南アフリカワインのヴィンテージとそのスタイル 2003年〜2014年

南アワインの情報を見ていたら

2015年は2009年並かそれを超えるグレートヴィンテージになるんじゃないか、

というわくわくすることが書かれていました。

 

プラッターズの2015年コメントはこちらから

 

せっかくなので2003年から2014年までのヴィンテージとそのスタイルを調べてみました。

南アフリカは広く、ミクロクリマもあるので、全体に当てはまる わけではないですがご参考までに。

南アフリカワインガイドブック「プラッターズ」

南アフリカワインガイドブック「プラッターズ」

———————————–

2003年

プラッター:秀逸な年。特に赤。凝縮感があって、骨格がしっかりとしています。熟成して真価を発揮するでしょう。
ワインスペクテーター:開花期は長く、生育期は乾燥していました。多くの栽培家は、世代の中で赤も白も最高の年になるのではないかと感じていました。しかしながら、赤ワインでややぶどうが焼けたニュアンスを感じるものもあります。

W.S 91pt

2004年

プラッター;涼しく乾燥した気候でした。低いアルコールとソフトなタンニンを伴うエレガントなワイン。
ワインスペクテーター:総じて涼しい気候でしたが、熱波が時々あったため、熟度にむらが生じました。カベルネとシラーを遅めに収穫した生産者は成功しましたが、そうでない場合は、品質にばらつきが見られます。

W.S 87pt

2005年
プラッター:とりわけ生産者の努力が必要だった年。アルコールが高い赤ワインは、凝縮しているかもしれません。白ワインはだいたい平均的ですが、時々すばらしいものがあります。

ワインスペクテーター:生育期を通して乾燥しており、収穫時期は暑さが戻りました。白は涼しい状態で収穫されましたが、収量を減らしました。晩熟の赤はリッチでタンニン豊富で男性的です。

W.S 93pt

2006年
プラッター:おそらくこの10年で白ワインは最高の年。とりわけソーヴィニヨン・ブランとシュナン・ブラン。赤ワインはフレッシュでタンニンはマイルド。アルコールも低めです。
ワインスペクテーター:湿った冬が、3年間の乾燥したシーズンを耐えたぶどうを回復させました。生育期は暖かく乾燥しており、後半の安定した温度でぶどうは熟しました。ほとんどの主要品種はよい出来です。
W.S 90pt

2007年
プラッター:エレガントで構成のしっかりした白ワイン。赤は収穫された粒が小さめで、しっかりした色合いで凝縮したワインとなりました。

ワインスペクテーター:不安定な生育期でした。1月後半の熱波も影響を与えました。ほとんどの白と早熟な赤(ピノとメルロー)は、うだるように暑いなか収穫されました。晩熟の赤(シラーやカベルネ)は、シーズン後半の乾燥した気候の恩恵を受けました。
W.S 88pt

2008年

プラッター:湿度が高く、収穫時期は遅くなりました。さらに例年になく涼しい気候で、生産者の努力が必要だった年でした、赤も白もエレガントなスタイルです。

ワインスペクテーター:遅い開花、湿度の高い春と生育期の断続的な熱波により、生産者の努力が必要な年となりました。畑の管理が非常に大切でした。ワインは、例年より低いアルコールレベルで軽やかなボディとテクスチャーです。

W.S 87pt

2009年

プラッター:おそらく南ア最高のヴィンテージの一つ。白も赤も傑出した年。

ワインスペクテーター:成長期の典型的な熱波の後の理想的な温度と、適切なタイミングの雨が、収穫時期を4、5月に遅らせました。内陸の暖かいエリアも海岸沿いの涼しいエリアの赤も白もとても安定した品質です。
W.S 93pt

2010年

プラッター:最近では難しかった年で、生産者の力量が試された年です。

ワインスペクテーター:冷たく湿った冬が発芽を遅くさせ、開花時期の風が、収量を減らしました。成長期の湿度も高く、病気が起りやすくなりました。後半の乾燥した気候と暖かさによって回復しましたが、生産者、場所によっては難しい年となりました。
W.S 87pt

 

2011年

プラッター:多様性があり、一概にはいえない年。2010年と同じで生産者の力量が試された年。どのワインを熟成させるべきかはガイドを見ながら検討したほうがよいでしょう。

ワインスペクテーター:風の強い 乾燥した気候が生育期を通して続きましたが、気温が暑くなりすぎることはなく穏やかでした。ワインは凝縮感がありますが、まだフレッシュでいきいきとした果実味を伴います。
W.S 90pt

2012 年

プラッター:異常なほど乾燥して暑い1月だったので、灌漑設備のない畑にとっては厳しかったです。しかしながら、赤も白も適度なアルコール度数のよいワインができました。

ワインスペクテーター:初期の涼しく乾燥した気候によって、例年になく収量が少なくなりました。2月、3月に安定した穏やかな気候が続き、ぶどうは成熟しました。赤ワインは、低アルコールですがよく熟しており、洗練された味ワインです。白ワインは、フレッシュできめ細かく、2011年とよく似ていますが、より凝縮しています。
W.S 91pt

2013年

プラッター:最近では最も収量が多かった年。穏やかな気候が赤も白もより軽めのアルコールレベルでよい収穫をもたらしました。

ワインスペクテーター:前半は好調なスタートでしたが、中間の湿度が病気を引き起こし、樹勢の調節が必要となりましたが、後半はすばらしくよい天気が続きました。赤は、生産者によってばらつきがありますが、最高のものはエレガントなスタイルです。収量は例年より10%増えました。

W.S 89pt

2014年

プラッター:収穫が遅かった年。やや収量は少なめです。シーズン前半は湿度が高く例年になく涼しい年でした。より軽やかで、力強くはありません。懸命な収穫ができれば洗練された凝縮感と繊細さを持つワインとなるでしょう。

ワインスペクテーター:春の湿度がとても高く、例年より病気が発生しやすくなりました。涼しく、湿った生育期の結果、収穫期には多くの品種が同時に成熟しました。白は2月に理想的な状態で収穫されました。赤の収穫にはばらつきがあります。

W.S 85-88

 

 

 

————————————————–

さて、2014年の評価は低そうだけど、私はとてもいい年と思っています。特にピノ、シャルドネ、白ワインなど冷涼感があってエレガント。ネガティブな印象は今のところ持っていません。ただ、これはもしかしたら、トップの生産者しか飲んでないからと、カベルネやシラーズなどの晩熟品種をまだ試してないからかも。
最近のヴィンテージごとのスタイルをなんとなく感じているのでそう思いましたが、全く飲んでいない状態でチャートだけを頼りにするのはなかなか危険で、いろいろ落とし穴がありますね。

試飲しながら、実際のところどうなのかを今後も注目していきたいと思います。

 

 

 

コメントを残す