Rafael Cambra
ラファエル・カンブラ
❦ 詳細・歴史
ペインの若いワインメーカーの中で最も革新的と評されるラファエル・カンブラは、文字通りブドウの樹に囲まれて育ってきた人物である。彼の両親はスペインでも指折りのブドウの苗木の栽培家であり、ベガ・シシリア、マリアーノ・ガルシア、アルバロ・パラシオス(レルミタ)といった、スペインを代表するトップメーカーに苗木を納めている。ラファエル自身もブドウの栽培者としての道を歩んできたが、若い頃からの夢であったワイン造りを諦めきれず、リオハの名門C.V.N.E.社の5代目ヘスス・マドラーソが指揮を執るコンティーノにて、氏に3年間師事した後は、更なる修業のためフランスへ。数年後、バレンシアに帰郷してしばらくは家業を手伝う傍ら、ワインメーカーとしての道を模索していたが、遂に理想の畑と運命の出会いを果たし、自宅裏の小さなガレージを改装してワイン造りを始めるに至った。
初リリースからほどなく、彼のワインはワイン評論の世界的権威の目に留まり、高得点を獲得。特にボルドー品種を用いたドスは、「スペイン版のシュヴァル・ブラン」と絶賛され、一躍スペインの注目すべき生産者の一人に数えられるようになった。ラファエルは洞察力の鋭いワインメーカーであり、農業家であると同時に科学者である。彼は頻繁に畑とラボに足を運んで、実験的に様々な種類のブドウの栽培や画期的なブレンドを行っており、現在、白も含めて更なるワインの構想を描いていている。今後が楽しみなスペインの新星である。
❦ 畑
土壌 石灰、砂質
栽培方法 2001年よりビオディナミによる栽培を開始。2012年に認証取得予定。植樹密度は1ヘクタールあたり1300~2900本。有機農法を採用しており、ピュアでクリアなブドウを得るため、人の手の介入は最小限にとどめる。
❦ 醸造
醸造方法 収穫は手摘みで行われ、アルコール発酵は26度で温度管理を行いながらステンテスタンク、マロラクティック発酵には木樽が用いられる。熟成はフレンチオークで10-14ヶ月。ノンフィルター。