヴィンヤーズの写真3
URL http://www.alheitvineyards.co.za
設立 2011年
本拠地 Hermanus(ヘルマナス)
当主 Chris Alheit(クリス・アルヘイト)
畑の総面積


❦ 詳細・歴史

アルヘイト・ヴィンヤーズの設立は2010年、ファーストヴィンテージは2011年の若いワイナリーですが、彼らの30~80年の樹齢のシュナン・ブランベースのワイン「Cartology 2011(カルトロジー)」は、南アフリカ国内だけでなく海外の評論家から高い評価を受け、2013年のDecanterが選ぶトップ50ワインの4位に選ばれるという快挙を遂げています。おかげで、2月に訪問したときに現地のワインショップでもほとんど見ることができず、ワイナリーもカルトロジー以外のシングルヴィンヤードのワインはすでに完売していました。

クリスとスーザンは大学卒業後ナパ、西オーストラリア、サンテミリオン(アンジェリスの2005年の仕込みはクリスがやったそうです。2005のアンジェリスってめっちゃ評価高かったはず)オーストラリアのクレアヴァレー、モーゼルのワイナリーで研修しながら、ニュージーランド、ラングドック、プロヴァンス、北、南ローヌを旅してまわりました。世界各国のワイン産地を旅することで、ワイン産地としてのケープの強みと、ここでどんなワインを造るべきか考えがまとまったそうです。特にオールドワールドの考え方には刺激を受けたとクリスは言っていました。


❦ 畑

偉大なワインは80%が畑、20%がセラーで造られると言われていましたが、クリス・アルヘイトの場合はおよそ99%が畑で、1%がセラーと考えています。無灌漑の古樹のブッシュヴァインが植わる畑を探し、栽培家と協力して可能な限り自然な農業を行っています。


Hemelrand

友人であるハンス&マリー・アンヌ・エヴァンハイがウォーカー・ベイのヘメル&アード・リッジに所有する畑。
ケープは地中海性のワイン産地でスペイン北部ガリシア地方に似た冷涼さを持っています。これに基づきハンスと話し合いこの地にブドウを植える事にしました。マス・ド・ドゥマ・ガサックやル・スーラ、ドメーヌ・ド・ラグランジュ・ド・ペールなどの偉大な地中海の白ワインからインスピレーションを受けています。
ハンスはシャルドネ40%、ルーサンヌ30%、ヴェルデーリョ13%、シュナン・ブラン13%、ヴィオニエ3%、ミュスカ・ア・プティ・グラン2%を栽培。
標高360m、砂岩の入り込んだ砂質と粘土質で構成された土壌で寒く風の強い小さなエリアです。
ファースト・ヴィンテージは2015年になります。


Bot river

我々のボットリヴァーの畑はラングベーネと呼ばれています。
1982年にブッシュヴァインのリースリングが植樹されましたが、その10年後に刈られ、その古い台木にはシュナン・ブランが接ぎ木されました。アルヘイトはブッシュヴァインにフォーカスした造り手なので、彼らは自ら定めたルールを破った事を正当化する為にシングル・ワイヤーで仕立てたブドウを足の長いブッシュヴァインと呼んでいます。
オーヴァーバーグの典型的な強いシストと粘土質で構成された土壌。特定の区画はゴツゴツしていますが、粘土の多い堆積土。出来上がるワインは非常に繊細でフローラルかつ白桃のアロマがあり、美しい透明感と独特のフレーバーがあります。
いつかこのワインは個別のキュヴェとして出されるでしょう。

False Bay

ラステンホフと呼ばれるステレンボッシュのファルス・ベイ・コーストにある農場。ここにはシナイ・ヒルと呼ばれる小さな花崗岩の丘があります。
一部のブドウは丘の斜面上部、南東向きの区画に栽培され、アルヘイトの所有で最も早く成熟する畑。
熟したオレンジ、アプリコットにスパイス、蜂蜜のニュアンス。凝縮感があり、果実味豊かで酸の効いたワインが出来上がる万能選手な畑です。


Perdeberg

パーデバーグは15年程前スワートランドを一掃した品質向上の震源地となった場所です。無灌漑で古いブッシュヴァインが栽培されている、花崗岩が風化した真砂土土壌であるパーデバーグには野心を持った若い生産者がマグネットのように引きつけられています。
クリスタ・フォン・シュヴァリエが所有するニューダン・ファームからブドウを購入。ニューダンは山のジョベルツクルーフ側に位置し、1970年代後半と1980年代前半に植えられたブッシュヴァインのシュナン・ブランが栽培されています。標高は330m、一定間隔で吹き付ける突風が夏の間、露出度の高いエリアを冷涼にしてくれます。
粒が小さく収量は24〜30hal/haに抑えられており、凝縮感のあるワインが造られます。柑橘類にピーチ、蜂蜜のアロマ。口当たりはシンプルながら奥行きとテクスチャーを兼ね備えています。

