URL | https://www.de-toren.com |
設立 | 1994年 |
本拠地 | Stellenbosch(ステレンボッシュ) |
当主 | Emil Den Dulk(エミール・デン・デゥルク) |
畑の総面積 | 24ha |
資料提供 | Raffine |
ステレンボッシュでボルドースタイルのワインを産するブティックワイナリー。エミールとソネット夫妻は長らくケープでヴィンヤードを探していましたが、西にテーブルマウンテン、東にステレンボッシュの山々が見渡せるこの土地を見つけ、1991年、まず7haを手に入れました。2年後には17haを買い増し、1994年にデ・トレンを設立します。1999年にファーストヴィンテージ、FusionVをリリースし、2004年にワイナリーレンジの両壁をなす”Z”を発表しました。セラーマスターにステレンボッシュ生まれの醸造家を迎え、地の利を生かしテロワールを体現する葡萄を産することに情熱を注いでいます。2011年には「ニューワールドワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選出されました。
ステレンボッシュを見下ろすポルカドライ・ヒルの、標高200~400mに畑は位置しています。南にファルス湾、西にテーブルマウンテンがあるため南東の冷涼な風が吹く微気候で、この風により品質の高い葡萄を得ることが出来ます。土壌は大まかに7種に分けられ、海側は粘土質、離れると砂質土壌が強くなります。また、ステレンボッシュ大学との共同研究も積極的に行っています。台木の選択や灌漑の方法、また区画ごとに熟度をずらして葡萄をピックアップし、熟度による香りの違いのデータを取って実際のワイン作りに生かすこともその研究の一部です。
ボルドー五大シャトーを意識し、ボルドースタイルの赤ワインを3種類のみ造っています。グラヴィティー・システムで管理し、コンクリートとステンレスのタンクを併用して発酵、225Lの小樽で熟成させています。
オーナーは、ヨハネスブルグの実業界で成功を収めたエミールとソネット・デン・デュルク。フォールス湾を見下ろすまさにこの高い台からの景色に、魅せられワイナリーを建設しました。
De Toren(デ・トレン)のワイナリー周辺
ちなみに、ワイナリーの名前「デ・トレン」は、塔を意味するオランダ語に由来しています。
彼らは、ボルドーブレンドの最高のワインを造るために広範囲の土壌と気候の調査を行い、所有している土地の7つの異なる土壌に合わせて、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ、マルベック、プティ・ヴェルドの5つの品種を植えました。
その際には各品種のクローンと接ぎ木用のルーツストックとの相性も土壌を考慮して組み合わせるというこだわりよう。畑に行くと、こんな感じぶどうの木にこれはどのクローンで、どの代木を使ったのかわかるようになっています。
収穫は、区画にわけて数週間かけて完熟ぶどうだけを手摘みで。すべて女性が早朝に行うとのこと。(女性の手の方がやわらかく、ぶどうを傷つけないからなんだって、すごいですねー)
細部へのこだわりはセラーの中も同じです。発酵タンクは開放部分がちょっと広めですよね。
そうなんです、ここオリジナル。
ブドウ作りからワイン製造までの細やかな気配りが、出来上がったワインに必ず反映されるという哲学に基づき、丁寧な手作業と自然の力を利用したワイン造りを徹底しています。セラーの中は重力システムが設置されていては、いっさいポンプでワインを動かさないとのことでした。
伝統的なバスケットプレスも、雑菌がつかないようにポリカーボネイト?だったかな?伝統的な方法ですが、完全に最新の設備と技術が駆使されています。
下の写真の中央の白いラベルが「デ・トーレン・フュージョンV(ファイブ)」フラッグシップワインです。ワインの名前は、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルドのな5品種をブレンドしていることに由来しています。ファーストヴィンテージは1999年ですが、2001年のインターナショナル ワイン&スピリットコンペティション(International Wine and Spirits Competition)で金賞を受賞したほか、数々の賞を獲得しており、南アフリカ最高のボルドーワインの一つとして評価されています。
左の黒いラベルが「デ・トーレンZ」フュージョンVがメドックワインなら、こちらは右岸スタイル。メルロー主体のワインです。
De Torenのテイスティングルーム