2016.09.17(土)オールド・ヴィンテージ試飲会ポイント解説

明後日の土曜日は遂にキャピタン・ガニュロの試飲販売会。

蔵出しのオールド・ヴィンテージで比較が出来る機会は限られているので非常に楽しみです。

 

今日は土曜日に試飲頂けるワインとヴィンテージの詳細を改めてご紹介します。

 

まずはワインから。

 

Ladoix 1er Cru Miacude

 

ガニュロのモノポール(単独所有畑)。

バジョシアン期に形成されたコンブランシアン石灰岩を母岩にしたウーライトを含む褐色泥灰土。シャンボールやモレ・サンなどコート・ド・ニュイに多く見られる母岩を有しています。

力強さと繊細さを併せ持ったワインで、赤系果実が主体の仄かな黒系果実の混じるアロマ。長期熟成のポテンシャルがある畑。

 

Aloce-Corton 1er Cru Moutottes

 

代々受け継がれてきた歴史有る1.4haの畑でオックスフォーディアンの粘土石灰質。他のアロース・コルトンのプルミエ・クリュとは一線を画す区画の為、ガニュロでは他にもアロース・コルトンのプルミエ・クリュを所有していますが、そちらは格下げして村名としてリリースしています。

コルトン・グラン・ロリエールに隣接しているだけあり、グラン・クリュを思わせる力強いプラムやカシスなどの黒系果実のアロマ。若いうちはストラクチャーがあり、堅牢で引き締まった酸のあるエレガントなワインの印象を持ちます。ロバート・パーカーは著書“バーガンディ”にて他の生産者のコルトンに匹敵すると述べています。

 

 

Corton Grand Cru Renardes

 

クロ・デュ・ロワ、ル・コルトン、ブレッサンドに囲まれた優れた区画で、当然コルトンを代表する区画の1つです。

東向きの斜面、粘土の多い褐色石灰質に栽培されている当時寿齢40年程のピノ・ノワールを使用。麝香、毛皮に獣臭を感じるスパイシーかつ複雑なアロマを有した壮大かつエレガントなワインが出来上がります。

 

続いてヴィンテージの情報。ヴィンテージの評価は評論家の間でも結構異なるので参考までに。

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1992

 

穏やかな冬と春に恵まれ、開花は例年より早く始まりましたが、6月の雨でミルランダージュや花震いが発生。収量が自然と下がります。7月も引き続き、雨が多かったものの8月には気温が上昇。ブドウの成熟は順調に進みます。この年の収穫は例年よりも早く9月19日に始まっています。

糖度の含有量が優良年と同じくらい高かったもの酸度が比較的低くタンニンの多い年に。収量を制限した生産者は繊細かつエレガントなワインを生産しています。

 

 

 

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1995

言わずと知れたブルゴーニュの偉大なヴィンテージ。この年は日照量が少なく、気温も例年以下で受粉が遅れた事からミルランダージュが大量に発生。ミルランダージュは日本語になおすと結実不良を意味しますが、悪い事ではなく不思議な事にミルランダージュが発生したブドウは粒が小さく香りと色調の成分に富んだブドウに変わります。またこの年は9月に雨が降りましたがミルランダージュのおかげで房の中で粒が密着する事無く、雨に耐える事に成功します。 生育条件が優れていた訳では有りませんが数々の奇跡によって生まれた偉大な1995年ヴィンテージは選果を怠らなかった生産者のワインは長期熟成に向いた素晴らしいものが出来上がっています。

 

 

 

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1996

1995年に続いて偉大なヴィンテージとなりました。1995年との違いは質だけでなく収穫量も優れていたことがあげられます。5月までは涼しく乾燥していたものの、5月終わりから急激に気温が上昇。その為開花期間が短く、ミルランダージュや花震いは殆ど有りませんでした。しかしこの年は乾燥に苦しんだ年で成熟を迎えなかったブドウもあり、偉大なワインを造る為には収穫時の選果は必須となりました。乾燥には苦しみましたがブドウの健康状態は良く、この年選果を行った生産者のワインはしっかりした酸度とストラクチャーを兼ね備えた長期熟成ワインになっています。

 

 

 

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2001

 

冬は穏やかかつ湿潤でしたが4月に入ると冷涼に。この冷涼な環境から開花時期はばらつき、ミルランダージュが発生します。7月半ばまで涼しさが続きましたが、7月後半には気温が上昇。しかし7月半ばには雷雨が発生、8月にも雹害に合い、被害を受けた畑もあります。

ブドウのヴェレゾン(色付き)も遅く晩熟なヴィンテージとなりましたが、この複雑な天候からブドウの果皮は厚くなり、複雑さとアロマを兼ね備えたブドウとなりました。結果として2001年も長期熟成に向いたヴィンテージとなり、ジュヴレ・シャンベルタン、ヴォーヌ・ロマネはとりわけ大成功を収めたヴィンテージです。

 

今回は時間帯をずらしているのでまだお席に余裕が有ります。

ご興味の有る方は是非ご参加ください。

 

以下、試飲会詳細

 

『ドメーヌ・キャピタン・ガニュロ蔵出しオールド・ヴィンテージ5種試飲販売会』

 

日程; 9月17日(土曜日)

 

時間; 12:00〜21:00

通常の試飲会と異なりフリータイムでの試飲となります。ご予約の際にご希望のご来店時間を合わせてお知らせください。なお試飲ワインには限りがございますのでご予約無しでの飛び込み参加はご遠慮頂いております。

 

試飲ワイン; 5種類

 

1992 Ladoix 1er Cru la Micaude (Monopole)                                       通常価格8,800円(税抜)

 

1995 Ladoix 1er Cru la Micaude (Monopole)                                       通常価格9,200円(税抜)

 

2001 Ladoix 1er Cru la Micaude (Monopole)                                       通常価格8,500円(税抜)

 

1995 Aloxe Corton 1er Cru Moutottes                                              通常価格11,000円(税抜)

 

1996 Corton Grand Cru Renardes                                                    通常価格14,000円(税抜)

 

 

参加費; 2,800円(税込) (当日受付の際にお支払いください。)

 

参加者特典; ドメーヌ・キャピタン・ガニュロのオールド・ヴィンテージ・ワイン全15種類を20%オフで購入頂けます。(数に限りのある商品もございます。売り切れの場合はご容赦ください。)

お買い上げ金額20,000円(税抜)以上で送料無料。(クール代金は別途300円頂いております。)

 

場所; conceptual wine boutique Anyway Grapes 店内

世田谷区経堂2-13-1-B1(地下1階です。)

電話; 03-6413-9737

ご予約方法; お電話、Facebookメッセージ、mail@anyway-grapes.jpで承ります。

ご予約の際にご希望の来店時間をお知らせください。

 

 

ドメーヌ・キャピタン・ガニュロの生産者情報はこちら

 

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