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Domaine Trapet Père et Fils

ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フィス

ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フィスの写真1 ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フィスの写真2 ドメーヌ・トラペ・ペール・エ・フィスの写真3
URL http://www.domaine-trapet.fr/
設立 1868年
本拠地 Gevrey-Chambertin(ジュヴレ・シャンベルタン)
当主 Jean Louis Trapet(ジャン・ルイ・トラペ)
畑の総面積 13ha


❦ 詳細・歴史

ドメーヌ・トラペ(ジャン・ルイ・トラペ)は間違いなくコート・ド・ニュイを代表するスター・ドメーヌの1つで、フランスで最も権威あるワイン誌メイユール・ヴァン・ド・フランスで最高評価3ツ星を獲得している数少ないドメーヌです。

ドメーヌ・トラペの歴史は1800年代後半シャンボール・ミュジニー村に生まれたルイ・トラペがジュヴレ・シャンベルタン村の女性と結婚しジュヴレ・シャンベルタンに移り住んだことが始まりで、1870年息子であるアルテュールがドメーヌを設立します。当時はフィロキセラが発生し混乱を招いていた頃でしたが、アルテュールは接ぎ木を用いる事でワイン業界を活性化させる事が出来ると信じ畑を購入。最初に購入したのは村名区画で、20世紀初頭にはシャンベルタン、ラトリシエール・シャンベルタンといった偉大なグラン・クリュを購入しています。

1920年代〜1930年代は第一次世界大戦の影響もあり、多くのブルゴーニュの生産者同様、非常に経営が苦しくその生産されたブドウはメゾン・ルロワやジョセフ・ドルーアンなどのトップ・ネゴシアンに売却されていました。その後1950年代に入って自社詰めを行い始め、安定して自社詰めが行われるようになったのは1970年代半ばです。1980年代には低迷期を迎えましたが1995年にディジョン大学で学びボルドー、ランス、カリフォルニアで研修を行ったジャン・ルイが後を継ぐとその名声を取り戻します。

現在トラペはジュヴレ・シャンベルタン村を中心としたブルゴーニュの他に、妻の実家であるアルザスのワインも生産していますが、こちらの品質も非常に高く、アルザスを代表する生産者と比べても遜色のないワインを生産しています。


❦ 畑

トラペは現在15.5haの畑から生産が行われていますがそのうち自社畑は13.5ha。2つの素晴らしいプルミエ・クリュと3つのグラン・クリュを所有しています。

1995年ジャン・ルイに指揮権が移ってすぐの1996年にビオディナミ栽培に変更。除草剤の禁止、グリーンハーベストの導入や12000本/haの高密植度を行う事で収量を厳格に制限し果実の凝縮感を高めます。

1998年からビオディヴァン、2005年からはエコセールの認証を受け、ドメーヌはこの厳格な基準のもと今もなお試行錯誤を繰り返しています。

現在ジャン・ルイはマサール・セレクションを探し、自らの土壌に最適な台木の研究を行っているとともに、更なる凝縮感を得る為にブドウの葉が太陽の光を浴びられるハイワイヤー栽培の研究も行っています。

要約するとジャン・ルイが当主になってからのドメーヌ・トラペのワインは非常に高いレベルにまで到達していると言えます。


❦ 醸造

多くの偉大な生産者同様ジャン・ルイは非常に高品質なブドウを生産しているため、醸造に関してあまり心配する必要がありません。

収穫以前から選果が行われ、収穫の際にも選果、ヴィンテージに応じて除梗が行われます。

ボジョレーのマセラシオン・カルボニックに似た細胞内発酵を可能にする全房発酵は通常25%行われますがどの程度全房発酵を行うかはその年の果梗の成熟度によって決定します。

5〜7日に渡る低温浸漬で過度なタンニンの抽出を避け、より深い色調とアロマを引き出します。軽く破砕を行い、キュヴェゾンはより穏やかな抽出を行う為に長めに設定。発酵は天然酵母を使用し、上部開放式の発酵槽で行われます。

ブドウの質だけでなく細部にまで拘ったジャン・ルイは樽の産地にもこだわり、自然乾燥によって造られた樽しか使用しません。

ワインに応じて新樽比率を変え、15ヶ月〜18ヶ月行いますが、樽を使用するのは若いワインの制御された酸化の促進を目的としています。

一般的にプルミエ・クリュで20%、グラン・クリュで30〜40%の新樽を使用。

使用する樽はアリエ産かトロンケ産のものです。

ヴィンテージに応じてですが基本的にノン・フィルター、ノン・コラージュでフィルタリングが行われる場合でも10%に満たしません。