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2008年はボルドーのアペラシオンごとに異なる結果ですが全体を通して素晴らしいヴィンテージになりました。実際気候は非常に複雑で、春は雨が非常に多くシーズンのスタートは良くありませんでした。ソーテルヌ地区の冬はむしろ穏やかでしたが3月には寒さが襲い、特定の区画には朝霜が下りた事からいくつかのドメーヌでは収量が半分まで減少します。前述したように春は4日に3日
は雨が観測される等非常に雨が多く、花振るいやベト病が発生。しかしこの年のソーテルヌ地区は伝説的な2007年は下回りますが、悪くはなく最終的に非常に良い年になりました。
グラーヴ地区も同様の天候で、不安定な天候ながらもノウハウを持った生産者たちは非常に良質なワインを造り出しました。開花は寒く湿潤な冬と4月に雨が多かった事から遅れが発生、生育サイクルの最適な広がりを妨げます。
生産者たちの努力によって2008年のグラーヴ白ワインは赤ワインを上回る非常に良い熟成させる事の出来るワインが出来ました。
メドック地区の冬は比較的乾燥しており、例年よりも高い気温でした。しかしながら寒さは朝霜とともに春に遅れて到着。更に生育サイクルは緩やかでベト病の攻撃を受け、ブドウは弱体化します。しかしかなり暖かかった5月の恩恵を受けて6月の初めから開花が開始。9月までは例年よりもかなり低い気候が続き、また8月から9月中旬までの降雨を避ける事は出来ませんでした。こういっ
た気候からブドウは成長が鈍化、成熟度は下がります。しかし9月終わり頃から天候が回復したことからブドウは無事成熟を果たし、10月の後半終わりまでに晴天かつ完璧な湿度下で収穫が行われました。この年のワインはこの後に続く2年に隠れがちですが、素晴らしいワインが出来ています。
ポムロル地区の開花は不安定な春によって乱されます。7月は好ましい天候だったにもかかわらず8月はまたも不機嫌な天候に。
最終的にポムロル地区にとっては良年と言える年になりました。
サン・テミリオン地区のブドウ畑も穏やかで乾燥した冬を過ごし、5月には多くの降雨(+170mm)を記録しています。9月に入るとブドウは緩やかにその成長が終わりした。2008年のサン・テミリオン地区のワインは素晴らしく、おそらくこの年ボルドーで最も成功したブドウ畑と言えるでしょう。