Platter’s 2016 South African Wine Guide Wine Of The Year ワイン・オブ・ザ・イヤー

先日南アフリカワインセミナーで入手したワインガイド、プラッターズより、2016年版のWine Of The Yearをご紹介しよう!と思いましたが、量が多くて途中でくじけました。

中途半端ではありますが、今取り扱っているワイナリーのワイン、日本で取り扱いのありそうな生産者、数年前に訪問した生産者をピックアップしてご紹介します。ワイン選びの参考に!

 

【カベルネ・フラン】

◎Chamonix 2013 シャモニックス

シャモニックス Chamonix

シャモニックス Chamonix

シャモニックスは、ティム・アトキン氏の格付け1級で、南アのピノとシャルドネのトップ生産者でとして知られています。最も高級路線のリザーヴ・レンジでボルドーブレンドのワイン(Troikaトロイカ)も造っています。今回はケープ・シャモニックス・ レンジのカベルネ・フランが五つ星。フランシュフックは、やや暖かいので場所を探せばカベルネ・フランもよいのかも。プラッターで「Terrific!」とべたボメだったのでとても気になりますね。

生産者情報:Chamonix(シャモニックス)

 

 

【カベルネ・ソーヴィニヨン】

◎Guardian Peak Lapa 2013 ガーディアン・ピーク・ラパ
◎Delaire Graff Laurence Graff Reserve 2012 デレア・グラフ・ローレンス・グラフ・リザーヴ
◎Kleine Zalze Vineyard Selection 2012 クレイン・ザルゼ・ヴィンヤード・セレクション

ガーディアン・ピークは、2000年がファーストヴィンテージのステレンボッシュのワイナリーです。10年前ぐらいから日本に入ってきていますね。

デレア・グラフは1980年代設立のステレンボッシュのワイナリーで、よく知らなかったのですがティム・アトキンの1級格付けだったのでメモして調べてみました。ワイナリーのホームページをみたら、付属のホテル、レストラン、スパはめちゃめちゃゴージャスで、オーナーのアート・コレクションがあったりします。何者のなんだろう?と読み進めると、オーナーは大粒で高品質のダイヤモンドで有名な「グラフ・ダイヤモンド」(Graff Daiamond)の方でした。南アはそういう富裕層がいるんですね〜

 

クレインザルゼ(Kleine Zalze)は、2015年のロンドンのインターナショナル・ソムリエ・ワイン・アワードで、ニューワールドのプロデューサー・オブ・ザ・イヤーを獲得している実力派です。カジュアルクラスからプレミアムクラスまで、状況に応じて購入しやすいレンジのワインを造っています。

先日ラフィネさんの試飲会で試飲しましたが、デイリーワインの価格帯のシュナン、シャルドネ、ピノタージュ、カベルネの品質の高さはびっくりです。

 

クレイン・ザルゼ Kleine Zalze

クレイン・ザルゼ Kleine Zalze

 

 

 

 

【サンソー】

◎A.A Badenhorst Ramnagras バーデンホースト・ラマナグラス2014

2014年がファースト・リリース。ピノタージュの親であるサンソーの古木のブッシュヴァインから造るアロマティックでエレガントな一本。自社畑の最も古いサンソーの古木を使っているそうです。日本には入ってくるのかな?

A.A Badenhorst Ramnagras バーデンホースト 

A.A Badenhorst Ramnagras バーデンホースト

生産者情報:Badenhorst(バーデンホースト)

 

【グルナッシュ・ノワール】
◎David & Nadia Sadie Hoe-Steen 2014 ディヴッド&ナディア・サディ
ここは日本未入荷ですが気になっているところです。ティム・アトキンの格付けでは第2級。
スワートランド・インディペンデントのメンバーで、古木にインスパイヤーされてワイン造りをしている新しい世代の生産者です。

 

【ピノタージュ】
◎Rijk’s Reserve ライクス・リザーヴ2011
◎Spier 21 Gables スピアー21ガブレス2013

先日のキャシーさんと大橋さんのセミナーでも、「日本で入手できる最高のピノタージュ」と言われたライクス。シュナンとピノタージュ、シラーズに力を入れています。弊社の高橋さんがここ好きなので、スパークリングから最上キュヴェの888まで取り扱いがあります。

Rijk's ライクス

Rijk’s ライクス

 

生産者情報: Rijk’s(ライクス)

 

