2016.06.07勉強会報告。
今回は6月16日に続いてまたまた勉強会のお話。
6月7日にスタッフの家で行った会の分です。
Anyway-Grapes、姉妹店のスタッフと大手ワインショップで働いている方と一緒に開催。
店で全員でやる勉強会は地域別にやることが多いですが、スタッフ宅でやるときは自由に持ち込んでブラインドという軽い遊びを交えたものが主流になっています。
前回はブラインドがなく、今回もないような雰囲気でしたが、ブラインドがないのも面白くないと思い、急遽1本購入しました。
が、
はい。ドブショでした。さよなら。
ちなみにワインはパレオで有名な
2011 Scrio / Azienda Agricola Le Macchiole
返金も出来ないし、折角なのでネットでよく見るブショネを消す方法というのを実践。
結果としては飲める程度には減少しましたがワインの他の要素も無くなっているような感じ。
でもドブショよりは全然マシでした。エレガントで難解ながらも高品質なシラー。これはじっくり向き合いたかったですがブショネと向き合うのは嫌だったのでやめました。
その日に買って空けたワインがブショネってなんか嫌ですよね。18000円バラまいた気分です。
という訳でここからは勉強したワインのご紹介ー。
1本目はサンプルで貰ったシャンパーニュ。
……これは載せられないし仕入れません。お察し下さい。
2本目
1999 Pouilly Fumé Clos du Chailloux / Domaine Didier Dagueneau
(右の写真の右側です。)
現在のブラン・フュメ・ド・プイィに当るワインです。
16年経過していますが未だ硬質なテクスチャー。石灰系のミネラルに白い花、アスパラガス、グレープフルーツ、パッションフルーツ、白コショウにキノコのニュアンス。ボディは端正で、酸は穏やか。若い頃に比べて大分表情が出てきていますがこれまだ熟成しますね。スタンダード・キュヴェでこのクオリティというのは流石ダグノー。息子が引き継いでからも変わる事無く上質なワインが造られているので是非安いうちに買って寝かせておきたいですね。
3本目
2013 Chardonnay / Kongsgaard
(右の写真の左側です。)
アメリカを知らない頃にオーナーに教えてもらってから大好きな生産者コングスガード。
若いうちからバランス取れすぎ。文句の付けようが無いのです。これとブリヤサバラン・アフィネ、白トリュフ蜂蜜掛けを合わせると味覚の暴力と呼べる程美味でした。あまりに反則過ぎてマリアージュとしてはどうなのかで盛り上がりました。
ずっと合わせていたため、単体でのテイスティング・コメントが無いです。すみません。
(味覚の暴力)
4本目
2012 Meursault les Grands Charrons / Domaine Pierre Boisson
今年日本に初入荷したピエール・ボワッソン。これはオーナーが友人に頼みフランスから持って帰ってきてもらったボトルです。
やっぱりこの人凄いです。このコシュ・デュリとルーロの間にいるようなスタイル大好きです。
1日前に抜栓してまだまだ硬質なムルソーですがポテンシャル的に全然コングスガードに負けてないです。
5本目
1996 Puligny-Montrachet 1er Cru Les Pucelles / Domaine Leflaive
自称ブショネの女王のワインの為、抜栓時に注目が集まりましたが、自分のマッキオーレが生け贄になってくれたのでセーフ。プレモックスもなし!!空けてすぐは閉じていたので他のワインを飲みながらじっくり待つ事に。
ヘーゼルナッツにブリオッシュ、熟した洋梨、シトラス、白い花に蜂蜜、ミネラルの華やかな香り。キノコ、白胡椒などのニュアンスも。力強さが残っておりこれもダグノーと同じくまだ熟成に耐えられます。いや凄いです。以前飲んだ96のクラヴァイヨンよりピュセルの方が上ですね。グラン・クリュ程のスケール感は無いと思いますがやはり優れたプルミエ・クリュです。
凄く集中して飲むのでこの当りでもう疲れてきましたがまだ後4本残っていたので休憩を挟んで再スタート。
6本目
2007 Pommard 1er Cru Fremiers / Domaine Courcel
我らがクルセル。2007年という涼しいヴィンテージながらも完成度高いです。抜栓直後は硬質感もありましたが、徐々にほどけて開きました。ラズベリー、ブラックベリー、サクランボのリキュールにマッシュルーム、下草のブーケ。熟成感も出始めた透明感のあるチャーミングな赤ワインでした。クルセルの良さをもっと布教したいです。
7本目
2012 Romanée-Saint-Vivent Grand Cru / Domaine Poisot
ロマネ・コンティの下部に位置する優れた区画を所有するポワゾのロマネ・サン・ヴィヴァン。
ずっとファラン・アルベレに貸し出していたのと生産量が少ないので知名度が低く、最近になってようやく著名評論家が評価し始めました。若いので前日抜栓しましたが、ガッチガチです。
何の要素も出てきません。びくともしないので放置しましたが、それでもまだ硬い。ポテンシャルの高さは計れますが全体像が見えません。
8本目
2011 Barbaresco / Gaja
一緒に飲んだ他のワインショップの方が持ってきてくれました。
赤系果実、タバコ、シナモンにバラ、スミレのゴージャスかつ華やかなアロマ。
テクスチャーはソフトで果実味、タンニン、酸のバランスが取れており若いうちから楽しめます。
収斂性の強いネッビオーロのタンニンをここまで綺麗に仕上げられるなんて感動ものですね。
スタンダード・キュヴェでも十分です。
ラスト9本目!!
2011 Château la Violette
写真が無い!!疲れすぎてます。笑
第2のルパン、第2のペトリュスなどと言われているヴィオレット。
初めて飲んだ人は絶賛していました。自分ももう勉強したくない状態に突入していましたが、
飲むと別格ですね。新樽100%に負けないジューシーな赤系果実にスミレ、モカ、ハーブのアロマ。
タンニンはきめ細かくヴェルヴェットのような舌触り。凝縮感はありませんが物凄い緻密な構成に驚かされます。いやー熟成させたものを飲みたいです。
これ以外に写真がないですが後4本空けましたが写真取り忘れました。本当に申し訳ないです。
結論としては高級ワインを勉強するのは体力を大幅に削るので1回の勉強会に付き2本までくらいにとどめておくべきだと言う事が分かりました。この価格帯のものは勉強ではなく、皆で楽しみながら飲むものだと今更ながら反省。今回一番嬉しかったのが遅れて参加した方が持ってきてくれた泡という。やっぱりお酒は楽しく飲んでなんぼですね。次は気軽に南アフリカを勉強しようと思います。
(集合させると凄いメンツですね。)
今回の生産者で在庫がある人たちはこちら。