ヴージョ村はブルゴーニュ、コート・ド・ニュイにあるワイン産地でシャンボール・ミュジニー村とフラジェ・エシェゾー村の間に位置しています。行政上はブルゴーニュ地域圏コート・ドール県ヴージョ村が栽培地域に認められています。
他のブルゴーニュと同じ、夏は暑く、乾燥した秋と寒さの厳しい冬を持つ大陸性気候に属しています。収穫期に雨が降りやすい特徴があり、ブドウの出来に大きな影響を与えます。そのため、ヴィンテージごとに異なるキャラクターを持ったワインが生まれるのもブルゴーニュの特徴とも言えます。畑は標高240〜280mと他のコート・ド・ニ ュイの村に比べると低く、畑の上部は褐色石灰岩質で下に下がる程粘土質土壌になるなど標高の高さにより土壌が異なります。
赤、白ともに生産が認められており、赤はピノ・ノワールから、白はシャルドネ、ピノ・ブランから造られています。ヴージョ村は村の栽培面積の大半をグラン・クリュが占めている珍しい村で村名ヴージョは大半を占めるグラン・クリュの10分の1にも満たしません。プルミエ・クリュは4。赤白合わせて近くのアペラシオンであるシャン>ボール・ミュニジーに似たニュアンスを持ち、デリケートなタンニンとシンプルな口あたりの赤ワインに白ワインはコート・ド・ニュイらしいミネラル分を感じるコクの有るワインが造られます。
基本収量は赤40、白45hl/haに設定されており、最低天然アルコール度数は赤の村名10.5%、プルミエ・クリュ、区画名入りで11%、白の村名11%、プルミエ・クリュ、区画名入りで11.5%に定められています。
ヴージョ村にあるグラン・クリュは1つだけでこの1つで村の栽培面積の7割を占めています。そのグラン・クリュがクロ・ド・ヴージョです。クロ・ド・ヴージョは50haに80もの生産者がいるため、ブルゴーニュの中でも選ぶのが難しいグラン・クリュとして知られています。標高の高い優れた所にあっても低いグラン・クリュとは思えないような所にあってもクロ・ド・ヴージョを名乗れる為、品質にばらつきがあります。しかしながらそういった事情が既にワイン愛好家の中には広がっており、買い控えをしている為、全般的に他のグラン・クリュよりも安く手に入りやすいので優れた生産者のものと良い区画のものを選べば上質なワインを手に入れる事が出来ます。
ル・プティ・ヴージョ | シャンボール・ミュジニーのミュジニー、レ・ザムルーズといった畑に近く優れた場所にあるプルミエ・クリュ。 |
ル・クロ・ブラン・ド・ヴージョ | コート・ド・ニュイには珍しく白ワイン専用のプルミエ・クリュでコート・ド・ニュイの白ワインの代表とも言えるワインが生み出される銘醸畑。現在はドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレの単独所有畑。 |