Grandes Vinos Y Vinédos
グランデス・ビノス・イ・ビニェドス
❦ 詳細・歴史
D.O.カリニェナの生産エリアは、リオハから南東に約120km、内陸のエブロ渓谷にある14のコミューンからなり、畑はイベリア山系の麓からウエルバ川とハロン川までの海抜400-800mの間に広がる。地勢、土壌ともバラエティに富むが、主に土壌はやせており、これに加えて乾燥した大陸性気候とシエルソと呼ばれる冷たく乾燥した北風が濃厚な赤ワインを育む。
このD.O.最大の生産者となるグランデス・ビノス・イ・ビニェドスは、複数の協同組合の統合により、1997年に設立された。D.O.カリニェナの総栽培面積の約30%を占める4300haの所有畑はD.O.全域に広がり、その大半が海抜500m以上にある。これが、この地の凝縮した果実にエレガンスを備えたワインを生み出す鍵となる。栽培は殺虫剤を使用せず、フェロモン剤で害虫対策を行うなど、環境に配慮して行われるが、特にビオにこだわっておらず、ビオかどうかよりも、環境を保全しつつ高いクオリティのワインを造ることに注力している。
クオリティへのこだわりは、驚くほど緻密な畑の管理にも表れている。約600軒にも及ぶ加盟栽培家の畑では区画ごとにデータベースが作成され、海抜、土壌、地勢はもちろん、収穫までの生育期の状況が毎年詳細に記録される。栽培家のサポートも行き届いており、週に1度は栽培コンサルタントが畑を訪れてブドウの生育状況をチェックし、畑の衛生状態、耕作、灌漑、グリーン・ハーヴェスト、収穫時期などについて適切な指導が行われている。
この詳細な畑のデータベースを基に、4300haもの広大な畑から各品種の最高の区画を厳選し、生み出されたのが、グランデス・ビノス・イ・ビニェドスのフラッグシップとなるアナヨンだ。初ヴィンテージはD.O.カリニェナの偉大な年、2001年。チリ出身の醸造責任者、マルセル・モラレス渾身の限定生産の特別キュヴェである。チリやスペイン各地の醸造所で経験を積んだ彼は、この地のワインを「偉大なる無名のワイン」と呼ぶ。彼がD.O.カリニェナで注目するその個性、果実、凝縮感が現代的にクリーンに表現されたアナヨンは、専門各誌で高い評価を受けており、満を持して2011年にラインナップに加わったカリニェナ100%の新たなキュヴェは、スペインの歴史あるワインガイド、ギア・グルメにて『スペイン最高のワイン』に選ばれている。
❦ 畑
土壌 海抜やロケーションにより異なるが、アナヨンの畑の土壌は丸い石に覆われた砂利質やシストなど非常に痩せた土壌。
栽培方法 殺虫剤を使用せず、フェロモン剤で害虫対策を行うなど、環境に配慮して行われるが、特にビオにこだわっておらず、ビオかどうかよりも、環境を保全しつつ高いクオリティのワインを造ることに注力している。
❦ 醸造
醸造方法 白:アルコール発酵及びマロラクティック発酵はアメリカンオークのバリックで行う。バトナージュを週3回。バリック(新樽)で熟成。
赤:区画・品種ごとに分けて発酵行う。マセラシオン期間は15-25日。熟成も品種や区画ごとにフレンチオーク、アメリカンオーク、スパニッシュオークを使い分けている。