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ボルドー地方 (2013)

2013年はボルドー地方の難しい年でドメーヌは不安定かつ過酷な天候と向き合わなければなりませんでした。状況はボルドー地方全体で同様でしたが、8月2日の夜に観測された3回にわたる雹まじりの嵐はとりわけアントル・ドゥー・メール地区に被害を与えます。 この年ボルドー地方の40%に当る5000ha〜7000haが嵐の影響を受けていました。このアクシデントから2012年より既に低い収量から更に800,000hlの損害を受けています。

春はボルドー地方全体で雨が多く、湿潤で寒い非常に難しい季節になりました。この環境から花振るいや結実不良が起こり、開花に遅れが生じます。その反面、適応能力を持ったブドウは果皮の硬い小さな房の小さなブドウになりました。これにより確かに収量は減りますが、品質の高い果汁が得られます。
ボルドーのブドウ畑全体を通して夏は暑く、乾燥した季節だったことからブドウは不規則で生産者たちは区画ごと、列ごと、樹ごとと注意深く成熟を見守りました。

2013年は技術の年であり、生産者の年です。そのため、気候条件が悪かったからバッド・ヴィンテージであると早急に決める必要はありません。
これはより良い改善を行う生産者たちのノウハウやブドウの環境適応能力を計算に入れていない為に重大なエラーが起こるからです。
ヴィンテージの歴史上、当初否定的な意見だったものの5〜10年後には非常に良いヴィンテージと言われた事は一度ではありません。
その為慎重かつ謙虚に見ていきましょう。

アントル・ドゥー・メール地区は雹によって重大な損害があったにも関わらず、全てを失った訳ではありませんでした。収量は大幅に少ないものの赤、白、ロゼともに生産されています。

グラーヴ地区はペサック・レオニャンの白ワインはしっかり成熟し、アロマティックで綺麗な酸をもったワインが出来ており、はっきりと優れていると言えます。ソーテルヌ地区は1980年以来最も収量が少なかったですが満足のいく品質。

メドック地区の春は他の地方と同じように不安定で、不均一で遅延した開花や花振るい、結実不良が発生する難しいシーズンでしたが最終的に素晴らしい区画を所有しているドメーヌのカベルネは非常に美しい潜在能力を魅せました。
小さいながらも品質は良好です。
サン・テミリオンとポムロル地区の両方でブドウ畑の損失の原因である雹を伴う嵐の被害を受けます。そのため生産者たちはカベルネが最適な成熟に達するまで非常に注意深く警戒する必要がありました。メルロー種も特に花振るいの影響を受けています。この年はバランスの取れたワインを手に入れる為に数多くの選果が行われました。

結論として2013年のボルドー地方は偉大ではないものの破滅的な年でもなく、疑う事なく非常に良いワインもあるでしょう。

[参照元: www.vin-vigne.com]