Spier  は設立が1692年の歴史あるワイナリー。ケープの歴史遺産ですね。ホテル、レストラン、ベーカリー、オーガニックの農場が併設された大きなエステートです。

 

【ピノ・ノワール】
◎Bouchard Finlayson Galpin Peak ブッシャール・フィンレイソン・ガルピン・ピーク 2013

ブッシャール・フィンレイソンのピーター・フィンレイソンさんは、ハミルトン・ラッセルの初代醸造長で、ピーター・アランお父さんです。そのことを全く何も知らずにワイナリーを訪問したので、「昨日息子にあったでしょ」と言われたときは、最初ちんぷんかんぷんでした。ガイゼンハイムに留学していたとのことなので、かなり優秀だったんだと思います。ここはブルゴーニュのボーヌの大手ネゴシアンとのジョイント・ベンチャーでしたが、今は違うようですね。HPを見るとTollman familyのThe Red Carnation Hotel Collectionというロンドンや南アの大きな大手ホテルグループとコラボレーションしています。かなり贅沢なホテルです。

ガルピン・ピークはセラーのちょうど後ろの山の畑を使っているとのこと。
この地のピノとシャルドネのパイオニアですが、リースリング、ヴィオニエ、ソーヴィニヨン、シュナン、シャルドネをブレンドした白、サンジョベーゼ、ピノ、ネッビオーロ、シラーズ、ムールヴェードルをブレンドした赤などユニークなブレンドワインもあります。

 

2代続いてトップワイナリーを立ち上げているってすごい家族ですね。父と息子の個性はだいぶ違いそうでした。(お父さんは寡黙な感じで化学とか得意そう)
まー余計なお世話ですが、今年からピーター・アランは奥様のワイナリーで醸造をはじめたので、この蔵は誰がワイン造りを継ぐんだろうか。。

 

 

フィンレイソン

Peter finlayson

◎Neston Jonson Family Vineyards ニュートン・ジョンソン・ファミリー・ヴィンヤーズ 2014

ニュートン・ジョンソンも同じヘメルアンドアーデ地区のピノとシャルドネの家族経営の生産者です。セラーのまわりにシングルヴィンヤードの畑を3つ持っています。砂地のMrs M、粘土のWindansea、粘土と砂のBlock 6 は、道一本隔てただけで味わいが全く異なるというブルゴーニュ的な要素を感じることができました。ファミリー・ヴィンヤーズは、そのなかのよい樽をブレンドしたフラッグシップ。ここのローヌブレンドもよかったです。

Neston Jonson Family Vineyards

Neston Jonson Family Vineyards

 

生産者情報:Newton Johnson(ニュートン・ジョンソン)

 

【シラーズ】
◎Reyneke Syrah ライネケ・シラー 2013
◎Richard Kershaw Elgin Clonal Selection リチャード・カーショー・エルギン・クロナル・セレクション・シラー2013

ライネケはステレンボッシュの生産者で、ビオディナミでぶどう栽培をしています。ここも格付け1級のトップ生産者。日本でも入手できると思います

当店で取り扱いのあるリチャード・カショーは、マスター・オブ・ワインの称号を持っているワインメーカーです。冷涼な気候をいかして優れたシラーとシャルドネを造っています。

生産者情報:Kershaw(カーショウ)

 

【赤ブレンド】
◎A.A Badenhorst Family Red バーデン・ホースト・レッド 2013
◎Ernie Els CWG Auction Reserve アーニーエルス・CWG ・ オークション・リザーヴ 2013

◎Luddite Luddite Saboteur 2012ラダイト・サボトゥール(これも日本未入荷ですが、訪問したので)

◎2012Meerlust Rubion 2010ミヤルスト・ルビコン 2010
◎Mulderbosch Faithful Hound ミルダラーボッシュ フェイスフル・ハウンド 2013
◎Savage Wines CWG Auction Reserve Follow the Line サヴェッジ・ワイン・CWG・オークション・リザーヴ・フォロー・ザ・ライン 2013
◎Vuurberg Reserve 2012 ヒュールバーグ・リザーヴ・レッド2012

 

赤のブレンドでは、プロゴルファーのアーニー・エルスのワイン、老舗のミヤルスト、クラヴァンがワインメーカーをつとめるミルダラーボシュのような歴史のある大手とラールやアディのような若手のブティックワイナリーの両方が選ばれています。今の南アの状況をよく表していますね。

