7月23日(日)コルシカ・ワイン試飲販売会、コルシカのご紹介PART.2
おかげさまで7月23日に開催されるコルシカ・ワイン試飲販売会お問い合わせ多数頂いております。まだ1部の会は比較的余裕がございますのでご興味のある方はお早めにお願い致します。
と言う訳で今日は試飲販売会に関するお話。
コルシカのご紹介part.2という事で今回はコルシカ島で使用される品種のご紹介です。
まずコルシカ島全土で栽培されている品種の比率は以下の通り。
(Vin de Corseより引用)
このグラフではIGPで使用される品種も含んでいるため、カベルネやシャルドネなどの国際品種も入っています。
AOP以上で許可されている品種は、最も使用できる品種が多く登録されているヴァン・ド・コルスでも以下の通り。
白;ヴェルメンティーノ(主要品種)+ビアンキュ・ジョンティーユ, コディヴァルタ, ジェノベーゼ, ユニ・ブラン(補助品種)
赤; グルナッシュ, ニエルッキオ, スキアカレロ(主要品種)+アレアチコ, バルバロッサ, カルカジョーロ・ネロ, カリニャン, サンソー, ミヌステッロ, ムールヴェードル, シラー, ヴェルメンティーノ(補助品種)
ちなみに酒精強化ワインはミュスカ・ア・プティ・グランの1種類。
結構多く見えますが実はフランス全土で見ても栽培面積が5haにも満たないブドウが多く、補助品種としても含まれている事は希有なものが多いです。
今回はコルシカ島のAOP以上で用いられている品種の中でも主要品種を紹介致します。
(マイナー品種全部ご紹介しようと思いましたが、凄く長くなりそうなので取り敢えず試飲販売会でお楽しみ頂ける品種を先にご紹介することにしました。折角調べたので一応最後に載せておきます。ご興味のある方のみお付き合いください。)
まずは白ワイン用のブドウから。
Vermentino
プロヴァンス、ローヌ、ラングドックではロール、コルシカではマルヴォワジー・ド・コルスと呼ばれているヴェルメンティーノ。原産はトルコのアナトリア半島説とイタリア説有り。
色調は淡く、通常はバランスの良いオイリーなワインを生み出します。時折酸が不足する事もありますが全般的に良質な白ワインを生み出す品種です。
野生のディル、サンザシ、カモミール、フェンネル、ヘーゼルナッツ、アプリコットのニュアンス。白い花や白桃、グレープフルーツ、洋梨のノートも併せ持っています。
シノニム(同義語)は44。
今回の試飲アイテムでは
2015 Corse Port Vecchio Cuvée Monika Blanc / Domaine des Granajolo
2016 Corse Calvi Cuvée Vignola / Domaine Renucci
2015 Corse Sartène Sérénité / Domaine Pero Longo
に使用されています。
Biancu Gentille
コルシカ島サルテーヌ地方原産のブドウ品種。
こちらも時折酸が不足する場合がありますがアロマティックで飲みやすくバランスの良いワインを生み出す品種です。砂糖付けのレモン、白い花、パッションフルーツに蜂蜜のノートを感じます。
シノニムは10。
今回の試飲販売会では
2014 Vin de France Bianco Gentile / Domaine Antoine Marie Arena
に使用されています。
では続いて赤ワイン用のブドウ
Niellucio
ニエルッキオ(ニエルッチオ)はコルシカ島を代表する品種の1つで、トスカーナ原産のサンジョベーゼと同一品種。ニエルッキオの名前はコルシカ由来のものでNielluはコルシカ語で“黒”の意。コルシカ島で栽培が始まったのは12世紀ピサ共和国の影響を大きく受けた時代だと言われています。
今日では特にパトリモニオがその名声を築き上げており、疑う事無く最も著名なコルシカ・ワインの地位を獲得。
スキアカレロより豪華かつ強壮、晩熟でコルシカで最もタンニンの豊富なブドウです。
通常5〜10年と長期熟成のポテンシャルも高く、収量を落とし緩やかな成熟を経たものは偉大なフィネスと良質なバランスのあるワインが生産されますが、収量を増加させた場合急速に果皮が薄くなる特徴があります。
赤系果実、スミレ、スパイスにアプリコット、リコリスや毛皮のアロマを有したワインを生み出し、パワフルかつスパイシーなロゼの生産にも最適。
ニエルッキオ他シノニムは全部で83。
今回の試飲販売会では
2014 Patrimonio Cuvée Grotte di Sole / Domaine Jean Baptiste Arena
がニエルッキオ100%、他には補助品種として
2016 Corse Calvi Cuvée Vignola Rosé / Domaine Renucci
2013 Corse Calvi Cuvée Vignola Rouge / Domaine Renucci
2014 Corse Sartène Lion de Roccapina Rouge / Domaine Pero Longo
に使用されています。
Sciaccarello
スキアカレロ(シャッカレロ)はニエルッキオと並びコルシカを代表する品種の1つ。コルシカの言葉で“噛み応えのある”を意味するSciaccarellaが語源。
大きくコンパクトな房に黒紫色の中庸な実を付け、クリスプかつジューシーなワインを生み出します。
パトリモニオを除くコルシカ島全域で全般的に使用されています。
