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Aymé Vadim

エイメ・ヴァディム

エイメ・ヴァディムの写真1 エイメ・ヴァディムの写真2 エイメ・ヴァディムの写真3
URL
設立 2015年
本拠地 ()
当主 Aymé Vadim(エイメ・ヴァディム)
畑の総面積
資料提供 Arkcellars


❦ 詳細・歴史

2015年初ヴィンテージ!年間生産数が約2500本のマイクロネゴシアン
ロシア人の生産者である、エイメ・ヴァディムが立ち上げたマイクロネゴス・ワイナリーです。2015年が ファーストヴィンテージで、毎年農家から「自分が気に入った、品質の高い」ブドウのみを買い付け、「可 能な限り手を加えない醸造」でコート・ドールのアペラシオンを中心に彼一人で造っています。
学者からのワインメーカーへ
ワインとは無縁の学者や科学と医学を追求する医師の家系に生まれ、彼は当然にように、学問の世界でキャ リアをスタートさせました。生化学の修士号を取得後、さらにモスクワ有数の名門校で、分子生物学の博士 号も取得します。同分野の研究をプランク研究所、欧州分子生物学研究所、ハーバード大学医学部で続けま した。ボストン、ハーバード大学医学部在学中、彼は初めてワインについての本、エミール・ペイノーによ る”The Taste of Wine”の英語訳を購入し、ワインの世界に踏み入れました。 多忙な仕事のストレスをジョギングで発散していたそうですが、それでも根本的な解決策とは言えず、他に 仕事を忘れ熱中できることを探していたそうです。元々ドイツで働いていた時にはワインに興味を持ち、ボ ストンでも癒しを求めてワインショップを訪れた時に、専本的な言葉や評価を述べてワインを提案されまし たが理解できず、本屋で見つけたその本を購入しました。読み進めていくうちに己の弱点の嗅覚や味覚を訓 練し、次第にワインにのめりこんで行きます。 しばらくキャリアを続けた後、フランス語をまったく知らないままフランスのボーヌに移り、現地のワイン 学校に入学しました。ワイン学校に通う学生のうちから、ブルゴーニュやフランス南西部のレストランにワ インを販売する会社を設立したり、収穫の時期になると、さまざまなワインメーカーと共にワイン作りに参 加し、毎年別のブドウ生産者のブドウを使いワイン造りを研究したりなど多方面でワインに触れ実践的な知 識を得ていきました。また、ブルゴーニュ大学とディジョンインスティテュートデラヴィーニュエデュヴァ ンででも研究を深め知識を確固たるものにします。


❦ 畑

毎年厳選したブドウを購入しています。Vadim自身の醸造したいアペラシオンリストを元に、実際に畑を訪 れブドウの樹や手入れのされ方などを確認し、栽培者とコミュニケーションを取り契約しています。初ヴィ ンテージは2015年は特に慎重に最高品質の果実と最低の収量を持つ区画を吟味して選別。古くから農家と付 合いのある伝統的なネゴシアンとは異なり、新規取引となるとブドウの原価は通常以上に掛かるが妥協せず にブドウを見定めています。 グラン・クリュを中心にヴィンテージによって異なりますが約10のアペラシオンを手掛けています。


❦ 醸造

取引を開始するにあたって驚いたことが現行ヴィンテージが2015年ということ。自分が満足したタイミング でしか出荷せず、今のリリースになったそうです。 ブドウの二重選別、必要以上の除梗なし、天然酵母の使用が特徴となっています。二酸化硫黄は、春と瓶詰 め前の2回のみ添加されます。ワインは、清澄もフィルターもかけられず、月の満ち欠けに従って下弦の月 の果実の日と花の日に、手で瓶詰めを行ています。年間生産本数が約2500本と一人で手掛けられる数量のみ 生産。何より、ワインの熟成中には手を加えることを最小限に抑え、熟成期間もじっくり長くとられます。 分子生物学で学んだ、観察を習慣化することで人為的な介入を減らし理想の状態に近づけています。 ビオディナミ的なアタックもしつつも、ブルゴーニュの1級とグラン・クリュの長期便熟成の考えを元に、 飲み頃までしっかりと数年カーヴで瓶内熟成をしています。特に2015年ヴィンテージに関してはタンニンの 質から、オーク樽で長期熟成を必要と考え時間をかけたそうです。