サンセールを代表する生産者ジットンの蔵出しオールド・ヴィンテージ
今日もオールド・ヴィンテージのご紹介ですが、今日はいつもの輸入元さんではなく、正規輸入元さんの蔵出しバックヴィンテージです。
今日ご紹介するのは
Gitton Père et Fils
サンセールを代表する生産者の一人ジットン。今でこそどこの地域でも区画ごとに醸造を行ったキュヴェがリリースされるようになりましたが、サンセールで非常に早い時代から区画ごとに醸造を行ったのはこのジットン。2000年〜2002年の間に少し醸造が不安定だった事から今日では他のサンセールを代表する生産者に比べて知名度が低いですが1980年代〜1990年代は素晴らしいワインを生産していました。最近もまた品質が戻ってきたのでまた注目を集めるかもしれませんね。
サンセールと言えばキレの有る爽やかな緑の香りから夏に飲むイメージがありますが、ジットンの造るサンセールは長熟で、蜂蜜や洋梨のコンポートなどを連想させる厚みのあるボディが特徴的な為、寒い冬に飲んでも満足できる仕上がり。蔵出しの為、熟成年数に対して大分お買い求めやすい価格に仕上がっています。
今回は6アイテムが入荷しました。
ではご紹介。
1997 Sancerre les Belles Dames 通常価格3,500円(税抜)
ベル・ダムは標高235〜265mの東から南東向きのシレックス土壌。
発酵、9〜11ヶ月間の熟成には樹齢の若い木のブドウにはステンレスを使用、古木のブドウには600Lの古樽を使用しています。
シレックス土壌由来のキレのあるミネラルが特徴的なキュヴェ。
良年の1997年ヴィンテージです。
1984 Sancerre Vigne du Larrey 通常価格4,500円(税抜)
ヴィーニュ・デュ・ラレイは標高150〜185mの東向きの石灰質土壌。
発酵と11ヶ月間の熟成には600Lの大樽(新樽50%、1年使用樽50%)を使用。
ベル・ダムよりは上級レンジでジットンのキュヴェの中でも人気のキュヴェ。力強さ、濃密さが際立っています。
1984年は難しいヴィンテージだったのでこの価格ですがジットンは2000年になるまでは評価を落とさなかったのでうまく仕上げている事でしょう。
1989 Sancerre les Montachins 通常価格5,000円(税抜)
モンタシャンは標高180〜205mの西向きの石灰質土壌。
発酵、9〜11ヶ月間の熟成には樹齢の若い木のブドウにはステンレスを使用、古木のブドウには600Lの古樽を使用しています。
ベル・ダムと同じレンジですがこちらはヴィンテージが80年代を代表する優れたヴィンテージ1989年なのでこの価格なんだと思います。
1983 Sancerre Galinot 通常価格6,000円(税抜)
ガリノは標高220〜230mの東向きのシレックス土壌。
半分は600Lの新樽で残りはフードルを用いて発酵、9〜11ヶ月熟成。
サンセールとは思えない程濃厚な果実味を味わえますがシレックス土壌由来のミネラルがしっかりありバランスの良い仕上がりになっています。
良年の1983ヴィンテージです。
1982 Pouilly Fumée Clos Joanne D’Orion 通常価格7,200円(税抜)
クロ・ジョアンヌ・ドリオンは標高165から200m、北西向きのキンメリジャン泥灰土。
ステンレスタンクで9〜12ヶ月熟成。
今回唯一のプイィ・フュメ。こちらも良年に当たる1982年ヴィンテージ。
こうまで土壌、標高、斜面の向きがバラバラだと一般的に言われているサンセールとプイィ・フュメの違いとか一口で言えなくなってきますね。
1990 Sancerre Cuvée Marie Laurence 通常価格8,000円(税抜)
優れたヴィンテージにしか生産されない遅摘みのスペシャル・キュヴェ、マリー・ローランス。
遅摘みで糖度が高いですが辛口に仕上げています。
サンセール、ソーヴィニヨン・ブランのイメージを一新してくれるワインです。
3年前くらいに知り合いのソムリエたちに飲ませたところ、殆どの人がシュナン・ブランの遅摘みと間違えていました。でもこれ凄くレベルの高いワインです。昔買った時より3000円くらい安く仕上がったいますので非常にお買い得!