ティボー・リジェ・ベレール氏来店!!

ニュイ・サン・ジョルジュの新星にして既にベタンヌ・ドゥソーヴ誌で4つ星評価を獲得しているドメーヌ・ティボー・リジェ・ベレールの当主ティボー・ルジェ・ベレール氏が来店しました!!

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(ティボー氏)

 

折角の機会なので色々と質問させて頂きました。凄く沢山お話しして頂きましたが全文載せると長くなるため要約して書きますね。

 

 

Q&A

 

1)既にレ・サン・ジョルジュという素晴らしい区画をニュイ・サン・ジョルジュに持っていますが手に入るとしたらニュイ・サン・ジョルジュの中ではどの区画が欲しいですか?

 

カイユかヴォークラン。2つともストラクチャー、深みがあり余韻が長い為。でも今ブルゴーニュで畑が売りに出されたら、公示された時点で既に売り切れている為購入する事が出来ないので、夢物語ですが(笑)。

 

2)レ・サン・ジョルジュのグラン・クリュ昇格はいつになりますか?

 

2007年より13人の造り手で昇格運動を行ってきましたがまだ見込みはありません。INAOはお役所仕事で仕事が遅いです(笑)。それに色々な兼ね合いがあり、あまり昇格させたく無いみたいで昇格運動をやめなければ行けない程複雑な要求をしてきます。しかし私は頑固なので諦めずに続けていきたいと思います。

この話題ならば私はずっと喋り続けられます(笑)

 

3)私たちはニュイ・サン・ジョルジュのファンですが、消費者にとってはグラン・クリュが無い事から分かり難い産地だと思います。

 

(ファンだと言う事は)知っています。外にシュヴィヨンのマグナム瓶が置いてありましたね(笑)私はベルトラン(ロベール・シュヴィヨンの次男で現ロベール・シュヴィヨン当主の1人)と仲がいいですよ。確かにその通りですね。(前の話に絡めて)だからこそニュイ・サン・ジョルジュの品質を分かって貰う一環をかねてグラン・クリュ昇格運動を行っています。

ニュイ・サン・ジョルジュのイメージを挙げていきたいですね。

 

4)2002年からワイン造りを行っていますが自らの理想とするワインに近づけたヴィンテージは何年ですか?

 

非常に難しい質問ですが、やはり2010年は常に心に残るヴィンテージです。私はテロワールを表現する事を求めているため、ワインを飲んだときにティボー・リジェ・ベレールのワインだと分かるよりもテロワールが分かるワインを造りたいと考えています。2010年はテロワールの表現が完璧に出来、酸も完璧でバランスがいいヴィンテージです。

 

5)2014,2015年はどういう年になりましたか?

 

2014年は良い年です。繊細かつ明確、アイデンティティがあります。

冷涼か温暖かで言えば冷涼な年でクラシックなヴィンテージです。8月は涼しく、7月には雹も観測されました。その為リシュブール、クロ・ド・ヴージョでは収量が30%減、ポマール、ヴォルネイは大部分がやられてしまいました。しかし9月は非常に恵まれた天候で、7月に収量が減少した事が返ってバランスを取っています。

2015年は期待できる年でしょう。理想的な天候でしたが少しばかり水分ストレスが発生しています。しかし8月に30mmの雨が降ったため最終的に良くなりました。ジャーナリストが既に2015年を偉大なヴィンテージだとプロモートしていますが注意が必要です。

2015年ばかりに気を取られて他のヴィンテージを忘れてしまう恐れがあります。また2005年、2009年が同様に偉大なヴィンテージと言われていますが、がっかりするようなワインもあります。2009年は収量も多かった為、今飲んで既に痩せていると感じる事もあります。収量が多いと偉大なワインを造るのは難しいこともあります。

 

5′)1999年も素晴らしく収量が多い年でした。同じような問題ですか?

 

その通りです。同様の問題ですね。

ちなみに2005年は今飲んでもまだ閉じています。

 

6)数有るクリュ・ボジョレーの中でなぜムーラン・ナ・ヴァンなのですか?

 

クリュ・ボジョレーの中で最も北に位置している事とストラクチャーを有しているからです。1937年や1954年のムーラン・ナ・ヴァンをプロのテイスターを交えてブラインドで飲んだときにミュジニーやグラン・エシェゾーと間違えられました。ちなみにムーラン・ナ・ヴァンのワインは1911年の文献ではヴォーヌ・ロマネのワインと同額で取引されています。1960〜1970年頃に安いワインが大量に出来て評価を落としてしまいましたが、自分としてはボジョレーの評価が低いのは不思議でしょうがありません。

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この後、2012年のムーラン・ナ・ヴァン・ヴィエイユ・ヴィーニュを試飲しながらムーラン・ナ・ヴァンの4キュヴェの説明をしてもらいました。

2012年キュヴェ・ヴィエイユ・ヴィーニュは収量が落ちたため24hl/haだったそうですが、例年も28〜32hl/haとの事。古木が多いため収量は落ちるとの事らしいですがそれにしてもボジョレー地区では非常に少ないです。

 

しかし恐ろしいガメイですね。熟成させたらブラインドでガメイと当てられる人がどれだけいるのでしょうか。当店でもボジョレーの古酒は熟成させたらピノ・ノワールみたいになると推し続けて来ました(おかげさまで古酒シリーズでは最初にボジョレーが売り切れてしまいます。)がティボー・リジェ・ベレールのムーラン・ナ・ヴァンは熟成のポテンシャルが非常に高いです。

 

お時間の限られている中ティボー氏には熱心にお話し頂き、その熱意のある話し振りからワインへの情熱を強く感じました。だからこそ高品質なワイン造りが出来、15年という短い間ながらもトップ生産者の仲間入りを果たしたのだと思います。これからもボジョレー、ブルゴーニュで高品質なワイン造りを続けて頂きたいですね。

ありがとうございました。

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(壁にサインしてもらいましたー笑)

 

当店のドメーヌ・ティボー・リジェ・ベレールの取り扱いワインはこちらから。

 

2011 Moulin à vent Vieilles Vignes         通常価格4,500円

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2013 Bourgogne Gamay les Deux Terres     通常価格3,600円

 

2011 Bourgogne Pinot Noir Grand Chaillots 通常価格4,400円

 

また店頭で2011年のムーラン・ナ・ヴァン・レ・ヴィエイユ・ヴィーニュを1杯400円でご試飲頂けますので、この機会に是非お試しください。

 

ドメーヌ・ティボー・リジェ・ベレールのワインはこちら

 

 

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