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Newton Johnson Vineyards

ニュートン・ジョンソン・ヴィンヤーズ

ニュートン・ジョンソン・ヴィンヤーズの写真1 ニュートン・ジョンソン・ヴィンヤーズの写真2 ニュートン・ジョンソン・ヴィンヤーズの写真3
URL http://www.newtonjohnson.com
設立 1996年
本拠地 Hemel-en-Aarde(ヘメル・アン・アアド)
当主 Gordon & Bevan Johnson(ゴードン & ビーヴァン・ジョンソン)
畑の総面積
資料提供 モトックス


❦ 詳細・歴史

ハミルトン・ラッセルで有名な冷涼な銘醸地ウォーカー・ベイに1985年設立にした家族経営の醸造所。最高品質のワインをリーズナブルに提供する事をモットーにテロワールにこだわり高い評価を集めるブティックワイナリーです。南アフリカ最大のワイン会社ステレンボッシュ・ファーマーズ・ワイナリーで輸出を担当していたデイヴ・ジョンソン氏がワイナリーを設立。当初はネゴシアン・ビジネスに専念していたジョンソン氏ですが、『トップレベルの品質でリーズナブルな価格のワインをつくりたい』との思いを募らせていました。そして遂に1996年にはエステイトを入手し、自らのワイン“ニュートン・ジョンソン”をつくり始めました。現在では都会派の洗練されたスタイルのワインで南アのトップ生産者の一つとして知られています。

[ジョンソン兄弟の挑戦]
現在ワイナリーの運営は、オーナーのジョンソン氏とその二人の息子によって行われています。醸造を担当する息子のゴードン氏はワイン造りに対してはひたすら真面目でとことんまで追求する姿勢をもちます。『(より良いワイン造りのためには)世界中のどこのワイナリーでも修行に行く』といい、その言葉通り、ボルドーのシシェル、カリフォルニアのキュヴェゾン、ニュージーランドのハンターズ等で修行を重ねた腕利きのワインメーカーに成長しました。エレガントさと力強さのバランスを大切にしながら、個々の特徴がよく引き出されたワインを造り出しています。また兄のビーヴァン氏はマーケティングを担当し、国内外にその魅力を伝えています。

[官能的なワインが最大の魅力]
ニュートン・ジョンソンはもともとピノ・ノワールの造り手としてスターしました。ピノ・ノワールで培った経験を基にそれ以外のブドウ品種にもピノ・ノワールを扱うような優しいアプローチで向かいます。最高の状態で収穫された洗練されたブドウを、最高の状態で瓶詰めすることによりブドウのポテンシャルがそのまま表現された他にはない滑らかな官能的なワインを産み出しています。


❦ 畑

冷涼な産地で産まれるエレガンス/運命の地ヘルメ・エン・アアド。オーヴァーバーグはK.W.V.の時代にはブドウ畑としては認可されなかった新しい産地で南アフリカで最も冷涼で、海から僅か2~8kmと海洋性の影響を受けます。北ローヌのワインに深く刺激を受けたニュートン・ジョンソンは、この南アフリカの冷涼な地ヘルメ・エン・アアドヴァレーで最初にシラーを栽培し、パイオニア的存在となりました。

[運命の地ヘルメ・エン・アアド]
ニュートン・ジョンソンはヘルメ・エン・アアドでのシラー品種の可能性をいち早く見出し、この地に最初にシラーを植えました。ニュートン・ジョンソンのシラーが栽培される畑は標高が低く、大きな石が2mにも積重なる土地です。勿論栽培は全て手作業で車も入ることができません。

「冷涼で有機分の少ない岩が深く蓄積した沖積土壌のこの厳しい環境こそが、ローヌ品種の栽培に最適な条件が揃う」とジョンソン氏は言います。このような環境下ではブドウ樹は栄養分、水分を求め深く根をはります。この結果、自然と収量を落とし小粒で凝縮した素晴らしいブドウが産み出してくれます。

収穫・選果: 手摘み・手作業

全て手作業で丹精こめてブドウが栽培されます。比較的新しく開拓された産地ということもあり、クローンを研究したり栽培方法を変えたりと、現在も試行錯誤を繰り返しながらより良いブドウを産み出すべく努力を重ねブドウ栽培を行っています。


❦ 醸造

重力を使用した設備でブドウに負担を与えないよう細心の注意が払われてます。

❦ スタッフコメント

Newton Johnson(ニュートン・ジョンソン)
このワイナリーの特筆すべきところは、土壌によって区切ったシングルヴィンヤードがあること。粘土、花崗岩、砂と石が所々にある複雑な土壌ですが、砂と粘土がの多いBLOCK6、主に粘土質土壌のWindansea、主に砂地土壌のMrs.Mと、ブルゴーニュの区画のように土壌別に分けられています。現地ではこの3つも試飲させてもらったのですが、それぞれ土壌の個性が生かされたワインに仕上がっていました。シングルヴィンヤードに関しては2012年が5回目の試みで、これからさらに土地の個性を探っていきたいと、マーケティングのビーバンさんがお話してくれました。

(余談ですが、ここのワイナリーには世界各国から研修生がくるのですが、たった一本道を挟むだけで、全く違う土壌になることに「ブルゴーニュみたい!」とたいへん驚くそうです)

収穫されたブドウピジャージュの様子

収穫は60kgの小さな箱で手摘み、重力システムを使ってぶどうはやさしく運ばれ、選果台で厳しく選果(4人で行う)されます。ピジャージュは一日2回。抽出が終わるとバルーンプレスでやさしくプレスします。ワインは天然酵母で発酵させ、フレンチオーク樽11ヶ月(新樽30%)で熟成させます。新樽も使っていますが、果実の力が強く、樽の使い方がきれいなので、いわゆるニューワールドのワインにありがちな強いオークの香りはありません。

今回入荷したのは、その3つの畑をブレンドしたファミリーヴィンヤード。華やかな香りでエレガントなMrs.Mから20%、香りと味わいの深み、複雑性があるBLOCK6から30%、タンニンとストラクチャーのしっかりとしたWindanseaから50%のワインをブレンドしたフラッグシップ。華やかさ、深み、ストラクチャーの完璧なバランスをお楽しみください。

ニュートン・ジョンソンの樽ブドウの粒

ワイナリーを訪問した時は、ちょうど収穫の真っ最中でした。ピジャージュは手でやっていました。やってみましたが落ちそうなくらい重かった…
2014は雨が多く腐ったぶどうもあるため、必然と選果が厳しくなり、量が少ないかもとのこと。農作物だから毎年いい年ってことはない、とごく普通にネガティブな要素も見せてくれました。使用している樽はShassinでした。