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2007年のボルドーは非常に古典的なヴィンテージになりましたがワインは偉大です。
ソーテルヌ地区の冬は穏やかで春も暖かく4月には2週間も早く開花が始まりますが、5、6月と非常に強い雨が降ったため生育サイクルは乱されます。更に8月の終わり20日〜24日には場所によっては100mm未満の雨が降った為、夏は非常に恐ろしいシーズンになりました。
この大量の雨はブドウにとって悪影響を与え、ブドウが裂ける恐れがありましたが、幸いな事に東風が吹き気温が下がったことからブドウは成長を続けます。この幸いな状況からボトリティスが出現。収穫はシャトー・イケム等で11月5日までに行われています。
イケムに関して述べると素晴らしいワインが出来た壮大な年と言えるでしょう。
グラーヴ地区の冬は春と同じくらい穏やかかつ湿潤でこの環境から生産者たちはブドウの病害と戦わなければならなくなります。また最適なバランスを求める生産者たちは夏期剪定や間引きを賢明に行う必要も出てきました。こういった厳格な選果を行ったドメーヌは健康なブドウを収穫でき、グラーヴ地区は偉大なヴィンテージとなっています。
メドック地区もグラーヴ地区同様に穏やかで2月は非常に湿潤な気候でした。春は5月が涼しく雨が多い月になり、夏も雨が多く湿潤で暖かいベト病の発生する難しい季節になります。8月はとりわけ例年よりも雨が多くなりました。
多くのドメーヌは良い結果を残しており、2007年のメドック地区は非常に良いヴィンテージと言えます。
ポムロル地区の冬は寒く湿潤な気候でしたが春になると例年の気温を上回り、特に4、5月と暖かかった事からブドウの生育サイクルのスタートは早まります。それとは反対に春の終わりから夏に掛けて、8月までは霜が下りる等気温は和らげられました。
9月に入ると日照量が豊富でブドウの良質かつ緩やかな成熟をもたらします。この年のブドウの生育サイクルは例年よりも長く、ペトリュス等の偉大なドメーヌでは繊細で柔らかい素晴らしいワインが生産されました。
サン・テミリオン地区もポムロル地区同様に春は暖かく4月から生育サイクルがスタートしますが、反対にそれ以降は8月初めまで霜がおり、8月の終わりまで雨が降り続けます。9月に入ると暖かい日中と涼しい夜間といった理想的な天候で、ブドウは完璧に成熟を迎えました。2007年は一般的にサン・テミリオンのとても良いヴィンテージです。