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Domaine Derey

ドメーヌ・ドゥレイ

ドメーヌ・ドゥレイの写真1 ドメーヌ・ドゥレイの写真2 ドメーヌ・ドゥレイの写真3
URL http://www.dereyf.com
設立 1650年
本拠地 Couchey(クーシェ)
当主 Pierre & Suzanne Derey(ピエール & スザンヌ・ドゥレイ)
畑の総面積 20ha
資料提供 出水商事


❦ 詳細・歴史

 パリのモンマルトルの丘にブドウ畑があり,“ル・クロ・モンマルトル”というワインが造られていることは広く知られた事実だが,ブルゴーニュ地方の中心都市,ディジョン市内にもいくつかのブドウ畑があり,ワインが造られていることを知る人は少ないだろう。

 祝祭的な意味で作られるパリのワインとは対照的に,ディジョンのワインは,ワイン通を唸らせるクオリティを誇る本物のワインだ。なぜなら,DRC,ルロワと並ぶカリスマ生産者,ドゥニ・モルテやティエリー・モルテなども畑を所有して,ワインを造っているからだ。

 そのディジョン市内にある畑のなかで最上のクリマとみなされているのが,“クロ・デ・マルク・ドール/Clos des Marc d'Or”。INAOによってAOCブルゴーニュに規定されており,ラベル上へのクリマ表記はもちろん,モノポール(単独所有)表記までもが認められているこの畑は,ワインの聖地ブルゴーニュで6世紀から受け継がれてきたコート・ドール最古のクリマの1つ。

 クライヴ・コーツやジャン=フランソワ・バザンといったブルゴーニュ・ワインの愛好家たちも著書のなかで言及するこの畑は,かつてはブルゴーニュ公爵,そしてフランス国王の所有畑だった。また,著名なネゴシアン,フェヴレィがシャルドネとピノ・ノワールのワインを生産していたこともある。それほどブドウ栽培に適したテロワールなのだ。しかし,畑は都市開発によって1967年に消滅。14年の歳月を経た1981年,ディジョン市が土地の所有者となり,0.42ヘクタールの区画にシャルドネを植樹。ブドウ栽培とワイン醸造をマルサネーの著名な造り手,ドゥレイ・フレール/Derey Freresにゆだね,ワイン造りが再開されたのである。

 ドメーヌの現当主,ピエール・ドゥレィは,マルサネーでも3本の指に入る若手有望生産者とみなされている。事実,このブルゴーニュ“シャルドネ”クロ・デ・マルク・ドールは,『アシェット・ワイン・ガイド』にも掲載され,ブルゴーニュ・ワインの専門誌『ブルゴーニュ・オージュルデュイ』が毎年編集する『ブルゴーニュ・ワイン・ガイド』においては,シルヴァン・デュソールやフランソワ・ミクルスキーといったコート・ド・ボーヌの若手一流ドメーヌのシャルドネと同等の評価を受けているのだ。畑の歴史とテロワールの独自性を考えても,ワインに携わる者として絶対に飲んでおきたいブルゴーニュ・ワインである。

 ドゥレィ家のブドウ栽培の歴史は数世代前に遡りますが,すでに1730年に,現在も本拠を置くクシェィ/Couchey(マルサネーとフィサン)のあいだにあるコミューンでマルサネーの栽培区域に指定されている)に存在していたことが知られています。ドメーヌの創始者はクロード・ドゥレィ/Claude Derey。以来,4世代にわたって代々ブドウ栽培が受け継がれ,戦後,アルベール/Albertとモーリス/Mauriceの兄弟が畑を拡張。所有畑を4倍に広げます。

 現在,ドメーヌはディジョン,マルサネー,フィサン,ジュヴレィ・シャンベルタンに21ヘクタールの畑を所有して,ブドウ栽培を行っています。1988年から当主を務めるピエール・ドゥレィは,ドイツ出身の妻,シュザンヌ/Suzanneとともにドメーヌを運営しています。『アシェット・ワイン・ガイド』に毎年のように掲載され,『ブルゴーニュ・オージュルデュイ』誌でもニュイの若手の注目株とみなされているピエール・ドゥレィは,抽出に重きを置くモダンな造りを信条としており,色調が濃く,凝縮していて,ビロードのように滑らかで肉付きの良いワインを造ることで定評があります。


❦ 畑

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❦ 醸造

◆赤ワインの醸造について◆

 収穫は手摘み。醸造所に持ち込まれたブドウは選果台で厳格に選別され,良質のブドウのみが使われる。100%除梗した後,4-6日間の低温(約7-9度)マセレーションを実施。その後,自然酵母のみで自然に発酵を開始させる。発酵初期は1日2回のピジャージュとルモンタージュを行うが,発酵が落ち着いた段階ではピジャージュもルモンタージュも1日1回にとどめる。その後はピジャージュは実施せず,ルモンタージュのみ行う。色素の安定,丸みとエレガントさの付与のため,発酵の最終段階においては温度を常に30度以上に留める。発酵終了後,圧搾を行い,フリーラン・ワインとプルミエール・プレスのみを樽に移してシュール・リーの状態で熟成させる。澱引きはマロラクティック発酵終了後に行い,アッサンブラージュは瓶詰めの1ヶ月前から数週間前に行う。