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Bodegas Y Viñedos Luna Beberide

ルナ・ベベリデ

ルナ・ベベリデの写真1 ルナ・ベベリデの写真2 ルナ・ベベリデの写真3
URL http://www.lunabeberide.es
設立 1987年
本拠地 Bierzo(ビエルソ)
当主 Alejandro Luna Beberide(アレハンドロ・ルナ・ベベリデ)
畑の総面積 70ha
資料提供 Firadis


❦ 詳細・歴史

ローマ時代からのワイン造りの歴史を誇り、中世にはサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路が通る地域としてワイン文化が発展したビエルソ。カスティーリャ・イ・レオンの北西端、ガルシアとの州境の山間部の盆地に位置し、周囲を高い山に囲まれているためスペインの内陸部と比べると温暖湿潤な気候が特徴である。畑は標高450-1000m地点の山肌に広がり、斜面の下部には沖積土、上部にはミネラル豊富なスレートをベースに砂や花崗岩、石灰粘土など様々なタイプの土壌を持つ。スペインの他のマイナー産地と同じく、ワイン造りの近代化から取り残され、近年長く放置された畑も多かったが、1989年のD.O.昇格に前後して整備が始まった。
1990年代後半には、地元の若手生産者が中心となって本格的な改革がもたらされたが、この運動の四天王の一人として、『ワイナート』等各誌で脚光を浴びるのがルナ・ベベリデの現当主、アレハンドロ・ルナ・ベベリデである。土着の黒ブドウ品種メンシアで「エレガンス」と「ビエルソのポテンシャル」の表現を求めた彼らの試みは見事成功し、アルバロ・パラシオスも関わったことから、彼が再興の一端を担ったプリオラートに続くスペインのサブリージョンの再発見と評価されており、ビエルソはスペインで最も旬なワイン生産地として注目を集めている。

1987年に先代のベルナルド・ルナにより設立されたこの家族経営のボデガは、ビエルソの中心部カカベロスに最新設備を揃えた新設セラーを構えており、カカベロス、ビジャフランカ・デル・ビエルソ等、周辺地域の標高450-900mの南斜面に70ha畑を所有する。石灰粘土、もしくは砕けたスレート土壌からなる畑には、ボデガのフラッグシップであるメンシアをはじめ、テンプラニーリョ、カベルネ、メルロ、アルバニーリョ、ゲヴュルツトラミネール、シャルドネを含め約30種ものブドウが有機農法で栽培されている。この地域の国際品種栽培の先駆者でもあるボデガだが、土着品種、外来品種の差はあれ、課題とするのは、ビエルソのテロワールをそれぞれのブドウ品種でどのように表現するかということに尽きる。そのため、収量は厳しく制限、発酵は自然酵母によって行い、ワインは無ろ過で瓶詰めされる。

マドリッド大学では法学を専攻したアレハンドロだったが、卒業後は実家に戻り家業を継いだ。コンサルタントを務めるのは、スペイン最高の醸造家と誉れ高いマリアーノ・ガルシア。ベガ・シシリアで30年に渡って醸造責任者を務めたマリアーノの助力の下、アレハンドロはワイン造りを学び、今やビエルソの至宝と名高いワインの数々を世に送り出している。尚、マリアーノがそのテロワールに惚れ込み、新たにビエルソで手掛けるパイサールは、この地を熟知するルナ・ベベリデとの共同プロジェクトである。彼らはマリアーノの2人の息子、アルベルトとエドゥアルドとともに、標高900mに位置する畑の樹齢80-100年という古いメンシアから驚くべきクオリティとフィネスを備えたワインを生み出しており、『ワイン・アドヴォケイト』をはじめ専門各誌で高い評価を受けている。


❦ 畑

土壌 石灰粘土、砕けたスレート土壌

栽培方法 有機農法で栽培。厳しい収量制限を行う。


❦ 醸造

醸造方法 発酵は自然酵母で行い、無ろ過で瓶詰。