Skurfberg

スカーフバーグは不思議な場所です。従来の知識では北に行くとワインは貧しくなると言われていましたが、この傑出した山岳エリアは全くの逆でした。
ローザ・クルーガーによるこの畑の発見は数年前のケープのシュナン・ブランにとって重要なポイントになりました。
樹齢35年〜60年のブドウが栽培される畑は標高440〜550mと高く、この高さも品質へと大きな影響を与えています。涼しい大西洋からたった36kmのこの地は近隣よりも涼しく保たれていますが、アルヘイトは様変わりな土壌こそがワインに独自の特徴を与えていると確信しています。

スカーフバーグは赤色粘土と赤い砂利質の上に広がる赤い砂質土壌で鉄分が多く、この鉄分がミネラルを与えてくれます。一見して古樹に向いた土壌ではないように見えますが出来上がるワインの味は疑いようがありません。
スカーフバーグから造られるワインは驚く程の純度があり、白桃やシトラスの混じる、非常にミネラリーなアロマと長く爽やかな余韻が生み出されます。

Franschhoek

未だ殆どの人が見落としていますがフランシュフックには古樹のセミヨンが栽培されています。確かにフランシュフックで栽培される全てのセミヨンの畑が優れた区画で栽培されている訳ではありませんが、ラ・コリーヌは優れています。
ラ・コリーヌは1936年に植樹されたフランシュフックでも古い区画で、現在アルヘイトではカルトロジーに使用されています。
セミヨンは驚くべき深みと口当たりのワインを造り出します。確かにセミヨンをこのように優れたブドウとして、また興味深いワインとして定義するのは難しいですが、カルトロジーにとっては無くてはならないブドウです。
2014年以降ヴィンテージに恵まれればシングル・ヴィンヤードのワインとして出荷し始める予定です。
また貴重なセミヨン・グリが全体の10%程栽培されている場所でもあります。

Bottelary Hills

1978年に植樹されたブッシュヴァインのシュナン・ブランが栽培されています。
標高403メートル、ファルス・ベイから17km、大西洋から26kmの地点にある冷涼な畑で他の畑よりも2〜3週間後に成熟を迎えます。
ウエスタン・ケープで見られる典型的な頁岩土壌の丘で斜面下部には花崗岩が広がりますが、アルヘイトの畑は頁岩土壌の斜面上部に位置。2010年より自らで栽培を開始、2011年ヴィンテージは少量だったためシングル・ヴィンヤードとして造る事が出来ませんでしたが、ポテンシャルの高さを十分に示しました。
2012、2014年ヴィンテージをシングル・ヴィンヤード、ラディオ・ラザルスとして出荷しています。


❦ 醸造

醸造においては、二酸化硫黄の使用も少なく、自然なワイン造りをしているけれどそこが目的ではく、「どの畑も同じように栽培・醸造し、どの畑がどんな味かを表現したい。そのために人工的なことはしたくないだけ」とのこと。ビオワイン、二酸化硫黄の添加などに関して、だいたいケープの若手生産者は同じスタンスを持っているなあと思います。



❦ スタッフコメント

ジャンシスロビンソン女史も、South Africa's wind of change (南アフリカに吹くの変革の風)というタイトルで記事を書いていますが、まさに南アフリカのニューウェーブ! (ニューウェーブっていうこの言葉が古いが仕方ない)の筆頭ワイナリー。アルヘイト・ヴィンヤーズは、クリスとスーザンアルヘイト夫妻が営む小さなワイナリーで、ウォーカーベイのヘメル・アン・アード・リッジという冷涼な場所に位置する小さなセラーを構えています。(かつてはクリスタレムのピーター・アランと共同で使っていました。)

アルヘイト・ヴィンヤーズ Alheit Vineyards

小さなセラーなので看板もなく、アタラクシア・ワインのお姉さんに教えてもらわなければ絶対見過ごしていました。よかったー教えてもらって。

南アフリカのワイナリーは昔は大農場主だったというごりっぱなワイナリーが多く、そのつぎにビジネスで成功したところが資金を出しているワイナリー、他のビジネスでがっつり設けてワイン造りをはじめたワイナリーなどがあります。最近は醸造を学び、海外で研修し、自己資金で設立した小さなワイナリーもどんどんでてきています。

アルヘイトの古木のシュナン・ブランをベースとしてセミヨンをブレンドしたワインは、他の産地では真似することのできないケープオリジナルのスタイルです。南アフリカにおいて、シュナン・ブランとセミヨン栽培の歴史は長く、各地に古木の畑が点在しています。どこにあるかはほぼ宝探し状態。収量が低く、生産性が悪い為、引き抜かれそうになっている古木の畑を見つけて、シングルヴィンヤードのワインを造ることで、この土地らしさを表現したいそうです。