栽培が難しく、非常に高いアルコール・レベルに達する事に注意する必要があるブドウ品種で、赤ワイン用に用いられるブドウは成熟を迎える段階で水分が不足するとしおれやすい特徴があります。
主にルビーやチェリーのような淡い色調を持つアロマティックかつしなやかなワインが生産されており、赤系果実、胡椒、香辛料にコルシカに自生するマキと呼ばれる灌木のアロマを有しています。
円みのあるバランスの良いミディアム・ボディのワインが生産されており、熟成ポテンシャルも良好。
ロゼはフランボワーズ、赤スグリ、カシスに花やスパイスの混じるアロマティックかつフレッシュなワインが生産されています。
シノニムは46。
今回は
2014 Ajaccio Tradition / Domaine a Peraccia
がスキアカレロ100%、他に主要品種として
2016 Corse Calvi Cuvée Vignola Rosé / Domaine Renucci
2015 Corse Figari Rosé / Domaine de la Murta
2013 Corse Calvi Cuvée Vignola Rouge / Domaine Renucci
2014 Corse Sartène Lion de Roccapina Rouge / Domaine Pero Longo
に使用されています。
試飲販売会の詳細の後はコルシカのマイナー品種をご紹介。
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日 時:7月23日(日)
[1部] 13時〜15時 (15名)
[2部] 16時〜18時 (15名)
※ご予約の際に時間帯をご指定下さい。
場所:Anyway-Grapes 店内 / 世田谷区経堂 2-13-1-B1F
参加費:2,500円(税込)。(当日、受付の際にお支払いください。お支払いは現金となります。)
特 典:当日、店頭にあるコルシカ・ワインは20%OFFの特別価格にて販売!!お買い上げ金額20,000円(税抜)以上で送料無料。クール代金は別途300円(税抜)頂戴しております。
ご予約はお電話、Facebookのメッセージ、メールにて承ります。
電話: 03-6413-9737
メール:mail@anyway-grapes.jp
コディヴァルタ、正式名称はクディヴェルタ。
コルシカ島で古来より栽培されている古代品種。
パトリモニオを除くコルシカ島のアペラシオンで認められている品種で、緑掛かったクリアな軽やかな色調、白い花のアロマなど繊細かつバランスのとれたワインを生み出すらしいです。
シノニムは9。
フランス全土の栽培面積は2011年時点で2haだそうです。
フランス全土の栽培面積は2011年時点で0.4haだそうです。0.4haって。笑
Ugni Blanc
ユニ・ブランは有名ですね!!
イタリア、トスカーナ州が原産、正式名称はトレッビアーノ・トスカーノ。
ラングドック、コニャック、プロヴァンスで栽培が行われているが主にコニャックの原料として著名。非常に収量の多い品種です。
淡いイエローの外観でとりわけイキイキとした酸のしっかりとしたワインを生み出すがアロマは強くないため多くの場合他の品種とブレンドで使用されています。
シノニムは135。
Muscat à Petit Grains Blanc
原産はほぼ間違いなくギリシャと言われており古来より栽培が行われている品種。
南フランスを中心にヴァン・ドゥ・ナチュレルとしてリリースされる事が多いですが、辛口、スパークリングも結構あります。
蜜蝋、レモンの花、蜂蜜にバラ、ライムなどフローラルなアロマ、イキイキとした果実味と酸を持つライト・ボディのワインが生み出されます。
シノニムは315。
続いて赤ワイン用の品種
Carcajolo Nero
コルシカ島南部で栽培されている品種で正式名称はパッラレータ。原産はスペイン。カルカジョーロ・ブランという白ブドウもありますが、関係性は今のところないそうです。
色付きの良い軽い骨格と中庸なアロマ。しばしばフィネスと酸を欠く事がある補助品種。
シノニムは46。
Aléatico
アレアティコはイタリアのトスカーナが原産と言われているブドウ品種。
ミュスカの親戚であるブドウ品種で、黒ブドウながらミュスカ系統のアロマを有しており、パスリヤージュによって甘口に仕上げられる事が多い品種。
シノニムは91。
Barbarossa
バルバロッサはプロヴァンス原産と考えられているブドウ品種で正式名称はバルバルー。
温暖な気候を好み痩せた土壌で栽培が行われています。カシー、アジャクシオ、ヴァン・ド・コルスのアペラシオンで適応される品種で、通常多かれ少なかれアロマティックで、軽い骨格があり、酸は穏やか。基本補助品種扱いですが、アジャクシオでは主要品種扱い。
シノニムは53。
Minustello
フランスでは主にモラステルと呼ばれるスペイン原産の品種。
スペインでの名前はグラシアーノ。
湿潤で穏やかな気候を好み、粘土石灰質土壌が栽培に適しています。コルシカ島以外でもレロー県やガール県、ロード県で栽培が行われている品種。キュヴェゾンを長くする事で豊かな色調を得る事が出来ます。
スパイス、胡椒、リコリスにプラムのアロマ、活き活きした果実味と収斂性がありつつも滑らかでソフトなタンニンを持つフルボディのワインが生産されますが、単一でワインを造ると酸化が早く進むため、他の品種とブレンドされる事が多いです。
シノニムは109。