南アフリカニュース ポストスワートランド時代に表れた優れた生産者たち
2015年12月3日にWine Of South Africa に寄稿されたジェイミー・グード氏の記事をざっとご紹介します。南アフリカのワインシーンの変化についてです。
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「ポストスワートランド時代に表れた優れた生産者たち」
(Exciting producers emerging in the post -Swartland era)
最後のスワートランド・レボリューションが行なわれました。2010年以来6年続いたこの最高のイベントは、スワートランドで起ったワイン造りにおける素晴らしい革命を祝うために、Riebeek Kasteelで毎年11月に開催されていました。
ほんの10年前、スワートランドは優れたワイン産地だとは見なされていませんでした。しかし、イーベン・サディ、マリヌー夫妻、バーデンホーストや彼らのグループのメンバーがやって来て、リスクをいとわない、刺激的なワイナリーが表れました。
ワインの品質は皆を驚かせました。スワートランド・レボリューションは、注目を集めるための焦点の一つで、南アフリカのワインシーンに一石を投じる大きな助けとなりました。
オーガナイザーによってよく考えられた素晴らしいイベントでしたが、現在は、自然な経過として、下降しているとか停滞しているのではなく、頂点で止まっている状態と言えます。
スワートランドは、もちろんまだとてもわくわくする場所ですが、少し状況は変わって、すでに南アフリカの興味深いワインの震源地ではないのです。
かわりに、たくさんの興味を引く生産者がケープのあちこちで続々と誕生しています。多くが複数の地域のぶどうを使っています。興味深い畑を見つけて、その土地のテロワールを表現することが現在注目されています。
2015年9月の「ケープワイン2015」でもその傾向は明白でした。
すばらしい仕事をしている新しい生産者を紹介します。彼らから目離さないことに価値があるでしょう。
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と、記事は締めくくられています。
弊社で取り扱いがあるワイナリーが紹介された10個のうち4個紹介されていたので続けます!
Thorne & Daughters ショーン&ドーターズ
ジョン・セコンブは、自身のプロジェクトに集中するため、イオナでの仕事を辞め、2つのワインをリリースして高く評価されました。今後もっとよくなると思いますが、現在のところの注目作は、ボットリヴァーのシングル・ヴィンヤード、Zoetrope(ゾートロップ)のシャルドネです。
W.O. Overberg Zoetrope Chardonnay 2014
W.O. オーバーバーグ・ゾートロップ・シャルドネ 2014
品種:シャルドネ100%
http://anyway-grapes.jp/producers/south-africa/western-cape/thorne-and-daughters/index.php
Craven クラヴァン
ミック&ジェニー・クラヴァンについては過去のブログをどうぞ
http://anyway-grapes.jp/blog/?p=6207
Alheit アルヘイト
クリスとスーザン・アルヘイトは、2011年にアルヘイトを創立させたばかりですが、現在南ア全体の大スターワインメーカーです。
クリス曰く、「私たち公約は、ケープの遺産の白ワインとともに働くこと」でした。しかし、昨年赤ワインと友達のために造ることになり、赤のブランド Flotsam and Jetsam (ガラクタという意味)を造ることを決心しました。その他、サンソーと「Days of Yore」 という名前のサンソーのブレンドワインがあります。彼らのフラッグ・シップのカルトロジーと2つのシングル・ヴィンヤードのラジオ・ラザルスとマグネティック・ノースはもちろん大作です。
W.O. Western Cape Cartology 2013
W.O. ウェスタン・ケープ・カルトロジー 2013
品種:シュナン・ブラン88%+セミヨン12%
W.O. Stellenbosch Radio Lazarus 2014
W.O. ステレンボッシュ・ラディオ・ラザルス 2014
品種:シュナン・ブラン100 %
http://anyway-grapes.jp/producers/south-africa/western-cape/alheit/index.php
Restless River レストレス・リヴァー
独学のワインメーカーCraig Wessels は、最近ヘメル・アン・アーデの2haの小さな畑から、ナチュラルに造られた衝撃的なカベルネとシャルドネで突然ワインシーンに表れました。彼は、「ワインはセラーでなく畑で造ろうとしている」と言います。
ポンプは使わず添加物は加えません。彼にとって酸味はキーポイントです。2014年のシャルドネと2012年のカベルネは私のお気に入りです。
W.O. Overberg Chardonnay
W.O. オーバーバーグ・シャルドネ
品種:シャルドネ
http://anyway-grapes.jp/producers/south-africa/western-cape/restless-river/index.php
Savage サヴェッジ
おそらく、新しい生産者の中で最も刺激的なのは、ダンカン・サヴェッジです。彼はサヴェッジ・レッドとホワイトというすばらしい2つのワインをリリースし、その後 フォロー・ザ・ライン (Follow The Line)とザ・ガール・ネクスト・ドア( The Girl Next door)という衝撃的なワインを造りました。非常に美しいエレガントなワインで、造りはとても繊細です。おそらくケープ最高のワインの一つでしょう。
※サヴェッジ・ワインズは未入荷ですが、ダンカン・サヴェッジがワインメーカーをつとめるケープポイントのソーヴィニヨン・ブランがあります。
W.O. Cape Peninsula Isliedh Sauvignon Blanc 2013
W.O. ケープ・ペニンシュラ・アイリーズ・ソーヴィニヨン・ブラン 2013
品種:ソーヴィニヨン・ブラン100%
http://anyway-grapes.jp/producers/south-africa/western-cape/cape-point/index.php
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アパルトヘイトが終わって、若者が自由に外国を旅行できるようになったという時代の変化があり、イーベン・サディをはじめとするスワートランド・インディペンデントのメンバーたちが、オールドワールドのコピーワインではなく、南アフリカの個性を表現したワインを造るようになりました。
現在は、小規模な若手生産者がケープのあちこちで魅力的なワインを次々と造り出しています。
12月はそういった小規模生産者が造る少量生産のワインが多く入荷しました。
彼らの才能や情熱をしっかりと伝えていきたいです!