伝統的なプロヴァンスのクリスマスに欠かせないワイン〜 ヴァン・キュイ
Vin Cuit (ヴァン・キュイ)!
ヨーロッパのクリスマスマーケットに欠かせないワインとしてまず浮かぶのが、
「ヴァン・ショー」「グリューワイン」と呼ばれるホットワインですが、
フランスのプロヴァンス地方ではヴァン・キュイというクリスマスの特別なワインがあります。
ヴァン・キュイは直訳すると、料理したワイン、煮たワイン。
Wikipediaの作り方をざっと訳してもらったところ、
「伝統的には、果汁を量が半分になるくらいまで煮詰め凝縮させる。これだとアルコール発酵しないので、普通の果汁を加えて、アルコール発酵を促す。14、15%のアルコール度数で発酵終わり。1年ほど樽熟させる」とのことです。
バスティードは、
「ブドウをプレスしてできた果汁をあたため、その後で1か月ほど発酵。濾過して瓶詰、年末のクリスマスなどに間に合うように出荷。砂糖やアルコールの添加なし」とあり、伝統的なレシピを再現しているとこのとでした。
ぶどう果汁を煮詰めて糖度を上げて発酵させた甘口ワインといったところでしょうか。
プロヴァンスではクリスマスの13のデザートと合わせて楽しまれてきた甘口ワインですが、
チョコレート、ロックフォールなどのブルーチーズやフォワグラともよく合います。
(裏ラベルに書いてありました)
ちょっと調べてみたところ、
伝統的には、クリスマス・イヴのディナーの前に、家族の中で最年少者と最年長者が、古い年と新しい年の役割をして、果物の木を持って、ディナーが準備されたテーブルの周りを歩き回り、木を暖炉に置いて新しい火をおこします。この火が新しい年を表すのだそうです。
最年長者は、ヴァン・キュイ(ここで登場)のグラスを持ち上げて、乾杯の前に新年の幸福を願って伝統的なもんもん(ここは省略)を述べるんだそうです。
この13のデザートとヴァン・キュイが、プロヴァンスの行事食みたいな感じなんでしょうね。
ヴァン・キュイは、プロヴァンスの各ワイナリーでは自宅用に造ってはいるようですが、販売しているところはごくわずか。この季節にしか出荷されない現地でも非常にめずらしいワインです。
Le Vin Cuit selon la vieille tradition Provençale.
ル・ヴァン・キュイ・ラ・ヴィエイユ・トデイシオン・プロヴァンサル
Domaine Les Bastides
ドメーヌ・レ・バスティド
品種:グルナッシュ100%
生産者ページ:Les Bastides(レ・バスティード)