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2010年ヴィンテージは驚きの年になりました。この年は2009年に比べて複雑かつ遅いヴィンテージで、コトー・ディクサン・プロヴァンスではここ10年で最も遅い生育サイクルが観測されています。しかし2010年は少し昔にさかのぼった比較的古典的な年と言えるでしょう。
この生育サイクルの遅れは例年より長く3月まで続いた冬から始まります。冬は寒く比較的湿潤な気候でディクサン・プロヴァンスでは200mmの降水量を記録しています。
春は風をリフレッシュする定期的な雨によって中断されるなど複雑な天候でこの湿潤な気候により健康への圧力が増大しました。しかし暑く乾燥した夏のおかげで雨は6月から姿を消し、水分は十分に補填されていた為、水分ストレスを引き起こす事はありませんでした。
区画によっては赤、白ともにフェノール類のアンバランスなブドウが見られましたが、良質なブドウが収穫されています。一部の赤ワインでは繊細なタンニンをもつ深みに欠けるワインが、白ワインでは酸が少し高すぎるものとなりました。
熟成には向いていませんが若いうちに飲んで美味しく2010年ヴィンテージはプロヴァンスの赤ワインにとって良年となりました。