 

取り扱いのあるワインでは、バーデン・ホーストスワートランドの赤とラールのステレンボッシュのワインが選ばれていました。

写真はヒュールバーグ展望台兼ティスティングスペース。

ヒュールバーグIMG_5085

 

次の写真はラールの醸造所。
ラールが大きいということもありますが、バスケットプレスも小さめです。
手でつぶしていると言ってました。
(脚でつぶしたら壊れそうw)

ヒュールバーグIMG_5103

 

生産者情報:Vuurberg(フュールバーグ)

 

その他、日本に入荷していませんが、数年前にラダイトは訪問してきましたので写真をまじえてご紹介します。2000年設立、2002年がファーストヴィンテージの家族経営のワイナリーです。ボット・リヴァーの乾燥した雨の非常に少ない土壌で、灌漑なしでぶどう栽培をしています。(なので粒が小さくで凝縮するとのこと)場所は、ピーター・アランが2015年より醸造を行なう妻の実家のワイナリーのガブリエル・クルーフの近くです。全房発酵で天然酵母で発酵させています。リッチだけど自然できれいな酸味があるのピュアな果実味とワインでした。

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入り口に近づいたら自分くらいのサイズの大きな犬にわんわん吠えられました。

ラダイトDSC_0553

 

「ラダイト」って産業革命のときにおきた労働者による機械打ち壊し運動と歴史の時間にかすかに習ったような気がします。大量生産の機械ができたおかげで、熟練労働者、手工業の職人と言われる人たちが大量に失業したとか、そんな話でしたよね。おもしろい名前です。

Luddite Chenin Blanc

Luddite Chenin Blanc

今回五つ星を獲得したのは、サボタージュという意味のワイン。シラーズ、カベルネ、ムールヴェードルブレンドです。

Saboteur Shiraz

Saboteur Shiraz

 

注目の生産者、ダンカン・サヴェッジのサヴェッジ・ワインには行けなかったのですが、彼がワインメーカーをつとめるケープ・ポイントには行きました。ソーヴィニヨン・ブランが有名ですが、そこで購入した7年熟成させたというスパークリング(キャップ・クラシック)がすばらしかったです。彼のワインは日本に入荷するといいなと思いましたが、、、なかなかいいお値段でした。

 

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ワイナリー併設のレストランの眼下にぶどう畑が見えます。
ピクニックスペースもあるのどかな場所です。

 

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【シャルドネ】
◎Newton Johnson Family Vineyards 2014 ニュートン・ジョンソン・ファミリー・ヴィンヤード2014
◎Graham Beck Lonehill 2014 グラハム・ベック・ロネヒル2014
◎Paul Cluver Seven Flags 2014 ポール・クルーヴァー・セブン・フラッグス2014
◎Sterhuis Barrel Selection 2013 ステルハイス・バレル・セレクション・2013
◎Sumaridge  サマリッッジ2013

 

ニュートン・ジョンソン、グラハム・ベック、ポール・クルーヴアーなどの老舗のなかに、何度か紹介しているステルハイス!ステレンボッシュで白ワインを主に造っている生産者です。シャンパーニュのようにミネラルと熟成感のあるスパークリングも素晴らしいですが、果実味と樽の風味が融合したリッチでゴージャスなシャルドネもおすすめです。

 

Sterhuis Barrel Selection

Sterhuis Barrel Selection

生産者情報:Sterhuis(ステルハイス)

 

すでに日本に入荷済みのワイナリーは他でみてもらうとして、ここではサマリッジをご紹介します。ハミルトン・ラッセルやニュートン・ジョンソンと同じヘルマナス・ワインルートにあるワイナリーです。ブルゴーニュスタイルのシャルドネと、ピノ・ノワールのほか、ピノタージュ、シラーを造っています。シャルドネは樽の使い方がきれいで、果実味、ミネラルがしっかりあって、極端に冷涼な地域ではないと思う明るさがある味わいでした。
ピノはややスモーキーな印象があるものの、なめらかでやわらかな印象でした。
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ここのワインメーカーはジンバブエで農業をやっていて政府が変わったため、政治的な事情で畑を壊されたりとかなりの苦労をしてきたようです。

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主な土壌は花崗岩ですが、砂の多い白い土壌と、酸化鉄を含む茶色い土壌があるとのこと。

