Can Feixes
カン・フェイセス
❦ 詳細・歴史
このアルト・ペネデスに構えるカン・フェイセスは15世紀から続く歴史ある農園で、1768年にドン・ハウメ・フェイセスにより醸造所が設立された。20世紀初頭に後継者問題から存続が危ぶまれたが、現オーナーであるウゲット家が地所を買い取り、ワイン造りが続けられることとなった。
350haの敷地内では、ブドウの他にオリーブの栽培や羊の放牧も行っており、畑に用いる肥料も自社で賄っている。
❦ 畑
自然を尊重し、この地の風景を最大限に反映した最高クオリティのワインを目指し、2008年から完全に有機農法でブドウを栽培。約80haのブドウ畑は海抜約350-400mに広がり、昼夜の寒暖差のある涼やかな気候のおかげでブドウはゆっくりと成熟し、糖度と酸の素晴らしいバランスを備える。また、石灰粘土質の土壌は石が多く痩せており、収量が自然と制限される。彼らの入念な畑仕事により、このテロワールの個性がしっかり備わった傑出したクオリティのブドウが育まれるのである。
❦ 醸造
手作業での収穫の後、畑とセラーの計2回選果が行われ、厳選したブドウから得られたフリーラン果汁のみがカン・フェイセスのワインとなる。専門各誌で高い評価を集める彼らのシャルドネは、最高の年のみ造られ、瓶詰め後を含め、合計2年以上のセラーでの熟成を経てリリースされる。長いハングタイムがもたらす複雑で濃厚な果実、それを引き立たせる豊かなオークやフレッシュなキャラクターに、全体を引き締める石灰のミネラル。スペインでこれほどリッチで成熟したシャルドネは中々見つけることは難しい。