現在のシングルヴィンヤードは3つ。リリースしているのは、Radio Razarusと、Magnetic North。ちなみに、2013年のRADIO LAZARUSはありません。余談ですが、リリースを断念したときのクリスのメールにはこうありました「すばらしいワインになるはずだった。自分の判断ミスで数日収穫を待ち過ぎてしまった。ぶどうは熟し過ぎてしまった。ワインほど正直なものはありません。私達は偉大なレディオ・ラザラスの区画を表現するのに充分なエレガントさが足りないと決断しました。真実でないワインを紹介したくないので今年はレディオ・ラザラスをリリースしません。。。」

No Radio Lazarus 2013という文面を見たときは、何事かと思いました。この判断にも驚きましたが、「これは僕の失敗です」とオフィシャルに発表する醸造家をはじめてみた気がします。この正直さが彼のワイン造りのすべてを物語っていると思います。

彼のワインを飲むと、南アフリカのワインの歴史が変わりつつあることを感じることができると思います。

Chris Alheite & Peter-Allan
左のグレーのTシャツがクリスです。

Chris Alheite
セラーには古い樽がたくさんありました。 樽の風味が強くつくことはいやなんだそうです。

RADIO LAZARUS
2013 年のRADIO LAZARUSUはリリースされませんでした。クリスのメールによると収穫が若干遅く、過熟してしまったとのこと。残念。そのせいで、13年のカトロジーにRADIO LAZARUSUにブレンドされるはずだったワインが少し混ざっています。

[訪問したときの個人的な試飲コメント]

2011 Cartology カトロジー
92 % シュナンブラン。1936 年のセミヨンがブレンドされています。マイルドでソフトな口当たり、酸味は中程度。フルボディの白ワイン。香り、味わいともに複雑。はちみつ、オレンジ、いろいろな花、甘味のあるスパイス。口のなかで重量感があり、骨太な印象、でも重くない。あと2、3年は熟成が必要。

2012 Cartology カトロジー
14% セミヨン。残りはシュナンブラン。まだすごく固い、凝縮感があるフルボディ。2011よりややドライ。

2013 Cartology カトロジー
1月に瓶詰め。2011とよく似ている(いい年ということ!)2011よりややドライ。まだ固い、凝縮感がある。

  • W.O. ・ウェスタン・ケープ・カルトロジー
    画像は実際とは異なる場合があります。
    W.O. Western Cape Cartology
    W.O. ・ウェスタン・ケープ・カルトロジー

    タイプ 白ワイン
    生産年 2020年
    ブドウ品種 シュナン・ブラン 90% セミヨン 10% (いずれも古木)
    容量 750 ml
    輸入元 RAFFINE
    評価

    通常価格:¥7,150 (税込)
    会員価格:¥6,435 (税込)
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  • W.O. ・スワートランド・ブルーム・リッジ
    画像は実際とは異なる場合があります。
    W.O. Swartland Broom Ridge
    W.O. ・スワートランド・ブルーム・リッジ

    タイプ 白ワイン
    生産年 2019年
    ブドウ品種 シュナン・ブラン100%
    容量 750 ml
    輸入元 RAFFINE
    評価

    通常価格:¥8,800 (税込)
    会員価格:¥7,920 (税込)
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  • W.O. ・シトラスダル・マウンテン・ハイルクラン
    画像は実際とは異なる場合があります。
    W.O. Citrusdal Mountain Huilkrans
    W.O. ・シトラスダル・マウンテン・ハイルクラン

    タイプ 白ワイン
    生産年 2019年
    ブドウ品種 シュナン・ブラン100%
    容量 750 ml
    輸入元 RAFFINE
    評価

    通常価格:¥11,000 (税込)
    会員価格:¥9,900 (税込)
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  • W.O. ・オリファンツ・リヴァー・マグネティック・ノース・マウンテン・マックストック
    画像は実際とは異なる場合があります。
    W.O. Olifants River Magnetic North Mountain Makstok
    W.O. ・オリファンツ・リヴァー・マグネティック・ノース・マウンテン・マックストック

    タイプ 白ワイン
    生産年 2020年
    ブドウ品種 シュナン・ブラン100%
    容量 750 ml
    輸入元 RAFFINE
    評価

    通常価格:¥13,200 (税込)
    会員価格:¥11,880 (税込)
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  • W.O. ・ブリーデクルーフ・ ロスト・アンド・ファウンド 375ml
    画像は実際とは異なる場合があります。
    W.O. Breedekloof Lost & Found 375ml
    W.O. ・ブリーデクルーフ・ ロスト・アンド・ファウンド 375ml

    タイプ デザートワイン
    生産年 2019年
    ブドウ品種 マスカット・オブ・アレキサンドリア100%
    容量 375 ml
    輸入元 RAFFINE
    評価

    通常価格:¥19,800 (税込)
    会員価格:¥17,820 (税込)
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