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Domaine de la Tour du Bon

ドメーヌ・ド・ラ・トゥール・デュ・ボン

ドメーヌ・ド・ラ・トゥール・デュ・ボンの写真1 ドメーヌ・ド・ラ・トゥール・デュ・ボンの写真2 ドメーヌ・ド・ラ・トゥール・デュ・ボンの写真3
URL http://www.tourdubon.com/
設立 1925年
本拠地 ()
当主 Agnes Henry(アニエス・アンリ)
畑の総面積 24ha
資料提供 The Vine


❦ 詳細・歴史

トゥール・デュ・ボンは、私がワインの勉強をしていた1997年に初めて真剣な面持ちで訪れたバンドールで、タンピエ、テールブリュンと共に訪れた私にとってのバンドール初寄港地の一つである造り手です。アニエス・アンリは今も昔も変わらず、美しい周りの風景と調和した、気取らず温かで魅力的な女性です。彼女の両親はこの古いドメーヌを1968年に購入しましたが、前の所有者は1925年からここでワインを造ってきました。アニエスは1990年に引き継ぎ、最初は今では有名になった若き日のティエリー・ピュズラ、その後は地元の人を一緒に働く醸造家として雇ってきましたが、2007年以降は自分自身でワインを造っており、アニエス自身を映し出すそのワインはさらなる進化を遂げています。眩いほどにリッチで、魅惑的な果実味がしっかりとした構造の核をなしています。 ドメーヌは、地中海から数キロ離れただけの標高150mの地続きの所有地の中にあり、そこには前に海、後ろに丘の360度の見事な景色に目を奪われる美しい風景が広がっています。トゥール・デュ・ボンという名は「善の塔」という意味で、地元の村を守るためずっとここにあったと言われる物見の塔にちなんで名付けられました。ここでは調和と安らぎが空気を満たしており、その歴史を感じることができます。


❦ 畑

アニエスは畑ではずっと有機栽培を行ってきましたが、今は準ビオディナミ的なことも取り入れています。土壌は古く、多くは粘土石灰質ですが、一部赤色粘土や白い石灰岩、砂質の土壌もあります。気候は穏やかで、優しい海風、少ない降雨量、そして通常年に300日はまぶしいほどの日光が降り注ぎます。骨格があり力強い味わいのムールヴェードルにパーフェクトな環境である一方、アニエスはより柔らかなフィニッシュを求め、また早くから飲み頃になるよう、熟成能力には影響はありませんが、バンドールの平均よりは多くのグルナッシュをブレンドしています。


❦ 醸造

醸造所においてはできるだけ手を加えないようにしており、コンクリートタンクで醸造し、大きなフードル(古いものと新しいもののミックス)で熟成するなど、ブドウを除梗する他はトラディショナルにワイン造りを行います。その結果ワインはしっかりと骨格を持ち、アペラシオンに忠実でありながらも古風なバンドールの堅牢さを、よりシルキーで甘美かつフレッシュなスタイルで置き換えたものとなります。少量ながら素晴らしい白とロゼも生産しています。