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【シュナン・ブラン】
◎David & Nadia Sadie ディヴィッド&ナディア・サディー・ホー・スティーン2014
◎Keermont Riverside ケールモント・リヴァーサイド2014
◎Kenforrester Old Vine Reserve ケン・フォレスター・オールドヴァイン・リザーブ2014
◎Mullineux Granaite マリヌー・グラナイト2014

 

ケンフォレスターDSC_0224

ケールモントは2007年がファーストヴィンテージのステレンボッシュのワイナリーです。シュナンは、150ケースのみの限定品。古木のシュナンのいきいきとした果実の凝縮感と複雑なアロマが秀逸です。赤はシラーを造っています。

生産者情報: Keermont(ケールモント)

先日のセミナーでマスター・オブ・ワインのキャシーさんがが「南アフリカのシュナンブランのアイコン」と言ったケンフォレスターの最高級レンジのFMCもすばらしいですが、今回5つ☆を獲得したのは、日本の小売り価格2500円のオールド・ヴァイン・シリーズ。これはお買い得です。

生産者情報:Ken Forrester(ケン・フォレスター)

 

マリヌーのグラナイトのシュナンは、2014年がファーストヴィンテージですが、まだ日本には入ってきていないと思います。2013年ヴィンテージよりシストとクォーツのシングルヴィンヤードのシュナン・ブランを造っています。シストがしっかりとした骨格、クォーツがミネラルの個性とのことでした。グラナイトは読む限りは、ピュアなフルーツの個性っぽいですね。

 

生産者情報:Mullineux(マリヌー)

 

【ソーヴィニヨン・ブラン】
 ◎Cederberg David Nieuwoudt Ghost Corner セダーバーグ・ディヴィッド・ニヴォウッツ・ゴースト・コーナー2014
◎ニール・エリス・グローエネクルーフ2015
◎スピアー・21・ガブレス2014

ゴーストコーナーIMG_4216

生産者情報:Ghost Corner(ゴースト・コーナー)

大好評の南アフリカワイン・スターター6本セットのなかでも非常に評判のよかったゴーストコーナーの造り手のディヴィッド。ソーヴィニヨンだけでなく、スパークリング・ワインも5つ星を獲得していました。彼の名前を冠したセダーバーグのワイナリーはティム・アトキンの格付けで第2級に位置しています。泡、ソーヴィニヨン、セミヨン、シュナン、シラー、ピノまで幅広くその才能を表現しています。

David Nieuwoudt

David Nieuwoudt

ディヴィッドがワインメーカーをしている、デリウク、ゴーストコーナー、ベリオのワインが40%オフでお試しいただける南アフリカワイン6本セットは2月中も販売しています!お見逃しなく!!

 

【セミヨン】
◎Constantia Uitsig コンスタンチア・ウチッグ 2014
◎Mullineux CWG Auction Reserve The Grils マリヌー・ CWG・オークション・リザーヴ・ザ・グリ2014

 

コンスタンチアIMG_4379

 

 

【ホワイト・ブレンド】
◎Cape Point CWG Auction Reserve White ケープ・ポイント・CWG・オークション・リザーブ・ホワイト2014
◎Constantia Glen Two コンスタンチア・グレン・トゥー・2014 


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生産者情報:Constantia Glen(コンスタンシア・グレン)

 

◎Constantia Uitsig Natura Vista 2014 コンスタンチア・ウチッグ・ナチュラ・ヴィスタ2014
◎David & Nadia Sadie Aristargos 2014 ディヴィッド&ナディア・サディ・アリスタルゴス2014
◎Mullineux White Blend マリヌー・ホワイト・ブレンド2014
◎Newton Jonson Resonance 2014 ニュートン・ジョンソン・レソナンス・2014
◎Oak Valley Mountain Reserve White Blend 2011 オーク・ヴァレー・マウンテン・リザーヴ・ホワイト・ブレンド 2011
◎Sadie T Voetoad サディ・T Voetoad (読み方が謎です)2014
◎Spier Creativi Block スピアー・クリエイティヴ・ブロック  2014

 

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長文おつきあいいただきましてありがとうございました。

Anyway Grapes で購入できるものもありますし、ないものもあります。
南アフリカワインはそろそろ市場をにぎわすと思いますので、今後もどうぞご注目下さいね◎

南アフリカワインスターター6本セットも好評販売中!

南アフリカワイン6本セット

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