サヴィニー・レ・ボーヌはコート・ド・ボーヌにある村名アペラシオンの1つでコート・ド・ボーヌの中心地ボーヌの北に位置しています。ロワン河を境に北と南に分かれており、北東はペルナン・ヴェルジュレスに隣接しています。行政上はブルゴーニュ地域圏コート・ドール県サヴィニー・レ・ボーヌ村にあたります。
気候は他のブルゴーニュの地区と同じで夏は暑く、乾燥した秋と寒い冬を持つ大陸性気候に属しています。そのためヴィンテージごとにブドウの出来が異なり、出来上がるワインに大きな影響を与えます。標高280〜400mで斜面下部は比較的なだらかですが、上部に行くと急勾配な斜面になります。南から東を向いた斜面を持ち、土壌は砂を含む石灰質土壌で構成されています。
赤白ともに生産されていますが、赤ワインが約250ha、白ワインが約40haと赤ワインの生産量が多い村です。グラン・クリュはありませんが赤白ともにプルミエ・クリュがあり、赤に至っては総栽培面積の半分以上をプルミエ・クリュが占めています。プルミエ・クリュの総数は22。
ピノ・ノワールから造られる赤ワインは繊細かつエレガントさを感じさせながらも肉付きの良いタンニン分の控えめな果実味豊かなワインが造られます。飲み頃は3年〜12年ですが、プルミエ・クリュやクリマ表記のあるワインは村名のものよりも力強くより長い熟成を要します。
シャルドネまたはピノ・ブランから造られる白ワインはミネラル豊かで豊満なボディを持つバランスの取れた長い余韻を持つワインが造られます。飲み頃は3年〜10年程でプルミエ・クリュの場合はそれ以上の熟成に耐えられます。
基本収量は白45hl/ha、赤40hl/haで最低天然アルコール度数は白の村名で11%、区画表記またはプルミエ・クリュの場合は11.5%で赤の村名の場合は10.5%、区画表記またはプルミエ・クリュの場合11%と定められています。
オー・ヴェルジュレス | サヴィニー・レ・ボーヌデ最も大きく最も著名な区画。ペルナン・ヴェルジュレスに隣接しており、良いブドウが出来るための条件を兼ね備えたサヴィニー・レ・ボーヌで最も偉大な畑と言われています。 |
レ・フルノー | こちらもペルナン・ヴェルジュレスに隣接したサヴィニー・レ・ボーヌを代表する区画。サヴィニー・レ・ボーヌのプルミエ・クリュの中では、最もアロース・コルトンに近い性格を持っています。 |