Sicilia

シチリア州





太陽の島

シチリア島は地中海に位置し、カラブリア州から海を挟んで西側にあるイタリア領の島であり、特別自治州の一つです。シチリア島は地中海最大の島であるとともにイタリア最大の州で もあります。シチリア島は7つの世界遺産を持ち、古代ギリシャの遺跡や古代ローマの遺跡など南イタリアの歴史を辿る事が出来ます。また7つの内2つが自然遺産であり、これはイタリ アにある自然遺産の半分を占めています。その自然遺産の中でも特に人気なのが2013年に日本の富士山とともに登録されたヨーロッパ最大の活火山エトナ山です。


気候

代表的な地中海性気候に属する地域で、ブドウ栽培にとって恵まれた環境ですが時折夏にサハラ砂漠からの熱風の影響により高温となる事があります。その環境の良さ故昔からブドウ栽 培が行われている古い産地でもあります。またその暑さに対処する為に灌漑設備がありますが、使用しない生産者も多く存在します。


土壌

シチリアは地形が険しく山岳、丘陵地帯が多い産地です。そのため、日照量、風向き、斜面の向き、角度などの条件によるミクロクリマが多数存在します。土壌は火山性土壌、石灰質土壌が多く見られます。その為、緯度の割に酸ののったミネラルの豊富なワインが生み出されます。


ワインのスタイル

シチリアのワイン造りは長い歴史を持っています。長い歴史の間、ブドウ栽培に適した気候を活かした大量生産ワインが造り出されており、殆どがバルクワインとして売られていました 。しかし長い間低価格高品質のワインが生み出される産地として名を馳せていただけあり著名な土着品種が多く残っている地方でもあります。著名な土着品種としては、白ブドウ品種の インツォーリア、グリッロ、カリカンテ、黒ブドウ品種ではネロ・ダーヴォラ、フラッパート、ネレッロ・マスカレーゼが挙げられます。D.O.P.は24(うち元D.O.C.G.1、元D.O.C.23)。1990年代にシチリアのワインが世界的に評価されるようになりましたが、当時は国際品種を使ったものでした。その後にネロ・ダーヴォラの評価が上がり、それに続いて近年、世界中か>ら注目を集めています。


主要な産地

エトナ

D.O.P (元D.O.C.)
現在ヨーロッパ最大の活火山エトナ山の麓にあるエトナ地域です。ここ10年でワイナリーの数が急増し、世界的な評価を受ける高品質なワインが次々と現れています。標高が高く昼間で も冷涼で昼夜の寒暖の差が激しい、ミクロクリマのテロワールの違いを表したワインができます。またエトナには樹齢100年を超えるブドウの古木があるなど最上の条件が揃っており、>ネレッロ・マスカレーゼを主体としたエトナのテロワールを表現したワインが数多く造り出されています。
チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア

D.O.P (元D.O.C.G.)
シチリア島南東部ヴィットーリオ周辺で造られるネロ・ダーヴォラ種とフラッパート種から造られる赤ワイン。ネロ・ダーヴォラを60%以上使用しますが中でもネロ・ダーヴォラの比率>が高いものは長期熟成に向いています。


生産者一覧